マルチーズの性格や寿命、しつけ方とは?病気や運動量、飼い方まとめ

真っ白でフワフワな毛並みと、愛らしい表情が人気のマルチーズはヨーロッパ原産の小型犬です。おとなしく飼いやすいので初心者におすすめの犬種です。

世界最古の愛玩犬といわれ、時代や国を超えて世界中から愛されてきました。日本でも長年安定した人気があります。

そんなマルチーズを家族として迎え入れたいと思っている方のために、マルチーズの性格や飼い方のコツなどをご紹介していきます。

マルチーズの基本情報

マルチーズの基本情報

歴史

地中海の中央にあるマルタ共和国がマルチーズの故郷です。このマルタ島が犬種名の由来になりました。紀元前1500年頃、この島を海上交易のため訪れていたフェニキア人によって持ち込まれた小型犬がマルチーズの祖先といわれています。

マルチーズはイソップ童話にも「船員のペット」として登場します。多くの犬種の祖先が、狩猟犬や使役犬だった中で、マルチーズは最古の愛玩犬としての歴史を持っています。14世紀はじめにマルチーズがイギリスに持ち込まれると、上流階級の婦人たちの間で「抱き犬」として大変な人気となります。

その後、イギリスからヨーロッパ全土に広がり、1970年代に日本でも人気犬種となります。それまでの日本では、犬は屋外で繋いで飼うことが当たり前でした。マルチーズの登場により、室内で犬を飼うというライフスタイルが確立していきます。

大きさ(サイズ)

  • オス
    • 体重 2~3.5キロ
    • 体高 21~25センチ
  • メス
    • 体重 2~3キロ
    • 体高 20~23センチ

オスの方がメスよりも、ややがっしりとした体つきとなります。多くの小型犬は、改良によって小型化されてきた歴史をもっています。

しかしマルチーズの祖先はもともと小型犬であったので、先祖返りのように規格外に大きくなることはほとんどありません

1歳を過ぎる頃に成長が止まるので、その時期に肥満であるかどうかは動物病院などで判断してもらいましょう。

寿命

マルチーズの寿命は12~15歳と、小型犬のほぼ平均といえます。無理な改良や小型化が行われていないので、遺伝性疾患は少なく丈夫です。

ただ肥満にならないように注意しましょう。小型犬特有の心臓病の原因にもなります。骨が細く華奢なので、体重が増えすぎると怪我や関節の病気も発症しやすくなります。

近年では獣医学の発達やドッグフードの品質向上などで、犬の平均寿命は年々上がってきているともいわれています。適切な飼育と食事の管理で、元気なご長寿犬をめざしましょう。

マルチーズの性格

人懐こく甘えん坊

愛玩犬としての歴史が長いマルチーズは、人懐こく甘えん坊です。抱っこされることがとても好きで、人間のそばから離れようとしません。おとなしく落ち着いていられるので、高齢の家族のいる家庭でも飼いやすい犬種です。

気を付けたいのは、可愛いからといって甘やかしてしまうことです。小型犬特有の気の強い性質も持っているので、犬のいいなりにはならないようにしましょう。

人間が大好きなので、褒められることに喜びを感じます。しつけは褒めながら楽しく行います。

優しくおおらか

争いごとを好まず、平和的で優しい性格をしています。他の犬や動物にも友好的です。大型犬にもひるまず近寄っていく大胆さもあります。子どもとの相性もよく、仲良く遊びます。

人懐こくおおらかですが、人見知りをすることがあります。子犬のうちに飼い主さん以外の人間とたくさん触れ合う機会をつくってあげましょう

トリミングが必要な犬種なので、トリミングサロンや、動物病院などにも慣れさせておくとよいです。

遊び好きで活発

いつも元気いっぱいで遊ぶことが大好きです。部屋の中でも走り回ったりするので、床は滑りにくいようにマットレスを敷くなどの工夫をした方がよいでしょう。

飼い主に褒められたり、喜んでもらうことが大好きです。頭もいいので、教えるといろいろなことを覚えます。遊びを通じてたくさんのトリック(芸)を教えてみましょう。犬とのコミュニケーションが取れ、信頼関係を築けるのでおすすめです。

マルチーズに必要な運動量

マルチーズに必要な運動量

小型犬でも活発なので、お散歩は毎日行きましょう。1日2回、それぞれ10~20分くらいがよいです。運動不足の解消だけでなく、お散歩をすることで社会性を学ばせるという重要な役割もあります

知らない人や、犬、車や自転車などにも慣れさせておきます。どんな状況でも落ち着いておとなしくしていられるようにしておくことが大切です。

それほど運動量を必要とする犬種ではありませんが、飼い主さんとコミュニケーションを取ることが大好きです。室内では飼い主さんが一緒にボールやおもちゃで遊んであげるとよいでしょう。

マルチーズの飼い方

マルチーズの飼い方

ポイント1 被毛のお手入れは必須

美しく白い被毛が魅力のマルチーズは、アンダーコートのない一重構造になっています。細くて絡みやすく、毛玉もできやすいため、毎日丁寧にブラッシングしてあげる必要があります

マルチーズの毛はそのままにしておくと際限なく伸びます。毎月のトリミングが必要となる犬種です。足先まで毛を伸ばすフルコートは、毛を少しずつ分けて紙で巻いて留めていく方法(ラッピング)で長い毛を保護します。

いまはとてもたくさんのカットスタイルがあるので、ペットスタイルにしたい方は様々なスタイルを楽しんでも良いですね。

ポイント2 室内での事故を予防しよう

マルチーズは小型犬によくみられる関節や骨のトラブルも多いです。室内でも活発に動き回るため、室内での事故を防ぐ必要があります

滑りやすい床などはマットレスを敷くなどして、犬の脚が滑らないようにします。階段からの落下事故も多いので、ペットゲートの設置などもおすすめします。

飼い主と少しでも離れたくないマルチーズは、部屋の中でも飼い主の後をついてまわります。入ってほしくない部屋や、ドアの開け閉めなどは注意してください。また、家具の隙間や挟まれやすい場所などもなくしておきます。

ポイント3 夏と冬の温度管理

マルチーズの被毛はアンダーコートのないシングルコートになっています。そのため換毛期(夏毛と冬毛の生え変わる時期)がなく、体内の温度調節が苦手です。

毛量もそんなに多くないので、夏の暑さや紫外線、冬の寒さなどにも弱いです。室内ではエアコンなどを使って、温度管理をしてあげます。

夏のお散歩は要注意です。小さなマルチーズは地面の熱をダイレクトに受け止めてしまいます。涼しくなってきたから大丈夫と思わず、地面が熱をもっていないか確認してからお散歩をしましょう。

夏はノミやダニもつきやすいので予防はしっかりします。冬は洋服を着せるなどして、防寒対策をしてあげるとよいです。

マルチーズのかかりやすい病気・疾患

マルチーズのかかりやすい病気・疾患

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨とは膝のお皿のことで、これが内側や外側に外れることを膝蓋骨脱臼といいます。小型犬に多くみられる疾患で「パテラ」とも呼ばれます。

マルチーズは骨が細く、外傷的要因でなる場合もありますが、遺伝により先天的に患っている場合もあります

脱臼をした時は痛みをともなうので、遊んでいる時など突然鳴いたりします。その後に脚を引きずったり、スキップするような不自然な歩き方がみられたら、動物病院を受診しましょう。

僧帽弁閉鎖不全症

マルチーズを含む小型犬がかかりやすい心臓病に「僧帽弁閉鎖不全症」があります。心臓の中にある弁の動きが悪くなり、血液循環がうまくいかずに心臓が弱くなる病気です。初期は症状が出にくく、健康診断などで発見されることが多いです。

早期発見することによって、投薬のみで寿命を伸ばすことができるので、若いうちから定期的に行う健康診断がとても大切になってきます。

流涙症

流涙症にはふたつの原因が考えられます。外部の刺激により涙が過剰に分泌されてしまうこと、喉の方へ流れていく涙の管が詰まって目から涙が出続けてしまうことです。

目の周りがいつも濡れていて、目から鼻にかけての毛が酸化によって赤茶色く変色してしまう涙やけを起こします。

まず動物病院で診察を受けて原因を特定します。逆まつげや結膜炎などが原因になっている場合は外科的治療で改善することもあります。

流涙症の明確な予防法はないため、普段から目の周りをよく拭いてあげて清潔にしておくことで症状を抑えることができます。

マルチーズにおすすめのドッグフード

【全年齢向け】マルチーズにおすすめのドッグフード

マルチーズはもともと食が細く、フードを選り好みする傾向があります。良質な動物性たんぱく質(肉や魚)、野菜、果物などをバランスよくとれるフードを選ぶとよいでしょう。

植物性の原料を多く使っているフードは、犬にとって消化しにくいので避けたほうが好ましいです。

マルチーズに多い涙やけは、アレルギーが原因で起こることもあります。着色料や保存料を使っていない、無添加のドッグフードを選ぶとよいでしょう。

ここでマルチーズにおすすめのドッグフードをご紹介します。

モグワン

価格¥4,356(税込)/1.8kg
対応年齢全年齢
主原料チキン
原産国イギリス

モグワンは総量の53%にチキンとサーモンを使ったプレミアムドッグフードです。生肉と乾燥肉を使用しており、サーモン由来のオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。手作り食にも使われるヒューマングレードの食材を使用しています。

肉類以外にもカボチャやリンゴ、海藻などの栄養素もバランスよく取れるように配慮されています。犬が消化しにくい穀類を一切使用していません。胃腸に負担を与えないことで、免疫力をあげ、内側から健康をサポートします。

保存料、着色料などの添加物をいっさい使用していないので、安心して与えることができます。

累計200万個販売した『モグワン』は限定ページ経由だと、定価から20%OFFの特別価格で購入可能です!公式サイトをチェックしてみてください!

【パピー・老犬向け】マルチーズにおすすめのドッグフード

マルチーズは口が小さく、ドライフードが苦手な子がいます。まだ離乳食を食べている子犬や、歯や顎が弱った老犬にはウェットフードがおすすめです。

もともと小食なマルチーズには高たんぱくで、しっかり栄養の取れるフードがよいでしょう。

ここで、マルチーズにおすすめドッグフードをご紹介します。

ブッチ

出典:https://www.butch-japan.jp/

価格¥1,430(税込)(定期購入 ¥1,287(税込))/800g
¥2,860(税込)(定期購入 ¥2,574(税込))/2kg
対応年齢全年齢
主原料ビーフ、ラム、チキン
原産国ニュージーランド

生肉と変わらぬ栄養素と水分量で、抜群の嗜好性のあるミートタイプのドッグフードです。少食でフードを選り好みしやすい子にもおすすめです。

マルチーズのような超小型犬は口と歯が小さく、口内にフードが残りやすいです。水分の多いブッチなら、口内に残りにくく、歯周病の予防にもなります。

環境規制の厳しいニュージーランド産のヒューマングレードの食材を使用しています。高たんぱく低脂質なので、運動量の減ったシニア犬や、ダイエットによる体形維持にも最適です。

小麦やグルテン等の成分を一切含んでいません。魚本来のオメガ3脂肪酸と、素材由来のオメガ6脂肪酸がバランスよく配合されています。消化吸収もよく、内側から健康をサポートします。

保存に便利なフレッシュキャップ付きです。与える分だけをカットして、残りはキャップをして冷蔵庫で保存します。フィルムタイプなので、空き缶が溜まるなどのストレスがありません。

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マルチーズのしつけのポイント

マルチーズのしつけのポイント

しつけのポイント
  • 甘やかさず、しつけにはメリハリをつける
  • 子犬の時期に、しっかりと社会性を学ばせる
  • 家族全員と信頼関係をしっかりつくる
  • お留守番やホテルなど、子犬のうちに慣れさせる

マルチーズは甘やかされてわがままになると、小型犬特有の気の強さが全面に出てきてしまいます。気に入らないことや思い通りにならないと、吠えたり噛んだりするようになります。メリハリのあるしつけで、犬の言いなりにならないようにしましょう。

また、しっかりと社会性を学ばせることも大事です。子犬の時期にたくさんの経験をさせます。家族以外の人間や、生活音などにも慣れさせておきます。

マルチーズは飼い主に依存しやすい傾向にあります。分離不安にならないよう、夜はケージに入れるなどして、ひとりで過ごさせる時間を作ります。

お留守番の練習や、ホテルでのお泊りを経験させておくこともおすすめします。

マルチーズを飼う前の準備

マルチーズを飼う前の準備

  • 迎え入れる費用について

マルチーズの子犬の相場は、10~50万円と幅広いです。平均は30万円ほどで、ペットショップからなのか、ブリーダーからなのかで値段は違ってきます。また両親犬の血統によっても違いがあります。

オスよりもメスの方が育てやすく人気があるため、高価になる傾向があります。

  • 飼い始めてからかかる費用について

お家に迎え入れて必要になるのが、畜犬登録(3000円前後)と狂犬病の予防接種(3500円前後)、混合ワクチン(5000~8000円前後)になります。

毎年かかる医療費は、狂犬病予防注射と混合ワクチンに加え、フィラリア薬7カ月分とノミダニ予防薬となります。

マルチーズは毎月のトリミング代(5000~8000円)も必要になります。繁殖の予定がなければ、避妊手術(3~5万円)、去勢手術(2~3万円)も考えておきましょう。

  • どこから迎え入れるのか

マルチーズをどこからお迎えするか、選択肢は3つあります。それぞれのメリット、デメリットがあります。よく考えてお迎えするのがよいでしょう。

  1. ペットショップからのお迎え
  2. ブリーダーからのお迎え
  3. 里親を希望する

マルチーズは人気犬種なので、取り扱っているペットショップはたくさんあります。ネットで探すこともできますので、気に入った子がいたら問い合わせてみましょう。

ブリーダーからお迎えする場合は、すこし根気がいりますが、じっくりとお気に入りの子を探したいという方には向いています。両親犬やきょうだい犬に対面させてもらえたり、ブリーダーから直接アドバイスを聞けたりします。

里親になりたいという方は、ぜひHPでチェックして保護団体の主催する譲渡会に足を運んでみましょう。よく説明を聞いてお気に入りの子が見つかったら、里親として申し込みをしてみましょう。

マルチーズの飼い主の本音【飼いやすい?飼いにくい?】

マルチーズの飼い主の本音【飼いやすい?飼いにくい?】

飼いやすいという声

「運動量が少なくてお散歩が楽で飼いやすいです」

「思ったより抜け毛が少なくて体臭もないです」

「すごく甘えん坊で、可愛らしく癒されます」

「小さいので、どこにでも連れていけます」

「落ち着きがあって、静かな犬で飼いやすいと思います」

「頭がよくてトレーニングしやすいです」

マルチーズは飼いやすく、初心者向きの犬だといえます。小さく扱いやすいので子どもや高齢者でも安心してお散歩につれていけますね。

あのフワフワの見た目からは意外ですが、マルチーズは比較的抜け毛の少ない犬種です。シングルコートなので、蒸れることも少なく体臭はほぼありません。甘え上手で人間が大好きなのでセラピードッグにも向いています。

飼いにくいという声

「偏食がすごくて、フードをなかなか食べてくれません」

「噛み癖に困っています」

「お留守番ができなくて、吠えまくります」

「来客に吠えて困ります」

「神経質で気が強いです」

マルチーズはもともと食が細いのと、グルメな傾向にあるようです。食べられるフードをいくつか用意してローテーションで与えるとよいでしょう。

子犬の時からのしつけと社会性を身につけることの大切さがわかるコメントが多いようですね。甘やかしすぎないよう注意してください。

飼い主に依存しやすいので、お留守番は子犬のうちから少しずつ慣れさせておきましょう。

マルチーズの可愛い癒し画像集

マルチーズに関するQ&A

マルチーズに関するQ&A

【Q1】マルチーズのサマーカットはよくないと聞きました。なぜでしょうか?

マルチーズの被毛はシングルコートといって、アンダーコートがないタイプです。あまり短くカットしてしまうと、地肌がむき出しになってしまいます。

紫外線やダニ、ノミなどに対しても抵抗力がなくなってしまうので要注意です。

獣医さんやトリマーさんと相談して、短すぎないサマーカットにするとよいでしょう。お腹や脇の部分だけを短めにしたりするサマーカットもあります。

【Q2】マルチーズのオスとメスで性格の違いはありますか?

子犬の時期はオスもメスも活発で遊び好きで、性格の差はあまりありません。オスは成犬になってもやんちゃで甘えん坊ですが、メスは成犬になると落ち着いてくる傾向があります。一般的に飼いやすいといわれるのはメスの方です。

しかし性格というのは個体差が大きいので、飼い主さんとの相性を決め手にする方がよいでしょう。

【Q3】マルチーズを飼うのに向いているのはどんな人ですか?

おもいきり犬を可愛がりたい人に向いています。飼い主と離れることを非常に嫌がるので、お留守番の時間が多い家庭には向いていません。散歩がそれほど大変ではないので、シニア世代の家庭にも向いています

旅行などにはなるべく一緒に連れていってあげましょう。難しい場合は子犬のうちから信頼できるペットホテルを探して、お泊りに慣らしておくことをおすすめします。