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不動産投資の利回りの理想は?平均表面利回りや金利の種類も解説

多くの投資家に支持されている不動産投資は、安定した収益を得るための有力な手段です。しかし、成功するためには、利回りを理解し、適切な判断を下すことが重要です。

この記事では、不動産投資における利回りの基本、理想的な利回りの設定、利回りを計算する方法や注意点について詳しく解説します。

この記事を通じて、利回りについての知識を深め、賢い投資判断をするための参考にして下さい。

そもそも不動産投資における利回りとは?

不動産投資における利回りは、投資した資金に対して得られる収益の割合を示す重要な指標です。

利回りは投資効率を評価するために欠かせないもので、投資物件の選定や運用において重要な役割を果たします。

利率と異なり、利回りは収益を考慮した指標であり、投資家が実際の収益を把握するために不可欠な要素です。

利回りは年間の賃料収入を購入価格で割ることで算出され、利率は借入金に対する利子の割合を示しますが、利回りは投資全体の収益性を評価するものです。

不動産投資の理想的な利回りは何%?

不動産投資における理想の利回りは、物件のタイプや築年数、立地、また、投資家の目的によって異なります。

以下の表では、区分マンション、一棟マンション、一棟アパートの各物件タイプにおける理想的な利回りの目安を示しています。

物件タイプ理想表面利回り
区分マンション新築 5~6%中古 9~10%
一棟マンション新築 6~7%中古 8~10%
一棟アパート新築 7~8%中古 9~11%

新築物件の方が利回りが低い理由は、空室リスクや修繕リスクが少なく、減価償却費が多く取れるためです。
また、物件の立地によっても利回りは異なります。

賃貸需要の多い都心部では利回りが低くなり、地方に行けば行くほど利回りは高くなります。

ここで示した利回りはあくまで理想的な目安であり、実際にこのような物件が存在するかは分かりませんが、参考値としてご覧ください。

不動産投資の平均表面利回り

実際に売買されている不動産投資物件の利回りはどれくらいなのでしょうか?

以下の表では、不動産投資物件情報サイトの「健美家 2025年1月期のマンスリーレポート」で報告されている区分マンション、一棟マンション、一棟アパートの各物件タイプの全国平均を示しています。

物件タイプ平均表面利回り
区分マンション6.67%
一棟マンション7.84%
一棟アパート8.33%

全国平均として見ると、どのタイプの物件でも表面利回りは6〜8%前後となります。

しかし、地域ごとに差があり、たとえば区分マンションの場合、首都圏では6.13%、北海道・東北地方では12%以上の利回りとなっており、地域によって大きな違いがあります。

また、この平均値は売り物件情報に基づいているため、実際に成約した表面利回りはこの平均よりもやや高くなると考えられます。

参照データ:健美家 2025年1月期のマンスリーレポート

利回りの4つの種類

①表面利回り

表面利回りは、年間の賃料収入を物件の購入価格で割ったものです。

計算式は以下の通りです。

表面利回り=年間賃料収入 ÷ 物件購入価格 × 100 

これは投資物件がどの程度の収益を生むかを判断するための基本的な指標です。

多くの場合、不動産広告に表記されている利回りは表面利回りを指しています。ただし、経費や税金などの要素は考慮されていないため、実際の利回りとは異なることがあります。

②実質利回り

実質利回りは、年間の賃料収入から管理費や修繕費などの経費を差し引いた純収益を物件の購入価格で割ったものです。

計算式は以下の通りです。

実質利回り=(年間賃料収入 – 年間経費)÷ 物件購入価格 × 100 

この指標は、物件の運用コストを考慮した正確な収益性を把握するために役立ちます。表面利回りが高くても、運用コストが多い物件の場合は、実質利回りが低くなることがあります。

年間経費には管理費、メンテナンス費用、固定資産税などが含まれます。

③想定利回り

想定利回りは、物件が満室である場合の年間賃料収入を基に計算される利回りです。

計算式は以下の通りです。

想定利回り=満室時想定(リースアップ想定)年間賃料収入 ÷ 物件購入価格 × 100

この指標は、物件の将来的な収益ポテンシャルを評価するために使用されます。

想定賃料は満室時賃料やリースアップ後想定賃料で計算する場合が一般的で、「満室想定利回り」「リースアップ想定利回り」などと呼ばれることもあります。ただし、実際の入居率が想定を下回る場合、実際の収益は減少する可能性があります。

④現行利回り

現行利回りは、現在の入居率を基にした年間賃料収入を物件の購入価格で割ったものです。

計算式は以下の通りです。

現行利回り=現在の年間賃料収入 ÷ 物件購入価格 × 100

現行利回りは、現時点での物件の収益性を示す指標です。 この指標は、将来的に収益が上がるか、または下がるかを判断する際に使用されます。

不動産投資は利回りだけで判断しないことが大切

不動産投資においては、利回りだけで判断するのは危険です。

物件の場所や将来の価値変動、管理の手間や修繕費用など、さまざまな要素を総合的に考慮する必要があります。

利回りが高くても空室リスクが高い物件や、利回りが低くても安定した収益が見込める物件も存在します。

また、表面上は利益が出ていても、実際のキャッシュフローが悪い物件もあるため、注意が必要です。

投資判断を行う際には、利回り以外の要素にも目を向ける必要があり、投資目的に応じてこれらの要素を参照することが重要になります。

まとめ

不動産投資は、多くの投資家に支持される安定した収益を得る手段です。

その中でも重要な指標となるのが利回りです。

利回りには表面利回り、実質利回り、想定利回り、現行利回りなど、さまざまな種類があり、それぞれの計算方法や内容を理解することが必要です。

しかし、利回りだけで判断するのは危険です。空室リスクや修繕リスクなど、多くの要素を総合的に考慮する必要があります。

利回りは重要な指標ですが、不動産投資の判断材料の一つに過ぎないことを忘れないでください。

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中林亮太

中林亮太

株式会社SORA 代表取締役 宅地建物取引士

収益物件に特化した株式会社SORA代表取締役社長。前職である株式会社TFDコーポレーションの経験を活かし、不動産の売買や仲介、賃貸管理を事業展開。マンション投資だけでなく、保険や通信費、光熱費など生活で必要な資金を見直すライフプランニングまで行う。ALSOKとの業務提携により、大切な物件のセキュリティにも力を入れている。

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