不動産売却の注意点を知っていますか?
買うのも売るのも大変な不動産ですが、人生で何度も売却を経験する方は投資家以外ではまずいないでしょう。ということは、誰もが不動産売却の初心者です。不動産売却における注意点を事前に把握しておくことで、失敗しない売却を実現することができます。
- 査定
- 売却活動
- 売却後
この記事では不動産売却における重要なフェーズである査定、売却活動、売却後に焦点をあてて注意点をまとめて紹介していきます。必ず事前に把握しておき、不動産売却を円滑に進められるようにしておきましょう。
不動産査定の注意点
自分が売ろうとしている不動産が実際いくらで売れるのかは、必ず事前に把握しておかなければいけません。なぜなら相場を知らなければ、売却価格を決定することができないからです。
まず始めに、売却不動産を査定する時の注意点を以下でまとめて紹介していきます。
必ず複数の不動産会社へ依頼する
不動産売却をする際の査定は、必ず単体ではなく複数の不動産会社へ依頼しましょう。
査定価格はあくまでも売却予想額なので必ずその金額で売れるわけではありませんが、基準にすることはできます。査定しなければいくらで売れる見込みがあるのかも検討がつきませんので、必ず1社ではなく複数の不動産会社へ依頼し、比較するようにしましょう。なぜなら、1社だけでは査定価格が妥当かどうかの判断がつかないからです。
不動産を査定する方法は、一括査定と個別査定の2種類があります。
● 個別査定⇒不動産会社1社ずつ個別へ査定を依頼
不動産売却を考えている方はまず一括査定をしてから、後にある程度の相場が把握できたら個別査定を依頼するという流れがおすすめです。
一括査定はネットワークを介して専用のサイトで無料で利用することができ、複数の不動産会社へ同時に依頼することができます。
個別査定の場合は訪問査定と言って実際に現地に行き査定価格を算出するという方法もありますので、入力されたデータのみで査定額を算出する一括査定よりも正確な査定額を算出できます。
しっかりと希望を伝える
不動産査定を行ってもらう時は、しっかりと自分の希望を伝えることが重要です。一括査定の場合は決められたフォーマットに情報を入力するだけですが、個別査定の場合はしっかりと自分の希望を伝えることができます。
不動産査定前に必ず決めておきたい要件は、主に以下の点です。
● 売却期間
● 連絡手段
● 売却手段
最も重要となるのが、希望価格と売却期間です。いくらで売りたいのか、いつまでに売りたいのかという希望は必ずあると思いますので、査定をする時にきちんと希望を伝えましょう。
例えば早急に売ることを最重要事項にするのであれば、相場価格よりも安い値段で販売することで早く買い手を見つけることができます。反対に売却価格を最重要事項にするのであれば、売却期間が長くなってしまうケースも十分に考えられます。
きちんと希望を伝えることで不動産会社の対応や戦略も変わっていきますので、事前にすべての希望を伝えるということは忘れないで下さい。
不動産売却活動中の注意点
続いては、不動産売却における売却活動中に必ず抑えておきたい注意点を紹介します。
最良の不動産会社を選定する
不動産売却を依頼する不動産会社選びが、売却がうまくいくかどうかにおいて最も重要なポイントです。実際に買い手を見つけてくれるのは自分ではなく不動産会社なので、どのような方へどのようにアプローチをかけてくれるかどうかで、売却できるかどうかは大きく変わります。
不動産売却活動における最大の注意点は、最良の不動産会社を選べるかどうかという点です。
● 売却までの道筋がしっかりと見えているかどうか
最良の不動産会社を選ぶポイントは、大きく分けると上記2点です。
まず注意してほしいのが、不動産会社を選ぶ時に会社の規模を重要視してはいけないという点です。世の中には数多くの大手不動産会社があり、大手は豊富な実績と経験があります。誰もがテレビCMなどで見たことがある会社へ依頼したいと考えてしまうかと思いますが、不動産売却で重要視すべきなのは会社の規模ではなく、担当者の対応です。
大手は店舗や人員が多く豊富な顧客リストを保有しているというメリットはあるものの、臨機応変な対応力がない場合が多いというデメリットがあります。中小は豊富な顧客リストはないものの地域に根付いている不動産会社が多く臨機応変な対応をしてくれるケースが多いなど、両者でメリットとデメリットがあることは理解しておきましょう。
会社の規模ではなく担当者で不動産会社を選ぶために、その担当者が不動産を売却するまでのビジョンがしっかりと見えているかどうかをチェックする必要があります。しっかりと相談していく中で戦略を聞き、最終的にいくらで売れると考えているかを確認し、最良の不動産会社を選ぶようにしましょう。
内覧で好印象を与える
内覧時の印象で売買の結果が決まると言っても過言ではないくらい、内覧は不動産を売却する時の非常に重要な部分になります。
自分で置き換えれば分かりやすいかと思いますが、人生で最も高い買い物である不動産を購入しようと考えた時、内覧時に生活をイメージすることができたり売主の方の印象が良ければ、購入しようかなと考える気持ちが後押しされると思いませんか?
不動産売却活動中の内覧で、購入希望者へ好印象を与える秘訣は以下の通りです。
● 定期的に掃除してきれいな状態を維持する
● 部屋を明るくしておき過ごしやすい環境をつくるために空調を調整する
● 買主目線に立ち物件の長所だけでなく短所も説明する
内覧前に清掃し、部屋を明るく好印象を与えるような雰囲気を作ることはもちろんですが、最も重要視すべき点は、買主目線に立ち物件の長所と短所をしっかりと説明するという点です。
短所を伝える必要はないのではないかと思ってしまうかもしれませんが、ひとつも短所がない物件なんてものはこの世に存在しません。そられも包み隠さずに伝えることで購入希望者の方はリアルに生活をイメージして購入を検討してくれますので、実際にこの家に住んでみなければ分からない長所と短所は必ず伝えてあげましょう。
不動産売却後の注意点
購入希望者と話し合い条件が合致し、売買契約が完了して物件を引き渡した不動産売却後も、注意しなければいけない点があります。
それは、不動産売却後の税金の支払いです。
不動産売却益で利益を得た場合、譲渡所得税、印紙税、登録免許税などの税金を国に納める義務があります。2,000万円で購入した物件が3,000万円で売れた場合1,000万円の利益が出ることになりますが、この1,000万円はそのまま利益になるわけではなく、譲渡所得額に該当しますので翌年に確定申告を行い、税金を支払う必要があります。
不動産売却でかかる税金の種類と節税で使える特例については、上記記事で詳しく説明していますので、気になる方はぜひチェックしてみて下さい。
まとめ
不動産売却で必ず抑えておくべき注意点を、査定、売却活動、売却後の3つに分けて紹介してきましたが、参考になりましたか?
人生で最も大きな買い物である不動産は、何度も売却を経験するものではありません。誰もが初めての売却に戸惑い、多くの悩みと直面するはずです。
しかしながら、事前に上記で紹介した注意点を抑えておけば、不動産売却を円滑かつスムーズに進めることができるはずです。
不動産売却における注意点を抑え、失敗しない不動産売却を進めましょう。