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不動産・土地売却に関して

不動産売却前にすべき2種類の査定と価格算出方法を紹介

自分が保有している不動産を売りたいと思った時、まず始めにすべきことは『査定』です。

不動産査定とは自分が保有している物件がいくらで売れるのかを不動産会社に算出してもらうことで、売主は査定額を参考に価格を決めていきます。相場よりも高ければ売れない可能性があり、安ければ損をしてしまいますので、事前に不動産査定をして自分の家の売却相場を把握しておくことはとても重要です。

この記事では、不動産査定の2種類の方法と査定価格を算出する方法を紹介していきます。どのような過程で不動産が査定され価格が決まるのかを知りたいという方は、是非この記事を最後までチェックして下さい。

2種類の不動産査定方法

子どもが生まれた、高齢の両親と一緒に暮らすことになった、出張で別の県に行かなくてはならなくなった…ライフステージの変化により、所有不動産の売却を検討している方は多くいます。

不動産を売却するにあたり、最も重要視すべき点は『売却価格』です。

土地や家の売却価格は取引時期や不動産会社により大きく異なりますので、自分が保有する不動産の売却価格が妥当かどうかは査定をしてもらい比較するしかありません。

まず始めに、2種類の不動産査定方法を紹介していきます。

机上査定

おおよその査定価格をすぐに知りたいという方におすすめなのは、机上査定です。

机上査定は簡易審査とも呼ばれている方法で、実際に不動産を見に現地に行くことなく、売却を検討している方が入力したデータを参考に、取引実績や相場を基に売却価格を査定するというものです。

POINT
● まだ売却するかどうか検討中
● 多くの不動産会社の査定価格を見て検討したい

実際の取引実績や相場を考慮して査定するのである程度の妥当性はあるものの、下記で紹介する訪問査定と比べると精度は劣ります。

しかし、手軽にすぐに査定価格が分かるという大きなメリットがありますので、まだ売却するかどうか検討中という方や、いろいろな不動産会社の査定価格を比較してみたいと考えている方にはおすすめです。

一括査定サイトを使えば手間なく多くの不動産会社の査定価格を比較検討することが可能なので、まずは査定額の相場を把握しておきましょう。

おすすめの不動産一括査定サイトまとめ

訪問査定

実際に売却予定の不動産を訪れ、現地調査を行った上で査定価格を算出するのが訪問査定です。

訪問査定は詳細査定とも呼ばれている方法で、机上査定が情報を入力してからすぐにおおよその査定価格が分かるのに対し、訪問査定は実際に現地に足を運んで査定を行いますので時間が掛かります。

しかしながら実際に現地に足を運び査定を行うので、机上査定よりも精度の高いより正確な不動産の価格を知ることができます。

訪問査定では、主に以下の点をチェックします。

POINT
● 近隣関係⇒日当たり、超境、高圧線、騒音、美観
● 設備状況⇒室内設備の劣化や破損、リフォーム修繕の有無
● インフラ⇒水道、ガス、電気の状況
● 管理状況⇒ゴミ置き場、駐輪場、駐車場、庭の手入れ

机上査定で使用された書類やデータに加えて、実際に現地に足を運ばなければ分からなかった情報を盛り込んで査定を行いますので、精度の高い査定価格を知ることができます。

不動産査定の価格算出方法

上記項目で不動産査定の種類を紹介してきましたが、次に紹介するのは不動産の価格算出方法です。不動産は、一般的に以下の3つを組み合わせて価格を計算しています。

  • 原価法
  • 取引事例比較法
  • 収益還元法

ここからは、不動産の査定額を算出する3つの手法を詳しく解説していきます。

原価法

原価法とは、査定物件を取り壊して今新たに全く同じ建物を立て直した場合に費用がいくらかかるのかを計算し、そこから築年数に応じた減価修正を行い価格を算出するという方法です。

原価法の算出は、以下の計算式で行います。

POINT
再調達価格−減価修正=原価法

新たに同じ建物を立て直した時に必要な費用は延床面積などで大きく異なりますが、減価修正は法定耐用年数をチェックすることである程度の予測がつきます。

税務で用いる住宅の耐用年数は、以下のようになっています。

  • 木造、合成樹脂造⇒22年
  • 木造モルタル造⇒20年
  • 鉄骨鉄筋コンクリート造⇒47年
  • れんが、ブロック、石造⇒38年
  • 金属造(4㎜〜)⇒38年
  • 金属造(3㎜〜4㎜)⇒27年
  • 金属造(〜3㎜)⇒19年

法定耐用年数は、上記のように定められています。一般的に土地は以下で紹介する取引事例比較法で決め、戸建ての建物部分を原価法で計算します。

取引事例比較法

取引事例比較法とは、売却不動産と似た条件の過去の取引事例を参考にして価格を算出するという方法です。

物件の個性を比較して価格を査定していきますが、土地の広さや立地条件、売買時期によって違いがありますので、これらを加味した上で金額を算出していきます。

POINT
● 立地条件(最寄り駅までの距離など)
● 建物の広さ
● 建物の間取り
● 築年数
● 地域要因(騒音や治安に問題がないか)
● 個別要因(リフォームの有無、敷地の形状、日当たり)

まずは周辺地域の坪単価を算出し、その金額をベースに上記で紹介した事情を考慮して価格を査定していきます。一般的にはマンションや土地の価格を算出する時に、取引事例比較法が使用されます。

収益還元法

収益還元法は主に投資用不動産の査定に利用されるもので、その物件が将来生み出すであろう収益から査定額を算出するという方法です。賃貸物件を売買する時などに頻繁に使われます。

収益還元法には、『直接還元法』と『DCF法』と呼ばれる2種類の方法があります。

POINT
直接還元法とは、その物件が1年間で生み出す収益を類似物件の利回りで割り戻して価格を算出する方法です。還元利回りと年間家賃収入を出して計算するだけなので、簡単に価格を算出できるというメリットがあります。
POINT
DCF法はディスカウントキャッシュフローの略称で、物件保有期間中に得られる純利益と売却時の予想価格を割り戻して査定額を算出する方法です。

直接還元法よりもDCF法の方がより正確な査定額を算出することが可能ですが、計算が複雑という理由で多くの方が直接還元法で査定しています。

どちらの査定も大きな差が出ることはありませんので、まず最初は直接還元法を使って査定額を算出することをおすすめします。

まとめ

不動産を売却する前にすべき査定方法と価格算出方法について紹介してきましたが、参考になりましたか?

家を購入し、売却するというのは人生で何度も発生するイベントではありません。より高く、自分の希望を叶える値段で家を売却するためには、周辺地域の相場や自分の家の売却相場をしっかりと把握しておくことが重要です。把握するためには、多くの不動産会社で査定を行ってもらいながら、比較検討していきましょう。

不動産売却を考えている方で良く勘違いしているのが、「査定額が売却できる価格だと思っている」という点です。最も高い査定額を提示してくれた不動産会社と契約したいと思ってしまう方もいるかもしれませんが、査定額はあくまでも予想です。その金額で100%売却できる保証はないということは必ず理解しておきましょう

不動産査定で自分が売却しようと思っている物件の相場は分かるものの、最終的に提示された価格で販売するか修正するかを決めるのは『自分』です。査定に不満や疑問点がある場合は、細かいことでも必ず不動産会社の方に確認してみましょう。

不動産売却前にすべき査定方法と価格算出方法について紹介してきましたが、自分が売却しようと考えている家がどのような方法で査定され、どのような過程で価格が算出されていくかを把握しておくことはとても重要です。

人生で最も大きな買い物である家の売却…失敗せず後悔しないためにも、しっかりとした査定を心がけましょう。

この記事の監修者 株式会社アイデアル
不動産売買・賃貸・管理・資産運用など包括したワンストップサービスを提供する総合不動産会社。それぞれのセクションに専門家が在籍し、不動産売却に関する税務・法律相談などもしっかりサポートしている。不動産売却や査定に関する知識が豊富なメンバーが不動産売却の基本を初心者向けにわかりやすく解説しています。
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