本業以外で収入を得たいと考えている個人事業主の方は多くいます。
サラリーマン大家という言葉に代表されるように、会社に勤めている方が副業で不動産投資を始めるというのはよく聞きますが、個人事業主の方が始めるという話はあまり聞きません。しかし、会社に属さずに自分で商売をしている個人事業主の方でも、少なからず不動産投資を始めているという方はいます。
この記事では、個人事業主の方に不動産投資がおすすめの理由、メリット、注意点をまとめて紹介していきます。
個人事業主として働いているが本業以外でも安定した収入源を確保したい、個人事業主でも不動産投資ができるか知りたい、メリットや注意点を把握しておきたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。
個人事業主に不動産投資がおすすめの理由
多様化する現代の働き方のひとつとして、会社を独立して個人事業主として生計を立てている方は多くいます。とくに最近話題になっているフリーランスも個人事業主の一種で、個人でお店を経営している方もいれば、ライター・編集者・カメラマンなどの活動を会社に属さず個人で行っている方も多いでしょう。
一口に個人事業主といっても形態や業種はさまざまですが、そのなかで共通しているのは将来に対する金銭的な不安です。今は体が健康で仕事もあるからどうにかなっているが、会社に属している人とは違い守ってくれるものがないため、何かあった時はすべて自己責任です。
そのため、怪我や病気、または将来的に収入自体が落ちてしまった時の対処法を常に考えているという個人事業主の方は少なくありません。
不動産投資の魅力は、月々決まった額の安定収入が得られるという点です。入居者が確保できていれば退去までは家賃収入が得られますし、投資する物件によっては売却益で大きな利益を得ることも可能です。
また、個人事業主は毎年必ず確定申告をしなければいけませんが、不動産投資は減価償却という仕組みを使うことで節税にも効果的です。将来の不安を解消してくれる収入の柱としてだけではなく、節税の効果も相まって不動産投資は個人事業主に高い人気を誇る投資商品として注目されているのです。
個人事業主が不動産投資をするメリット
ここからは、個人事業主が不動産投資をするメリットを紹介していきます。
本業以外で安定した収入源を確保できる
たとえば、会社に勤めている方であれば自分が怪我や病気で働けない状態に陥ってしまった時でも補償があります。労災認定が下りれば給付金が貰えますので、何かしらの原因があって働けなくなっても会社が収入面で守ってくれます。
しかし、個人事業主はそうはいきません。自分が働けなくなれば収入は0円となり、誰も守ってくれません。そんな時に収入源を本業以外でも確保しておけば、万が一の事態に遭遇した時のリスクヘッジが可能になります。
不動産投資の賃貸経営が安定していれば、毎月決まった額の収入が手に入ります。知名度が高く収益性の高い物件であれば空室リスクも低いので、本業以外で安定した収入源を確保することができるようになるでしょう。
はじめは、本業の不振をカバーできる保険のような位置付けで考えましょう。本業の収入が減っても不動産投資でその分はカバーできる…それくらいの規模感から始めれば、毎月のローン返済も大きくなりすぎる心配はありません。
経費計上できる項目が増えて節税対策になる
個人事業主は経費として計上できる項目が多ければ多い程、支払う税金を少なくすることができます。税率は所得額により国で定めているため変更はできませんが、1年間の収入を経費を計上して減らすことができるため、支払う税金を少なくできるのです。
たとえば、飲食店を経営している個人事業主の方であれば新調したテーブルや椅子、フライパンや皿などは経費として計上できます。他にも、フリーランスのWebライターとして働いている方であれば、仕事で使うパソコンなどを経費として計上できるでしょう。
このように、自分の仕事に必要なものであれば経費として計上することができ、1年間の収入を少なくして節税できるのが個人事業主の節税です。不動産投資にはさまざまな費用が掛かりますが、必要経費として計上できる項目が多いという特長があります。
● 修繕費
● 保険料
● ローン金利
さらに、青色申告特別控除を受けて最大65万円を引くこともできるため、不動産投資を行うことで個人事業主の方は大きな節税対策ができるようになります。
本業への影響が少ない
不動産投資は、本業への影響が少ない手間がかからない投資商品です。
物件の管理、清掃、トラブル処理などは専門業者へすべて委託できるため、率先してすべき事項はほとんどありません。手間がかからないため他の投資商品と組み合わせて運用する方も多くいるほど、楽に収入を得られます。
さらに、個人事業主は会社に勤めているサラリーマンとは異なり自分の裁量で時間を作ることができるため、専門業者へ委託せずに自分で管理を行うことも可能です。
本業への影響や保有している物件の規模も考慮し、委託するか否かを自分で選択できるというのも個人事業主の大きな強みです。
個人事業主が不動産投資をする時の注意点
最後に、個人事業主が不動産投資を始める際に注意すべき点を紹介していきます。
融資を受けにくい
個人事業主は自営業やフリーランスとして収入を得ているため、会社に勤めている人に比べて収入が安定しているとはいえません。そのため、金融機関の審査において優位に働くことは少なく、融資を受けにくいというデメリットがあります。
審査に通過するためのポイントとして、以下の点を押さえておきましょう。
● 最低3か月分の所得を証明できる書類を用意しておく
● 個人事業主にも融資をしている銀行を選ぶ
不動産投資物件の融資で銀行が重視する審査ポイントは、所得額です。つまり、お金を貸してもきちんと本業で返済する能力があると判断されれば融資が受けられます。
そのためには、他に借金を作っていない状態にしておくこと、最低3か月分は安定した収入があること、今後も安定した収入が見込めることを証明できれば、個人事業主でも融資を受けられます。
また、事前に融資の依頼をする銀行を調査しておいて、個人事業主にも融資しているかどうかを調べておくことも重要です。
綿密な資金計画が必要
不動産投資は毎月の安定した収入が魅力ですが、さまざまな費用が突発的に発生するケースが多いということも忘れてはいけません。
代表的なところでいうと、災害です。洪水で水が浸水した、地震でマンションが崩壊した、火災により全焼したなど、このような被害は100%ないとは断言できない大きなリスクです。また、これらのリスクに対する保険費用も発生するため、常に綿密な資金計画を考えていなければ資金繰りがショートする可能性があります。
固定資産税、保険料、修繕費など、突発的な支払いにも対応できるように、常に綿密な資金管理を行っておきましょう。
まとめ
個人事業主の方へ不動産投資をおすすめする理由、メリット、注意点をまとめて紹介してきましたが、参考になりましたか?
ミドルリスクミドルリターンの投資として高い注目を集めている不動産投資は、会社に勤めている方が副業で行うものという印象が強い傾向にあります。しかし、手間がかからない、節税できる、本業以外の収入源を確保できるという観点から、個人事業主にもおすすめできる投資です。
金融機関が審査する判断材料さえクリアしていれば個人事業主でも融資は受けられるので、不動産投資は行うことが可能です。
将来に対する不安を解消したいという方は、魅力的な投資案件である不動産投資を前向きに検討してみてください。