ペット保険をやめた理由は?ペット保険の解約を検討する前の注意点なども解説

犬 保険

犬や猫などのペットを飼い始めたとき「万が一ペットが病気になったときに治療費を補償できるように」という思いでペット保険をうまく活用する目的で加入する飼い主は多いでしょう。

ただ、せっかく加入したにもかかわらずさまざまな理由でペット保険をやめてしまった飼い主が多くいることも事実です。

本記事では、ペット保険に加入していたにもかかわらずやめてしまった理由を飼い主の声とともに考えてみます。

ペットの年間平均治療費はいくら?

ペットの年間平均治療費はいくら?

小型犬中型犬大型犬
ケガや病気の治療費57,727円44,063円68,671円
ワクチン接種・健康診断などの予防費32,355円30,896円39,182円
出典:2022年度アニコム家庭どうぶつ白書

ペットを飼育するためにはペットのフード・おやつ代、トイレシーツなどの消耗品費用などさまざまな支出が必ずあります。なかでもペットの医療費は、予防費を含めてペットのための総支出の約15%を占めるともいわれています。

ケガや病気の治療費は2022年度アニコム家庭どうぶつ白書によると、小型犬57,727円、 中型犬44,063円、大型犬 68,671円です。また、ワクチン接種・健康診断費用などの予防費として小型犬32,355円、中型犬 30,896円、大型犬 39,182円が必要になります。

ケガや病気の治療費とワクチン接種などの予防費を合わせると年間小型犬90,082円、中型犬74,959円、大型犬107,853円の支出が見込まれることになります。

ペット保険をやめた理由

ペット保険をやめた理由

ペットを飼い始めたとき、「病気になったときのために」と考えペット保険に加入した飼い主は多いのではないでしょうか?

本章では、ペットのためにペット保険に加入していたけれどペット保険をやめてしまったという飼い主が継続しなかったわけを考えてみます。

病院にあまり行くことがないため

ペット保険をやめた理由にペットが比較的元気で1年間で動物病院に行くのは、保険対象外となっているワクチン接種、狂犬病の予防接種、健康診断くらいなので保険料を払い続ける意味がないと感じたという飼い主がいます。

実際に、ペット保険に加入していたことで医療費が割安になったという経験がなければ、保険料を支払い続けることに疑問を感じてしまうかもしれません。

ペット保険をやめた人の実際の声

ペット保険を継続しなかったわけが「病院へあまり行かないから」という飼い主の実際の声を紹介します。

なにかの時に役に立つかなと安心のためにペット保険に加入しましたが、加入後一度も保険を使わず病気で病院へも行っていません。ペット保険は私のペットには不必要かもと考え、解約しました。

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愛犬が大きくなり体も丈夫になったので、動物病院へ行くのは保険対象外の予防接種の時だけだから。

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保険料があがるタイミングで必要を感じなくなった

ペット保険は毎年ごとの更新が一般的ですが更新の際には審査があり、「ペット保険を多く使用した」「ペットがシニアになった」などの理由で更新するタイミングで保険料が上がることがあります。

ペット保険への加入を継続しなかった飼い主の理由は、保険料が上がるタイミングで保険料を払い続けることに疑問を感じ、必要性を認識できなくなったからということです。

ペット保険をやめた人の実際の声

ペット保険を継続しなかったわけが「保険料が上がるタイミングで必要を感じなくなった」という飼い主の口コミを紹介します。

愛犬が大きくなり、体も強くなって病院へ行くことがほとんどなくなったので保険料が上がる更新時にペット保険をやめました

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保険適用といわれたのに、実際は、保健適応外で結局実費を支払うことになった。続けたくないので保険料が上がる更新のタイミングで解約しました。

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保険料が高い

ペット保険で支払う保険料はペットの種類や年齢などによって差があり、通常年齢が上がるごとに保険料が高額になります。

そのため、ペットが健康であまり病院へ行かずペット保険を使う頻度が少ない飼い主は、毎月の保険料が高いと感じてしまう場合があるでしょう。

ペット保険をやめた人の実際の声

ペット保険を継続しなかったわけが「ペット保険の保険料が高い」という飼い主の口コミを紹介します。

今のペット保険が高すぎるので解約しました。 オススメの保険ありますか? 6歳トイプーです。

引用元:Yahoo!知恵袋

保険をやめて犬の治療費は貯金した方がいいと思ったから

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他の保険会社に切り替えるため

他の保険会社に切り替えるため

ペット保険に初めて加入する際、プラン内容などの確認が不十分なため保険料が高いプランに加入してしまったという飼い主もいます。

ペット保険に加入した後、異なるペット保険の補償内容と比較したとき、加入しているペット保険の保険料が高いと感じた飼い主は、安い保険料や充実したプランのあるのペット保険に乗り換えるために現在加入している保険を継続しない選択をしたといえるでしょう。

ペット保険をやめた人の実際の声

ペット保険を継続しなかったわけが「ほかの保険会社に切り替えるため」という飼い主の口コミを紹介します。

毎年更新で年齢が上がるごとに保険料が高くなるので、もっと保険料の安い保険会社に変更するためにやめました。

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更新ごとに値上がりし、値上がりの金額が半端じゃなかったので、安い保険会社に変更するためにやめました。

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補償内容に満足できなくなったから

ペット保険は基本的に動物病院での治療費・手術費・入院費を補償してくれます。ただ補償内容は、それぞれのペット保険会社や加入しているペット保険のプランによって違っています。

飼い主がペット保険の継続を望まなかったのは、ペット保険の補償内容をしっかり確認せずにペット保険に加入したことで補償内容に満足できなくなったからともいえるでしょう。

ペット保険をやめた人の実際の声

ペット保険を継続しなかったわけが、「補償内容に満足できなくなったから」という飼い主の口コミを紹介します。

保険の補償対象をよく確認しなかったので、保険請求できないことがほとんどだったから

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保険の更新が一年更新で、補償内容が見直され慢性疾患などが保険対象外になり保険の補償内容に満足できなくなった

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ペット保険の補償内容

ペット保険の補償内容

ペットのケガや病気の「治療費」「手術費」「入院費」が、ペット保険で補償されることになります。ペット保険は基本的に掛け捨ての保険料であることを前提に、加入もしくは継続を考慮することが大切です。

またペット保険では補償する対象が限定されており、それぞれの保険会社によって補償される具体的な内容は違っています。本章では、ほとんどのペット保険会社がペット保険で補償する基本的な補償内容を解説します。

通院にかかる費用

ペット保険では、ペットがケガや病気になったとき通院するために必要な費用の一部を補償してくれます。

ペット保険で補償できる通院費の割合はそれぞれのペット保険会社によって異なり、おなじ保険会社でも加入しているプランによって違ってきます。

また、ペット保険の補償対象となるケガや病気も保険会社によって違うため、加入しているペット保険の補償内容を確認することが大切です。

入院にかかる費用

ペットが重篤なケガや病気になった場合、通院だけでは十分な治療が受けられず入院することになります。ペット保険では補償の対象となっているケガや病気でペットが入院したとき、入院費の一部が補償されます。

補償内容は、それぞれの保険会社によって違いますが、入院中の治療費も補償となる場合もあります。

手術にかかる費用

病気やケガの状態によっては、手術が必要になることがあります。ペット保険では補償の対象となっているケガや病気の場合、手術費の一部が補償されます。

ペットの手術は最先端の手術など内容によっては大変高額になるため、手術費用の一部が補償されることは治療の選択肢が増えるということにもなります。

ペット保険で補償されないもの

補償されないもの
  • 混合ワクチン接種・狂犬病予防接種など
  • 毎年の健康診断
  • 去勢や避妊にかかる費用
  • 歯の歯垢除去など歯の治療に関するもの
  • 出産費用
  • すでに発症している病気など

ペット保険では、ワクチン接種やフィラリア、狂犬病予防接種や健康診断などの予防的な診療に対してはペットが病気やケガで通院するわけではないので補償の対象にはなりません。

また、去勢や避妊にかかる費用や出産費用も補償対象ではありません。一般的には歯垢除去などの歯の治療は補償の対象ではありませんが、歯の治療も対象となる保険も出てきています。

ペット保険の補償の対象ではないとされる項目は、基本的にペットの健康維持のためにおこなう診療と考えてよいでしょう。

ペット保険が必要のない人

ペット保険が必要ない人

ペット保険では毎月必ずある程度の保険料がペットの飼育費用の中に含まれることになります。そのため、ペットのための支出が毎月の支出額より増加することは必須です。

本章では、ペット保険への加入が必要ではないといえる人はどのような人なのかを解説します。

自分で治療費を負担することができる人

ペットが病気になったときに支払う通院費・手術費・入院費が高額になった場合、躊躇なく治療を受けることができるようにするためにあらかじめ入っておく保険がペット保険です。

ただ、ペットに関する治療費を全て自分で負担することができる経済力がある人は、いつ使うかわからないペット保険に毎月保険料を支払う必要性を感じないでしょう。

ペット保険を利用することなくペットに十分な治療を受けさせることができる人は、ペット保険加入の検討をする必要性は低いといえます。

ペット保険の補償内容に満足できない人

ペット保険では、どのような診療でも補償されるわけではありません。ペット保険で補償される金額が支払額の30%、50%、70%、100%とそれぞれの保険会社やプランなどによって違いがあり、補償される割合が高ければ保険料も上がります。

また、ペット保険に加入する必要性を感じられない人は高い保険料を支払っても補償対象外となる内容がありペット保険の補償内容に満足することができない人といえます。

個人賠償責任保険に加入している人

個人賠償責任保険を知っていますか?個人賠償責任保険は、愛犬が人に噛みつく、物を壊すなどのトラブルの時に生じた民事上の賠償責任において賠償金が請求された場合、保険で賠償金を支払うために加入するものです。

ペット保険には特約として個人賠償責任保険がついていることがあるため、愛犬によるトラブルが発生したときのためと考えてペット保険に加入している飼い主もいます。

ただ、個人賠償責任保険は生命保険や火災保険などに特約としてついていることが多く、治療費の補償以外を理由としてペット保険に加入している人の中でも個人賠償保険に加入している人はペット保険に加入する必要性はあまりないといえるでしょう。

ペット保険への加入をおすすめする人

ペット保険への加入をおすすめする人

愛犬が万が一、ケガをしたり重篤な病気になったときに高額な治療費を補償してもらうためにあらかじめ加入しておく保険がペット保険です。

本章では、ペット保険への加入をおすすめする人の特徴を紹介します。

ペットの治療費に不安がある人

ペットの飼育にはさまざまな費用が必要ですが、突然のケガや病気の時の治療代はなくてはならないものです。ただ、もしも愛犬が大ケガをして手術・入院となると高額な医療費を請求される可能性があります。

そのためペットが突然ケガをしたり病気になったときの治療費に不安がある人が高額な治療費の全額もしくは一部を補償できるペット保険に加入することは、愛犬と暮らしていくうえでとても心強いものになるでしょう。

最新の治療を受けさせたい人

ペット医療は数年前と比較するととても進歩しており、さまざまな最先端の治療が行われています。ただ、人と同様に最新の治療はどうしても高額になってしまいます。

愛犬に最新の治療を受けさせることで回復の見込みがあるが、治療費が高額なために治療を受けさせてあげることができないということにならないためにも、最新医療を受けさせたい人はペット保険に加入することをおすすめします。

ペット保険のメリットとデメリット

ペット保険のメリットとデメリット

通院費・手術費・入院費を補償してくれるペット保険ですが、加入することにはメリットとデメリットがあります。

本章では、ペット保険に加入することで飼い主が得られる3つのメリットとデメリットを紹介します。

ペット保険のメリット

ペット保険のメリット
  • 高額な治療費に備えることができる
  • 治療内容の選択肢が増える
  • 特約や付帯サービスを利用できる

ペット保険への加入で飼い主が得られるメリットには3つあります。

ペットが不慮の事故やケガ、重篤な病気になった場合に必要となる高額な治療費に備えることができるということです。

また、実費では支払うことができないほど高額な最新の治療法などもペット保険が治療費の一部を補償してくれることで受けることができ、治療の幅が広がるといえるでしょう

さらにペット保険には、人の生命保険などと同じようにさまざまな特約や付帯サービスがあり、ペット保険に加入することで利用するとできることは大きなメリットといえるでしょう。

ペット保険のデメリット

ペット保険のデメリット
  • 加入できない場合もある
  • 全額補償されない
  • 保険料の請求が手間

ペット保険に加入することで考えられる3つのデメリットを紹介します。

ペット保険は保険会社によって違う加入条件があり、年齢制限や病気など様々な理由で加入できない場合があります。

また、ペット保険のほとんどは病院の窓口で支払う金額の全部を補償してくれるわけではありません

さらに、ペット保険の中には動物病院の窓口で保険請求ができる場合もありますが、いったん全額を支払った後に保険料の申請を行うシステムがほとんどです。そのため保険料の申請を行う手間がかかることがデメリットといえるでしょう。

ペット保険を解約する前に確認しておきたいこと

ペット保険を解約する前に確認しておきたいこと

ペット保険の必要性を感じなくなってペット保険を解約しようとする前に、解約後に後悔しないように確認しておいた方が良いポイントがあります。

本章では、ペット保険を解約する前に確認しておくべきことを2つ紹介します。

万が一に備えて貯金は十分にあるか

ペットがケガや病気になったとき、動物病院で十分な治療を受けることができる貯蓄があるかを確認しておきましょう。

ペットのための治療費は、病気やケガの状態によっては入院や手術などが必要になり高額になる可能性が高いと考えられます。

そのためペット保険を解約する以前に「治療費を支払えない」という理由で、ペットに満足いく治療を受けさせることができないという状況にならないかをしっかりと考えておく必要があるでしょう。

他社へ切り替える場合は条件をしっかり比較する

現在加入している保険会社からほかのペット保険会社に乗り換えるためにペット保険を解約する場合があります。他社への切り替えを考えて現在加入しているペット保険を解約することを決断するより前に、新規加入を考えているペット保険の補償内容をしっかり確認し比較検討する必要があります。

「他社の方が保険料が安いから」と切り替えた後、補償内容が満足いくものではないこともあります。他社への切り替えのためにペット保険をやめるときは、ペットのために今どのような補償が必要なのかを見極めることが大切といえるでしょう。

ペット保険は十分に検討・準備したうえで解約することが重要


ペット保険は十分に検討・準備したうえで解約することが重要

万が一の場合に役に立つ可能性が高い保険が、ペット保険といえるでしょう。しかし、若くて健康なペットを飼育している飼い主にとって「ほんとうにペット保険は必要?」と疑問に思うことも多いでしょう。

一方で、ペット保険は加齢とともに加入しにくくなり保険料も上がっていきます。いったんペット保険を解約し再び加入しようとしてもペット保険に入ることができないかもしれません。

ペット保険を解約するときは、十分に検討し準備を整えておく必要があります。