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マンション売却における税金について解説!計算例も紹介

都心での暮らしを満喫していた会社員の方が、転勤により田舎への引っ越しを余儀なくされる場合などに、最も悩ましいのがマンション売却です。

売却価格や手数料、そして何よりも税金のことが頭をよぎり、思い悩む方も多いことでしょう。そこで今回は、マンション売却における税金について以下の点を解説します。

  • マンション売却にかかる税金
  • 不動産売却にかかる税金の支払い方法
  • マンション売却にかかる税金の計算例

思わぬ出費に慌てないように、しっかりとマンション売却にかかる税金を理解しておきましょう。

マンション売却にかかる税金

マンション 売却 税金

マンションを売却する際には、以下の税金がかかることがあります。

  • 譲渡所得税
  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 復興特別税
  • 住民税

ここでは、これらの税金の詳細を見ていきましょう。

譲渡所得税

マンションを売却する際には、譲渡所得税がかかることがあります。

譲渡所得税とは、売却で得た利益に対して課税される税金であり、国に納める所得税と自治体に納める住民税の2つの税金を合算して計算されます。

マンション売却における利益(譲渡所得)とは、売却代金から売却にかかった費用や購入費用の一部を差し引いた金額です。

例えば、売却代金が1,000万円、売却にかかった費用が100万円、購入時の価格が800万円だった場合、差し引いた譲渡所得は100万円になります。所得税率が20.315%の場合、譲渡所得税は20,315円となります。

ただし、譲渡所得税がかからない場合もあります。

例えば、マンションの売却価格が購入時の価格を大きく下回った場合や、所得控除を利用して譲渡所得が0円を下回った場合には譲渡所得税はかかりません。

譲渡所得税の税率は、マンションの所有期間によって異なります。所有期間が5年を超える場合は、20.315%の税率が適用されます。

一方、所有期間が5年以下の場合は、税率が39.63%となります。また、住宅ローン控除を受けることができる場合は、譲渡所得の一部が非課税となります。

住宅ローン控除は、住宅を所有していた期間が10年以上の場合に受けることができ、具体的な控除額は所得税法や住民税法に定められています。

なお、マンションを売却する際には、譲渡所得税だけでなく、登録免許税や印紙税などの税金もかかることがあります。これらの税金についても事前に把握しておくことが大切です。

印紙税

不動産の売買契約書には印紙税を納める必要があります。印紙税の金額は、売買価格によって決まります。

また、2022年4月1日〜2024年3月31日の期間に作成された契約書には、軽減税率が適用されます。

軽減税率は売買価格によって異なりますが、例えば2,000万円の場合は10,000円分の収入印紙を貼ります。期間外の場合は通常税率が適用されます。

以下の表のように金額帯ごとに税額が変わります。

契約書に記載する金額税額
1万円未満非課税
1万円以上~10万円未満200円(軽減税率適用外)
10万円以上~50万円未満200円
50万円以上~100万円未満500円
100万円以上~500万円未満1,000円
500万円以上~1,000万円未満5,000円
1,000万円以上~5,000万円未満10,000円
5,000万円以上~1億円未満30,000円
1億円以上~5億円未満6万円
5億円以上~10億円未満16万円
10億円以上~50億円未満32万円
50億円超えるもの48万円

登録免許税

マンションを売却する際には法務局に登記を申請する必要があり、この時にかかる税金が登録免許税です。登録免許税は、マンション1室につき2,000円かかります。

具体的に言うと、例えばマンションを売却する際に借入しているローンの残額を全額返済し、抵当権を抹消するために登録免許税を支払うことになります。

また、抵当権抹消登記に関して、司法書士に委託する場合には、登録免許税は司法書士に支払う報酬に含まれます。つまり、売却手続き全般を司法書士に任せた場合、登録免許税を別途支払う必要はありません。

復興特別税

復興特別税は、売却した年の所得税額に対して2.1%が課税される税金で、東日本大震災の復興を支援するために導入されたものです。

この税金は、マンションを売却した際に発生する所得税にかかるものであり、復興税とも呼ばれています。

具体的には、マンションの売却により得た利益が所得として認められ、その利益に対して所得税が計算されます。その所得税額に2.1%を乗じた金額が復興特別税となります。

例えば、マンションの売却により得た利益が100万円であり、それに対して所得税額が20万円計算された場合、復興特別税は20万円×2.1%=4,200円と計算されます。

復興特別税は、国の復興支援のために導入された税金であり、被災地の復興や再建を支援するための資金として使われます。この税金は一時的なものであり、復興の進捗状況に応じて見直される可能性があります。

なお、復興特別税は所得税に対して課税されるものであり、マンション売却に伴って直接的に発生するわけではありません。

そのため、マンションを売却する際には所得税や住民税などの税金に加えて、復興特別税も考慮しておく必要があります。

住民税

住民税は、市町村に居住する個人に対して課税される税金です。マンションの売却による所得に対しても住民税が課税されます。

住民税の税率は、マンションの所有期間に応じて異なります。長期所有(所有期間5年超)の場合、住民税の税率は一般的に5%となります。一方、短期所有(所有期間5年以下)の場合は、税率が高くなり9%となります。

また、住民税の納付期間は、マンション売却の翌年6月から翌々年の5月までの期間です。多くの場合、会社員の方は給与天引きによって自動的に住民税が納められます。

ただし、自営業の方は自分で住民税を納める責任がありますので、納付忘れがないように注意が必要です。

具体的な住民税の金額は、所得や市町村の税率などによって異なりますので、個々の状況に応じて専門家や税務署に相談することをおすすめします。

不動産売却にかかる税金の支払い方法は?

マンション 売却 税金

不動産売却には、譲渡所得にかかる税金や印紙税、登録免許税など、複数の種類の税金がかかります。

これらの税金をいつ、どこに納めればよいのかを把握しておかないと、支払期限を過ぎた場合には、督促状が届き、延滞金を請求される可能性があります。

そこで、税金ごとの納付時期と納付方法を以下にまとめました。

種類納付時期納付方法
印紙税売買契約を結んだ際収入印紙を購入し、契約書に貼付・消印する
登録免許税抵当権の抹消登記など登記申請した際収入印紙で納付
譲渡所得税物件の引渡しが完了した翌年の確定申告後納付書で納付
復興特別所得税所得税と同じ時期所得税と同じ方法で納付

ただし、これらの税金の種類や計算方法、特例の要件などは多岐にわたるため、不動産売却に際しては、専門家である税理士や不動産業者に相談することをおすすめします。

また、不動産査定を行うことで、自分の不動産の市場価値を把握し、支払うべき税金のおおよその金額を知ることもできます。

マンション売却にかかる税金の計算例

マンション 売却 税金

以下は、マンション売却にかかる税金を計算した例になります。以下二つのケースを確認していきましょう。

新築マンションを購入して4年で売却した例

  • 所有期間:4年
  • 売却価格:4,000万円
  • 購入価格:3,000万円

上記のような条件の場合、最終的な税金の支払額は以下になります。

種目金額
譲渡所得税・住民税・復興特別税3,280,000円
抵当権抹消登記の登録免許税1,000円
印紙税10,000円
合計3,191,000円

注意点として、住民税と復興特別所得税は、所得税額が0円の場合は非課税になるため、このケースでは支払いが不要です。また、抵当権抹消登録免許税や印紙税は、金額が決まっているため表に記載されていますが、この金額は物件によって異なる場合があります。

中古マンションを購入して9年で売却した場合の例

  • 所有期間:9年
  • 売却価格:3,000万円
  • 購入価格:2,400万円

各種控除を利用しない場合、譲渡所得税率は20.315%です。そのため譲渡所得税は、600万円×20.315%=121万8900円となります。

また、売買契約書には、印紙税が課税されます。売却価格が500万円を超え、1000万円以下の場合、印紙税は1万円です。

さらに、マンションの売買登記には、登録免許税がかかります。マンションの場合、建物と土地の両方に登録免許税を支払わなければなりません。

登録免許税は、建物と土地ごとに別々に計算され、それぞれの課税対象金額に基づいて算出されます。このケースでは、登録免許税はマンション(建物と土地)に対して2,000円です。

売却者が最終的に支払う税金の合計は以下の通りです。

種目金額
譲渡所得税・住民税・復興特別税1,218,900円
抵当権抹消登記の登録免許税2,000円
印紙税10,000万円
合計1,230,900円

まとめ

この記事では、マンション売却における税金について詳しく解説しました。

マンションを売却する際には、譲渡所得税、印紙税、登録免許税、復興特別税、住民税などの税金がかかることがあります。これらの税金を理解しておくことは、思わぬ出費に慌てることを避けるために重要です。

記事を通じて、マンション売却に関する税金の基礎知識を学び、スムーズな売却手続きを進めましょう。

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