不動産投資を勧める勧誘電話がしつこくて困っていませんか?
将来の老後資金形成、副収入、生命保険の代わり、節税など、さまざまなメリットがある不動産投資に惹かれ、実際に物件を探している方は多いでしょう。利回りが良く自分の理想に最も適した物件を見つけるためには、不動産会社に仲介を依頼するはずです。
しかし、物件を探している不動産会社の熱意が悪い方向に出ることもあります。それが、しつこくて悪質な勧誘電話です。
さらに、自分が物件探しを依頼している不動産会社からの電話であればまだしも、まったく聞いたことがない会社から電話がかかってきて困惑した経験がある方も少なくありません。
この記事では、しつこくかかってくる不動産投資の勧誘電話の事例と、効果的な撃退方法を詳しく解説していきます。しつこい電話に困っているという方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
なぜ不動産投資の勧誘電話がかかってくるのか
インターネットによる集客や広告が主流になっている現代においても、電話営業を頻繁に行っている不動産会社は少なくありません。
物件の購入は大きな買い物です。賃貸物件であればインターネットでも顧客を集うことはできますが、不動産投資のような大きな買い物の場合、しっかりと話して営業マンと顧客の間で信頼関係が結ばれなければ成約は実現できません。
また、不動産投資は誰でも気軽に始められるという特性があるため、成約数を上げるためにはとにかく多くの顧客獲得が重要です。そのためにも、多くの方へ電話をかけて少しでも興味がありそうな方を見つけるという電話営業は不可欠なのです。
しかし、冒頭でも説明したように名前を一度も聞いたことがない不動産会社から勧誘電話がかかってくるケースもあります。その理由は、社会人名簿であるビジネスマンデータを不動産会社が購入しているからです。
ビジネスマンデータとは、氏名、住所、電話番号、生年月日などの情報がリスト化されたものの総称です。自分が知らないところで個人情報を売買されているのは違法ではないかと思いますが、実はそうではありません。
● 第三者に提供される個人データの項目を明示すること
たとえば、上記のような文言をホームページに記載していれば、名簿業者が個人情報を本人に無断で売買したとしても違法ではありません。
聞いたこともない会社から不動産投資の勧誘電話がきて断ったら後日、また違う会社から勧誘電話がきた…そういう状況に陥ったことがある方は、名簿業者へ直接連絡して依頼すれば、自分の個人情報を削除することができます。
不動産投資の勧誘電話は法的には問題のない行為ではありますが、まったく知らない会社から連絡が何度もきて困っているという方は名簿業者にデータが残されている可能性が高いので、直接削除依頼をするなどして対応しましょう。
不動産投資を勧める困った勧誘電話の事例
国土交通省からも「投資用マンションについての悪質な勧誘電話にご注意ください」という声明が出ているほど、困った勧誘電話により多くの方が被害を受けています。
困った勧誘電話の内容として、以下のような事例が挙げられています。
● 深夜や早朝などの迷惑な時間に電話をかけてくる
● 絶対に儲かると言われた
● 長時間に渡り電話を切らせてくれなかった
● 強迫めいた発言があった
なかでも最も多いのが、断っているのに何度もしつこく電話をかけてくるというもの。また、A社の勧誘電話を断った後にB社から電話があり、断った後にC社から電話がかかってくるなどのパターンもあります。
この場合は、前述したように個人情報を売買されている可能性がありますので、名簿業者に直接連絡してデータを削除してもらう必要があります。
深夜や早朝などの時間に電話をかけてくる、または強迫めいた発言などがあった場合は、速やかに国民生活センターへ連絡しましょう。
不動産投資のしつこい勧誘電話を撃退する方法
不動産投資のしつこい勧誘電話が止まらない…そんな時の撃退方法を、以下で詳しく紹介していきます。
はっきりと断る
最初の対応としては、はっきりと購入の意思がないと告げることが重要です。
何度連絡されても不動産投資で物件を購入する意志はない、または今物件探しを依頼している不動産会社から乗り換える考えはないという意志を伝えます。実際に不動産投資用物件を探している方でも、電話で勧誘してくる会社の利用は避けるようにしましょう。
多くの不動産会社は、毅然とした態度できっぱりと断れば、それだけで電話をかけてくることはなくなります。また、営業電話のリストから外すように要求すれば、除外してくれるでしょう。
しかし残念ながら、それでも勧誘電話が止まらないケースもあります。その場合は、以下で紹介していく撃退法を実践してみてください。
収入が0円だと伝える
聞いたこともない不動産会社から連絡がくる理由は、前述したように名簿業者からデータを買っているからです。そこには職業、年収などが記載されている場合もあり、ある程度の金銭事情を知っているからこそ、購入する可能性があるとして勧誘電話がかかってきます。
買う可能性がない、または低い顧客であると相手に認識されれば、営業電話リストから外してもらいやすくなります。
今は仕事をしていなくて収入がない、借金があって不動産投資に使えるお金はない等のマイナスな情報を相手に提供することで、電話営業してもあまりプラスがない顧客であると認識され、リストから外してもらえるかもしれません。
しつこい勧誘電話に困っている時は、嘘も方便です。電話相手が興味がなくなるであろう情報を伝えてみるのもひとつの手です。
宅地建物取引業法に違反していると伝える
断っているにも関わらず何度もしつこく勧誘電話をかけてくる場合は、宅地建物取引業法に違反していると伝えましょう。
不動産会社の電話勧誘に関しては、法律で以下のことが禁止されています。
● 脅し言葉
● 迷惑な時間に電話をかけてくる
● 電話のはじめに不動産投資の勧誘であることや社名、担当者名を言わない
● 興味がないと断っても勧誘電話をやめない
別の不動産会社で話を進めているから興味がない、または購入の意思がないと断っているにも関わらず電話が止まらない場合は、宅地建物取引業法に違反している旨を伝え、電話相手の社名と氏名を聞きましょう。
普通の不動産会社であれば、この時点でしつこい勧誘電話をストップしてくれるはずです。
行政の担当課へ連絡
それでもしつこい勧誘電話が止まらない場合は、行政の担当課へ連絡します。
勧誘してくる会社名、担当者名、時間、連絡先、被害内容をメモしたうえで、各都道府県の宅建業法の所管課、もしくは国土交通省の地方整備局へ連絡してください。または、国民生活センターでも大丈夫です。
担当者の方が不動産会社へ直接連絡し対応してもらえるので、そこからはノータッチで大丈夫です。行政の担当課へ連絡する前に、しつこい勧誘で困っている社名や担当者名は必ず控えておくようにしてください。
まとめ
不動産投資の電話勧誘を撃退する方法を紹介してきましたが、参考になりましたか?
電話勧誘はすべてが悪なわけではありません。なかには自分の希望に合った良い提案をしてくれる不動産会社も多くあります。しかし、しつこい電話に困っている、断っているのに何度もかかってくる等、実際に被害に遭っている方が多いのも事実です。
不動産投資は不動産会社の担当者と二人三脚で良い物件を探していくため、電話でやり取りする機会も多いでしょう。少しでも電話勧誘に違和感を感じてしまったり、しつこいなと感じた場合は、上記で紹介した撃退法を使ってみましょう。