実は飼いにくい犬種ランキングTOP10|人気なのに?飼いにくい理由も解説

飼いにくい犬

あなたが犬を飼いたいと考えるとき最初に「どの犬種を飼うか」を考えますよね。ジャパンケネルクラブに登録されている犬種はじつに200種以上あり、そのなかからどの犬種を選ぶかによってあなたの犬との暮らし方が決まるともいえるでしょう。

各犬種には、特徴があり初心者でも飼いやすい犬としつけなどが比較的難しく上級者向きといわれる犬種があります。本記事では日本にいる約200種の犬種の中でもとくに飼いにくいといわれている10犬種を紹介しましょう。

目次 -INDEX-

飼いにくい犬種10位「フレンチ・ブルドッグ」

「フレンチ・ブルドッグ」
平均体高オス:27cm~35cm
メス:24cm~32cm
平均体重オス:9kg~14kg
メス:8kg~13kg
原産国フランス

フレンチブルドッグは、1880年代、フランスのブリーダーによる異種交配で作出された犬種で、愛嬌のある独特の風貌が上流社会で人気となり多くの人々に飼われるようになりました。

フレンチブルドッグは陽気で快活・遊ぶことが大好きな犬ですが、とても頑固な一面があり散歩の途中でも頑として動かなくなることもあります。フレンチブルドッグは、とても力が強くがっしりした体つきをしています。

また、皮膚病や呼吸器系の病気をしやすく、短頭種のため体温調節が苦手なため暑さ寒さにとても弱いといえるでしょう。

フレンチブルドッグが飼いにくい理由

フレンチブルドッグは、交配する過程で闘犬の血が入っています。そのため本来は大人しい子でも、スイッチが入ってしまうと攻撃的になることもあります。

また、とても頑固でわがままなところがあり、かなり力が強いためしっかりとしたしつけが必要になります。暑さ寒さに弱いフレンチブルドッグは、エアコンでの室温調節が条件となります。

さらに、他犬種に比べると病気になりやすい犬種のため、医療費や電気代が想像以上に必要になる可能性があります。

フレンチブルドッグを飼っている人の声

飼いにくい犬種9位「シベリアンハスキー」

シベリアンハスキー
平均体高オス:53.5~60cm
メス:50.5~56cm
平均体重オス:20.5~28kg
メス:15.5~23kg
原産国アメリカ合衆国

シベリアンハスキーは、北極圏に居住するエスキモー族が、作業犬として飼育していた犬です。ただ、シベリアンハスキーのルーツははっきりしておらず、狼に近い犬種ともいわれています。

本来シベリアンハスキーは、そりを引くなどの作業を行っていたため、とても力強く底なしの体力の持ち主です。

また、シベリアンハスキーは仲間でそりを引いていたため、他犬種に対する攻撃性はほとんどありません。シベリアンハスキーは、甘えん坊なところがあり、人によくなつきます。

シベリアンハスキーは頑固なところがあり不器用な性格のため賢くないといわれていましたが、本来はとても頭の良い犬です。

シベリアンハスキーが飼いにくい理由

シベリアンハスキーの性格は、温厚で人懐っこいためほかの犬や人に攻撃的になる心配はほとんどありませんが、元来そりを引いて長距離を移動する仕事をしていたため驚くほど体力があります。

シベリアンハスキーを飼うときは、毎日、しっかりと運動させることがとても大切になります。運動不足のシベリアンハスキーは、室内のものを破壊するなどの問題行動を起こしやすいでしょう。

また、シベリアンハスキーは、極寒の地が原産地であるため被毛は厚く抜け毛がとても多く、寒さにはとても強いですが暑さに極端に弱いため室内での温度管理が必要になります。

シベリアンハスキーを飼っている人の声

飼いにくい犬種8位「ボーダー・コリー」

ボーダー・コリー
平均体高オス:53㎝前後
メス:53㎝前後(オスよりわずかに小さい)
平均体重オス:20㎏前後
メス:20㎏前後
原産国イギリス

ボーダー・コリーは、作業犬としてイギリスで長く活躍していましたが、犬種として公認されたのは1987年です。

ボーダー・コリーは犬の中で最も頭が良いといわれており、人間の高校生程度の知能があります。そのためボーダー・コリーは、とても訓練性が高く飼い主と一緒にフリスビーなどをして遊ぶことを好みます。飼い主との信頼関係を築くことを好み、ほかの犬や人にはほとんど興味を示しません。

ボーダー・コリーはとても注意深く、洞察力があり自分で判断して行動することができます。

ボーダー・コリーが飼いにくい理由

ボーダー・コリーはとても賢く洞察力に優れているため、飼い主との信頼関係がしっかりと築かれていない場合には問題行動を起こしやすい犬種です。

そのため、ボーダー・コリーを飼うときは、しっかりと子犬の頃からしつけができ、犬と一緒にフリスビーやアジリティを楽しむことが必要になります。

また、ボーダー・コリーは牧羊犬のため、とにかく動くものにすぐに反応してしまいます。とくに猫や車などを追いかけてしまうことがあるため、良いことと悪いことを子犬の頃からしっかり教える必要があります。

ボーダー・コリーを飼っている人の声

飼いにくい犬種7位「柴犬」

柴犬
平均体高オス:39.5cm前後
メス:36.5cm前後
平均体重オス:10kg前後
メス:8kg前後
原産国日本

柴犬は、日本犬の中では唯一小型犬に分類されます。小さい体に精悍な顔つきの柴犬は、海外でもとても人気の犬種です。ただ、本来は猟犬だったため柴犬が満足するだけの豊富な運動量が必要です。

また、飼い主に対する服従心や忠誠心が強い半面、飼い主以外の人には警戒心があるため初対面の人にはなかなか心を許しません

柴犬は、通常飼い主との距離の保ち方が上手く一定の距離を持っていますが、ときとして甘えん坊になるためツンデレ犬といわれています。

柴犬が飼いにくい理由

柴犬は、日本犬の中でも最も狼に近い犬といわれており、ときとして噛みつくなどの凶暴性を見せることがあります。子犬の頃には従順に飼い主に従っていた子が、2歳前後から飼い主に牙をむくこともあります。

柴犬を飼うときは、飼い主がしっかりとしたしつけの知識を持つことが大切になります。柴犬は、狼の血が流れているということを忘れずに子犬の頃からほかの犬や人と接触する機会を増やし、社会性を養う必要があります。

また、柴犬はダブルコートの犬のため、抜け毛の量がほかの犬種とは比較にならないほど多いです。

柴犬を飼っている人の声

飼いにくい犬種6位「ビーグル」

ビーグル
平均体高オス:33cm~38cm
メス:33cm~38cm
平均体重オス:7kg~12kg
メス:7kg~12kg
原産国イギリス

ビーグルは、野うさぎ狩りのための猟犬としてイギリスで作出されました。とても嗅覚が鋭く、においをたどって野うさぎを見つけていました。嗅覚の良いビーグルは麻薬探査犬として活躍している個体がいます。

ビーグルは、数頭の仲間とともに鳴きながら獲物を追い詰めるという方法で狩りをしていたのでとても太くよく通る声で吠えます。

ビーグルは用心深い性格をしていますが、ときとして大胆になることもあります。とても利口で穏やかな性格を持っており、争いを好みません。

ビーグルが飼いにくい理由

ビーグルは、仲間と吠えながら狩猟をする犬種なので吠える声はとても大きくよく通り、となりとの距離が近い都会では近所迷惑になる可能性があります。

また、ビーグルはとてもタフな犬なので散歩などで十分な運動量を確保できなければストレスを感じ、吠える・噛む・破壊するなどの問題行動を起こしやすいといえるでしょう。

ビーグルは、狩猟犬としての性質が色濃く残っているため自分の判断で行動することがあり、しつけが不十分な場合飼い主でもコントロールすることが難しいでしょう。

ビーグルを飼っている人の声

飼いにくい犬種5位「セント・バーナード」

セント・バーナード
平均体高オス:70~90cm
メス:65~80cm
平均体重オス:50kg~91kg
メス:50kg~91kg
原産国スイス

「アルプスの少女ハイジ」に登場するセント・バーナードは、その大きさと独特の風貌で多くの人の心をつかみました。セント・バーナードは山岳救助のための救助犬として作出されました。

セント・バーナードは、とても温厚で辛抱強く優しい性格をしています。また、セント・バーナードは賢く自分で考えて行動することができ、強い責任感で与えられた仕事は最後までやり遂げようとします。

セント・バーナードは、山岳地帯で活動していた犬種のため寒さにはとても強いのですが、ダブルコートで抜け毛が多く日本のような蒸し暑い夏の気候が苦手です。

セント・バーナードが飼いにくい理由

セント・バーナードは個体によって違いますが、とても体が大きくなる犬種です。セント・バーナードが病気になったり、歩くことができなくなった場合ひとりで世話をすることはとても難しいでしょう。

また、セント・バーナードは子犬の頃からのしつけに失敗すると大きな体でいたずらをすることもあり、手に負えなくなることもあります。

セント・バーナードは体が大きく抜け毛が多いため被毛の手入れが大変です。また、よだれがとても多く、口の周りは常に清潔に保つ必要があります。

さらに、体の大きいセント・バーナードは食費がかかり、暑い季節はエアコンを使用するため電気代が高くなるため、経済的な余裕が必要でしょう。

セント・バーナードを飼っている人の声

飼いにくい犬種4位「ウェルシュ・コーギー・ペンブローグ」

ウェルシュ・コーギー・ペンブローグ
平均体高オス:約25-30cm
メス:約25-30cm
平均体重オス:10-12kg
メス:9-11kg
原産国イギリス

イギリス原産のウェルシュ・コーギー・ペンブローグは、故エリザベス女王が愛した英国王室の犬としてよく知られています。

天真爛漫で陽気、人と一緒に遊ぶことを好むウェルシュ・コーギー・ペンブローグは、子どもとの相性もとてもいい犬種です。

牧畜犬として活躍していたウェルシュ・コーギー・ペンブローグは、とても活動的でスタミナがあるためしっかり運動させてあげることが重要です。また、牧畜犬としての習性が残っているため、動くものを追いかけたり噛みついたりする個体もいます。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローグが飼いにくい理由

ウェルシュ・コーギー・ペンブローグは、牧畜犬として活躍する中で牛のかかとを噛みつき牛を追い詰めていたため、噛み癖がある個体がいます。

また、大きな声で吠え、動くものを追いかける習性があるため「マテ」「お座り」などの基本的しつけをしっかり行うことが大切です。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローグは、足が短く胴が長い体型をしているためヘルニアなどの病気にかかりやすく、運動不足や食べ過ぎで太りやすい傾向にあります。ウェルシュ・コーギー・ペンブローグが健康に過ごすためにも適切な体重管理がとても重要となるでしょう。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローグを飼っている人の声

飼いにくい犬種3位「ジャック・ラッセル・テリア」

ジャック・ラッセル・テリア
平均体高オス:25~30cm
メス:25~30cm
平均体重オス:4kg~6kg
メス:4kg~6kg
理想体重:体高5cmに1kgが相当する。
原産国イギリス

ジャック・ラッセル・テリアは、イギリスでキツネ狩りのために作出された犬種です。ジャック・ラッセル・テリアは気性の荒いテリア気質を受け継いでおり、好奇心旺盛で活動的・動くものに反応しやすいという猟犬としての資質を多く残しています。

ジャック・ラッセル・テリアは、自分で決めたらまっすぐに突き進む性格を持っており、頑固で融通の利かない場合がある犬といえるでしょう。

ジャック・ラッセル・テリアは俊敏な動きが特徴的でスポーツドッグとしても活躍し、近年ではセラピードッグや聴導犬として活躍の場を広げています。

ジャック・ラッセル・テリアが飼いにくい理由

ジャック・ラッセル・テリアは、小型犬ですが大型犬と同等の体力を有している犬です。そのため、ジャック・ラッセル・テリアは多くの運動量が必要で、毎日1時間以上の散歩をしましょう。

また、ジャック・ラッセル・テリアは、ひとりだけを飼い主とみなすワンマンズ・ドッグなので飼い主以外の人のコマンドには従わない傾向にあります。

ジャック・ラッセル・テリアは、子犬の頃からしっかりとしたしつけが必要であり、飼い主が手を抜くと賢いためわがまま放題の犬になってしまいます。

さらに、我慢強くはない性格のため子どもや小動物との接触には十分な配慮が必要になります。

ジャック・ラッセル・テリアを飼っている人の声

飼いにくい犬種2位「ジャーマン・シェパード」

ジャーマン・シェパード
平均体高オス:60~65cm
メス:55~60cm
平均体重オス:30~40kg
メス:22~32kg
原産国ドイツ

ジャーマン・シェパードは、1880年代後半に、ドイツにおける優秀な軍用犬として作出されました。

ジャーマン・シェパードは、K9など警察犬が主人公になるドラマや映画に登場しており、とても賢いというイメージがありますよね。たしかにジャーマン・シェパードは、とても賢く訓練性が高いため、警察犬だけではなくセラピードッグなどさまざまな分野で活躍しています。

ジャーマン・シェパードは、飼い主に従順で忠実、洞察力に優れており自ら考えて行動ができる犬種です。また、とても愛情深いジャーマン・シェパードは、家族や好きな人を守護する傾向にあります。

ジャーマン・シェパードが飼いにくい理由

ジャーマン・シェパードは、飼い主にとても忠実で最後までコマンドはやり遂げようとする性格を持っているため、飼い主のしつけ方ひとつでその性格が大きく変わってしまうことになります。ジャーマン・シェパードを飼うときは、子犬の頃からしっかりとしたしつけを行う必要があります。

しつけに失敗したジャーマン・シェパードは、攻撃的で飼い主でもコントロールできない犬に育ってしまいます。また、人に噛みつく可能性が高くなるため、とくに小さな子どもと一緒には飼わない方がいいでしょう。

ジャーマン・シェパードを飼っている人の声

飼いにくい犬種1位「秋田犬」

秋田犬
平均体高オス:61cm~67cm
メス:61cm~67cm
平均体重オス:35kg~50kg
メス:35kg~50kg
原産国日本

秋田犬は、ブサカワとして人気になった「わさお」など話題になることが多くなり、日本だけではなく海外でもとても人気となっている犬です。

柴犬を大きくしたような秋田犬ですが、元来、猟犬として活躍してきたため、勇敢で頑固なところがあります。

飼い主や家族に対する愛情はとても深く従順でおとなしいですが、家族以外の人や犬に対しては警戒して吠えたりするため番犬としては最適といえるでしょう。

また、秋田犬は、忠犬ハチ公にみられるようにとても忠誠心が強い犬です。秋田犬は、絶滅の危機に瀕しましたが、「秋田犬保存会」などの努力により、大切に繁殖・保存されています。

秋田犬が飼いにくい理由

秋田犬は、猟犬や闘犬としての資質を多く残している犬種です。そのため、飼い主以外の人やほかの犬に対する警戒心がとても強く、秋田犬による「噛みつき事故」などが多く報告されています。

日本では、一部の自治体では「特定犬」に指定されているため、飼い方やしつけには細心の注意が必要といえるでしょう。

また、ダブルコートの秋田犬は抜け毛がとても多く、大きな体の秋田犬の手入れはとても大変といえるでしょう。

秋田犬を飼っている人の声

飼いにくい犬種を迎えて悩むこと

飼いにくい犬種を迎えて悩むこと

飼いにくいといわれる犬種を迎えてみてさまざまなことを悩んでいる飼い主が多くいます。ただ、その悩みの中でも共通しているものが「しつけ」「散歩」「飼育費用」に関することです。

ここでは、飼いにくいといわれる犬種を迎えた飼い主が抱えることが多い3つの悩みを詳しく解説しましょう。

しつけが大変

飼いにくいといわれる犬種は、猟犬や使役犬などとても賢く自分で判断して行動をすることができる犬種が多いため子犬の頃からのしつけがとても大切になります。

コンパニオンドッグのように「マテ」「お座り」などの基本的なしつけに加え、動くものを追いかけないようにするなど犬をコントロールすることができるようにしつける必要があります。

飼いにくいといわれる犬種は、賢く洞察力に優れているため飼い主としての毅然とした態度が大切です。また、しつけが上手くいかないようでしたら、ドッグトレーナーなどの専門家の力を借りることのひとつの方法でしょう。

散歩が大変

飼いにくいといわれる犬種のほとんどは、猟犬や使役犬だったため運動能力に優れ、とてつもなく体力がある個体がほとんどです。また、しっかりと運動させてあげないとストレスがたまり、問題行動につながってしまいます。

飼いにくいといわれる犬種を迎えたらそれぞれの犬の特性を踏まえ、1時間程度の散歩やアジリティ・フリスビーなどを飼い主と一緒に楽しむことができる時間を作ることがとても大切になります。

飼いにくいといわれる犬種の飼い主は、犬と一緒に散歩するだけの体力と時間が必要となるでしょう。

費用がかかる

運動能力の高い犬種は、たくさんの運動をするために多くのカロリーを必要とします。そのため、栄養価のある食事を与えることは愛犬の健康維持につながります。飼いにくいといわれる犬種は、食費がかかる傾向にあります。

また、さまざまな犬種特有の病気にもなりやすく、病院代などの費用が必要になります。さらに犬種によっては暑さに弱く、飼い主が留守中でもエアコンをかけて温度調節をする必要があり、電気代がかかってしまいます。

飼いにくい犬種だけではありませんが、犬を飼うときにはある程度の費用が掛かることは理解しておく必要があるでしょう。

飼いにくい犬種を迎える際は、事前に特徴や性格をよく調べよう

犬を飼うときは、ただ見た目がかわいいからという理由で犬を購入しないようにすることが大切です。とくに飼いにくいといわれる犬種は、実際に飼ってみると見た目とのギャップに驚く可能性が高いといえるでしょう。

飼いにくい犬種を迎えようと考えるときは、最初に犬種の特徴や性格、しつけなどの飼い方などを詳しく調べてみることが大切になります。そして、今の自分の生活環境で、飼いにくい犬種を迎えることができるかをじっくりと考えてみることが重要といえるでしょう。