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不動産投資に関して

不動産投資は副業禁止でも問題ない?規則違反にならない理由と注意点を紹介

日本の企業は海外に比べて「副業禁止」を規則としている場合が多いです。

副業は本業以外の仕事で収入を得ることを指しますので、購入した物件を人に貸して家賃収入を得る不動産投資も大枠で考えれば副業に該当します。そうなると、副業禁止を規則にしている会社に勤めている場合は不動産投資はできないと考えてしまいます。

しかし実際には、副業禁止の会社でも例外的に不動産投資だけは容認されているケースがあります。つまり、副業禁止の会社で働いていても不動産投資はできるため、将来的な資産形成と収入アップを狙うことができるというわけです。

この記事では、なぜ副業禁止の会社でも不動産投資は認められるケースが多いのかをわかりやすく説明していきます。不動産投資を副業にしたいと考えている方、または副業禁止の会社で働いている方は最後までぜひご覧ください。

日本は副業を禁止にしている企業が多い

不動産投資 副業

そもそも日本は海外に比べて副業を禁止にしている会社が多いです。

東京都港区に本社を置く株式会社パーソル総合研究所が実施した副業に関する調査によれば、正社員の副業を容認している企業の割合は55%です。

2018年の調査と比較すると数値は上昇しているため副業の容認が進んでいるのは明らかですが、それでも今なお約半数の企業は副業を禁止にしています

企業が正社員の副業を禁止にする主な理由は以下の通りです。

  • 自社の業務に専念してもらいたい
  • 疲労による業務効率の低下が懸念される
  • 過重労働に繋がる恐れがある

本業以外に別の仕事をしていれば過重労働に繋がる恐れがあり、それが理由で業務効率の低下が懸念されます。その結果、自社の業務に専念できないというケースを企業側は不安視しています。

しかし一方で、「従業員の収入補填」「多様な人材を確保するため」「個人の自由」という考え方から、副業を容認する企業が増えているのも確かです。

企業の属性別でみると、従業員が100人未満の中小企業と1万人を超える大企業で副業を受け入れる傾向が強いことがわかります。また、設立年数でみると10年未満の会社が受け入れ態勢が整っている傾向にあり、50年を超える企業は抵抗感を示している傾向にあります。

不動産投資だけ例外的に容認される理由

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冒頭でも説明した通り、副業禁止の企業でも例外的に不動産投資だけは容認しているケースがあります。その理由を以下の項目でわかりやすく説明していきます。

本業への支障が出にくい

前述したように、企業が正社員への副業を禁止する大きな理由は本業に支障をきたすケースが考えられるからです。

本業の他に副業をすれば仕事時間がそれだけ長くなりますので、過重労働による疲労で本業が疎かになってしまうかもしれません。

しかし、不動産投資は多くの労力を割いて行う仕事ではありません。また、管理業務もすべて委託できるため、過重労働により本業へ支障をきたすケースも考えにくいです。

企業としては本業へ支障をきたす懸念材料から副業を禁止にしているため、本業へ支障をきたさないのであれば問題ないというスタンスである場合が多いのです。

副業ではなく資産運用の一環

副業が禁止されている企業でも資産運用は認められています。

不動産投資は家賃収入が事業的規模でなければ資産運用という捉え方ができるため、企業も就業規則として副業を禁止にしていても取り締まることができないというわけです。

しかし、家賃収入が事業的規模になると資産運用の一環とはいえません。その点に関しては、以下の注意点の項目で詳しく解説していきます。

やむを得ない場合がある

不動産投資は自分から能動的に行動しなくても、相続などにより譲り受けた場合はやむを得ず関わらなければならない場合があります

やむを得ない場合も含めてすべて禁止にすることは企業はできません。不動産投資は他の投資に比べて相続することが多いものなので、例外的に容認されているケースが多いのです。

また、そもそも憲法上では副業は自由であると認められています。

やむを得ない相続で譲り受けた投資用物件まで取り締まるのは不可能なので、全正社員を平等にするため「不動産投資だけは例外的に容認する」というスタンスを取っている企業が多いです。

副業禁止の企業に勤めながら不動産投資をする際の注意点

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副業禁止でも不動産投資だけは例外的に容認されるケースが多いのですが、以下のような場合では副業と判断されて問題になる可能性があります。

副業禁止の企業に勤めながら不動産投資をしたいと考えている方は、事前に必ず以下の注意点を把握しておくようにしてください。

5棟10室のライン

不動産投資で家賃収入を得ている場合は確定申告が必要です。その際、所得税の計算は不動産投資における家賃収入が事業的規模かどうかで取り扱い方が異なります。

事業的規模かどうかのラインは『5棟10室』です。戸建て物件なら5棟まで、アパートやマンションであれば10室までという意味で、これが副業かどうかのひとつの判断基準ともいえます。

5棟10室は国税庁が示している基準で、このラインに当てはまる場合は原則して不動産投資を事業として取り扱っているものとして定義されます。

前述したように企業は、不動産投資を個人の資産運用として見ているので容認している場合が多いのですが、個人ではなく事業として投資をしているのであればそうは判断されません。

副業禁止の企業に勤めているのであれば5棟10室をひとつの基準として考えましょう。

しかし、入居者の募集や物件の管理をすべて外部委託して、労働を伴わない形で運用しているのであれば、5棟10室のラインを超えても本業への支障がないため問題視されない場合が多いです。

職業で禁止されている場合がある

企業が規則として禁止している以前に、職業で不動産投資ができない場合があります

たとえば、証券会社に勤めている方や銀行員は職業柄、投資に関する規則を細かく定めている場合があります。なぜなら、仕事で未公開の会社情報に触れる機会が多いため、インサイダー取引として違法になってしまう可能性があるからです。

中には、相続したケースは認められるがそれ以外の投資は全般で禁止としている企業もあります。仕事で入手した情報を駆使して有利に投資を進められる可能性がある職業に就いている場合は、規則に違反していないかどうかを事前に確認しておかなければいけません。

他にも、公務員は法律で副業が禁止されています。しかし、国家公務員に関係する法令にて一定の規模に達しない副業であれば容認されていますので、不動産投資であれば前述した5棟10室のラインを越えなければ問題ありません。

民間企業であれば本業への支障が出にくい不動産投資は咎められるケースが少ないのですが、証券マンや銀行員などは規則の特性上、認められない場合があることを忘れてはいけません。

まとめ

副業禁止の企業で不動産投資だけ例外的に容認される理由と注意点を説明していきました。

不動産投資は本業への支障が出にくく、相続などのやむを得ない事情で関わる場合が多いため、副業禁止の企業でも例外的に容認されることが多いです。

しかし、5棟10室のラインを超えると個人ではなく事業で運用していると判断されるため、勤めている会社で問題に発展する可能性があります。

多くの場合では本業へ支障をきたさないのであれば容認されることが多いため、副業禁止の企業で働いている方は外部委託を利用することをおすすめします。

副業禁止の企業で働きながら不動産投資をしたいと考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事の監修者 株式会社SORA
不動産の売買、仲介、賃貸管理などの事業を展開する不動産会社。大手不動産会社での経験から、マンション投資だけでなく、保険や通信費、光熱費など生活で必要な資金を見直すライフプランニングまで行う。不動産投資や金融知識が豊富なメンバーが不動産投資の基本を初心者向けにわかりやすく解説しています。
株式会社SORA [Web]
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