文京区は区名の通り、学問の街・教育の街として歴史があります。有名大学では東京大学やお茶の水女子大学などがあり、教育施設が増える中で教育熱心な家庭が文京区に集約されていったのです。
本記事では文京区がどれだけ子育てや教育環境に力を入れているか、さまざまな角度に焦点を当てて解説します。
目次 -INDEX-
「文京区」23区で子育てしやすい街NO.1はほんと?
多くのランキングが掲載されている中で、文京区は子育てしやすい街NO.1に選ばれました。教育レベルの高さや治安の良さ・生活における利便性の良さなど、総合的に見ても納得の1位です。
文京区に住みたい・文京区で子育てがしたいと思う家庭が多いのは、子育て支援の充実も重要ポイントです。本章では、文京区での子育て支援の実態や治安面・生活面について紹介します。
文京区は子育て支援が充実している
文京区は児童手当や出産育児一時金の支給・子ども医療の助成など、子育て支援が充実しています。主な子育て支援の解説については、次の項目で詳しく紹介します。
前述以外の子育て支援は、次の通りです。特別児童扶養手当やこんにちは赤ちゃん訪問、子育て訪問サポート(生後4か月まで)があります。
保育に関しては緊急時の一時預かり保育・リフレッシュ一時保育、乳幼児ショートステイ・トワイライトステイなどです。ほかに放課後のデイサービス・ネウボラ支援もあり、ネウボラ支援について後に紹介します。
子育て訪問支援券の配布(満2歳未満の保護者)もあり、文京区はまさしく子育てしやすい環境が整っているのです。
文京区は治安がいいため子育てに向いている
23区で治安が良い区TOP3 | 犯罪発生率(令和4年) |
文京区 | 0.375% |
杉並区 | 0.386% |
練馬区 | 0.387% |
23区で治安が悪い区 | 犯罪発生率(令和4年) |
新宿区 | 1.393% |
中央区 | 1.518% |
千代田区 | 3.049% |
文京区は上記表の通り、犯罪発生率が23区内で最も低くなっています。女性の一人暮らしはもちろん、子育て世帯に向いているエリアなのです。
大きな遊興施設が少ないところも、治安の良さにつながっています。大学周辺では、パチンコ店などの娯楽施設に制限がかけられているため保護されています。
今後も、遊興施設・娯楽施設が建設されない可能性が高いです。新宿区は23区で最も犯罪発生率が高く、歌舞伎町・新宿三丁目・西新宿で特に犯罪が集中しています。
治安が悪いと言われるのが千代田区で、東京駅・秋葉原駅周辺は特に犯罪率が高めです。さまざまな人が密集する場所や施設が多い地区は、犯罪も多い傾向にあると言えます。
文京区は買い物がしやすい
文京区は昔ながらの商店街も各所に点在しており、レトロ感のある懐かしい地域もあります。「ぶんきょう共通ポイントカード」を発行するなど、買い物をお得に楽しめる工夫もされているのです。
まいばすけっとやマルエツプチを中心として、スーパーマーケットも充実しています。低価格帯の店舗や遅い時間まで営業している店舗もあるので、仕事帰りに立ち寄りやすくなっています。
文京区には幅広いジャンルの飲食店も並んでいるため、外食を選べる楽しさも備わっているのです。
文京区の充実した子育て支援4選
文京区では、数多くの子育て支援があります。紹介しきれないため、特に注目したい4つの子育て支援を紹介します。
児童手当などの子育て助成金や、文京区が独自に行っている子育て給付金・医療助成制度などについてです。児童手当は令和6年度から支給額が改正されているので、参考にしてください。
- 充実した子育て助成金
- 文京区独自の子育て給付金がある
- 子どもの医療助成制度が充実している
- 「ネウボラ支援」という子育て相談窓口の開設
充実した子育て助成金
文京区は、子育て助成金が充実しています。児童手当はより子育てしやすくと、令和6年度より制度が改正されました。
本助成金は、3歳未満・3歳以上小学校修了前・中学生・特別給付が、改正前の対象でした。改正後は支給対象期間が延長され、高校生も対象となっています。
支給内訳は小学生までの第1子・第2子は1万5千円、中高校生の第1子・第2子は1万円です。0歳から高校生までの第3子以降は、1万5千円だったものが3万円に増額されました。(特別給付は廃止)
ほかにも、児童扶養手当・児童育成手当などや出産育児一時金の支給(42万円)もあります。
文京区独自の子育て給付金がある
文京区独自の子育て支援として、「文京区児童手当対象外世帯独自給付金」が設けられています。令和5年12月に国によるこども未来戦略の中で、児童手当の所得制限撤廃が決定しました。
所得制限により児童手当の対象外となった世帯に対し、文京区独自で給付されるのです。子ども一人に対して、月額5千円年額最大6万円が支給されます。
高校生に対しても、文京区独自の「文京区高校生世代育成支援金」が支給されます。所得制限なしで、一人につき月額5千円最大6万円です。
参考元:【文京区独自の子育て支援】文京区 児童手当対象外世帯 独自給付金 | 文京区 (bunkyo.lg.jp)
参考元:【文京区独自の子育て支援】文京区高校生世代育成支援金 | 文京区 (bunkyo.lg.jp)
子どもの医療助成金が充実
子どもが医療機関を受診したときに、文京区が費用を負担する制度が「子ども医療助成金」です。出生から高校3年生相当の年齢まで、医療費が無料となるわけです。
保護者の所得制限は、ありません。助成を受ける場合、小学生未満では「乳幼児医療証」が必要となります。
小学生から中学校3年修了前までは、「子ども医療証」が必要です。高校生(高校生相当年齢)では「高校生等医療証」が必要で、医療証の名前は変わります。
自己負担分のみで、食事や健康診断費用・差額ベッド代などは含みません。申請は電子申請や郵送、または文京区役所子育て支援課窓口で申し込みが可能です。
「ネウボラ支援制度」という子育て相談窓口の開設
ネウボラ支援制度とは、フィンランド語でアドバイスの場(ネウボラ)を意味とする支援制度です。安心して出産や子育てができ長期間に渡って支援が受けられるよう、子育て相談窓口が開設されています。
拠点は春日や目白台などの保険サービスセンターと、根津や千駄木などの本郷支所です。具体的な内容は、次の通りです。
妊婦中にはネウボラ面接・相談、母親・両親学級や妊娠8か月面談などがあります。産後では、新生児訪問や子育てサークル・バースデーサポート事業などです。
産後ケア事業は、沐浴相談や母乳相談などがあります。文京区版のネウボラ事業により、子育ての不安な気持ちや悩みを身近な場所に相談できるのです。
文京区は子育てに最適な環境
- 文京区では子育て支援施設が充実している
- 子どもと一緒に遊べる公園が多い
- 子どもも大人も楽しめるレジャー施設がある
文京区は、子育てに最適な環境が整っています。子育て支援施設や子どもと一緒に遊べる多くの公園、子どもも大人も楽しめるレジャー施設などが充実しています。
支援施設・公園・レジャー施設の3部門で、親子で楽しめる遊び場をいくつか紹介するので参考にしてください。
文京区では子育て支援施設が充実している
文京区では子育て支援制度のみならず、子育て支援施設が充実しています。放課後の子どもたちの過ごし方に着目し、見守りや遊びの場・学びの場を提供しているのです。
本章では、児童館と地域子育て支援拠点事業について詳しく解説します。
児童館が充実
文京区では、児童の居場所問題に対して対策が行われています。放課後の居場所づくりの施設は、学童クラブや放課後全児童向け事業(アクティ)・児童館です。
児童館は乳幼児から高校生まで、幅広く利用できる子どもの支援施設です。図書館やホールなど自由に活動できる場を提供しています。
文京区内には大塚児童館や千石児童館など、各所児童館として16か所設置されています。正午から午後1時までをランチタイムとして、ホールの利用も可能です。
地域子育て支援拠点事業がある
文京区では地域子育て支援拠点事業として、「子育てひろば」や「ぴよぴよひろば」などがあります。保護者と乳幼児が一緒に、無料で利用できる施設です。
子育てひろばでは、潮見や江戸川橋など5か所が設置されています。ほかには「おひさま0・1・2」(2歳児まで対象)や、「こそだて応援まちぷら」(3歳児未満対象)などです。
まちぷらは、ぷらっと集える街のプラットフォームと位置づけられていました。ぴよぴよひろばでは、子育てについてひろば職員(保育士)に相談ができます。
他の親子との交流や情報交換もできる憩いの場が数多くあるため、親子が安心して過ごせます。
子どもと一緒に遊べる公園が多い
文京区には、子どもと一緒に遊べる公園が多く存在します。文京区のHP内で、区立公園一覧として46か所が掲載されています。
区立公園の中で最大の面積を誇るのが、人気の大公園「文京区立目白台運動公園」です。「教育の森公園」は筑波大学の跡地に造られた緑豊かな公園で、じゃぶじゃぶ池もあり夏は水遊びが楽しめます。
有料で楽しめる都立公園は、二大庭園とも呼ばれる小石川後楽園や六義園(どちらも一般300円)です。回遊式で四季の風景をながめながら、散歩も楽しめます。
子どもも大人も楽しめるレジャー施設がある
文京区には、子どもも大人も楽しめるレジャー施設が多いです。紹介する東京ドームシティアトラクションやアソボーノを始め、前述の通り目白台運動公園や教育の森公園などがあります。
広大な芝生や緑の多い大公園もあり、文京区は憩いの場や遊び場が充実しているのです。
東京ドームシティアトラクション
東京ドームを中心に遊園地やショッピングモールなどが拡がる大型施設が、東京ドームシティアトラクションです。観覧車やジェットコースターが有名で、小さな子どもも楽しめるアトラクションも多数備わっています。
ヒーローショーも定期的に開かれていて、子どもたちは飽きずに長く遊べるのです。遊園地エリアは入場無料としているところも、子育て家庭への優しさを感じます。
飲食店も充実しているため、よく遊び楽しんでお腹が空いたら飲食エリアへ行けるのは魅力的です。
ASOBONO(アソボーノ)!
アソボーノは、東京ドームシティ内にある子どもが主役の屋内型キッズ施設です。天候を気にすることなく、親子で長く一緒に遊べるため休日は混雑する傾向にあります。
カラフルな世界観で子どもたちを楽しませる遊びの共和国では、海・森・駅・街エリアとベビー専用エリアがあります。子どもの性格や成長に合わせて、遊べるのです。
敬老の日イベントやバースデーイベント・ハロウィンイベントなど、イベントも充実しています。
文京区の保育園事情
文京区の保育園待機児童数は、2021年に1人・2022年2人と一桁で推移しています。2023年には、ついに待機児童数ゼロを達成したのです。(siryou6.pdf (bunkyo.lg.jp))
本章では、文京区の保育園事情がどのようになっているのかを紹介します。
文京区では認可保育園に入れない子どもは減少傾向
文京区では保育ニーズの高まりにより、認可保育園を中心として整備を進め定員数の増加を図りました。令和5年度には保育園待機児童を解消しており、認可保育園に入れない子どもは減少傾向です。
就学前児童人口の減少により、定員に満たない保育園などが増加している実状も見え隠れしています。多様化する保育ニーズに対応するため、文京区では令和9年度までに4つの区立幼稚園を認定こども園化すると掲げています。
無認可保育園への入園も検討しよう
文京区で無認可保育園への入園も、選択肢のひとつです。一般的に認可保育園よりも無認可保育園は、保育料が高くなる傾向にあります。
文京区では無認可の保育施設を利用する保護者を対象に、保育料補助制度が実施されています。令和6年4月から、第2子以降に対する補助対象が拡充されました。
「文京区認可外保育施設利用事業補助制度」というもので、保護者負担軽減補助金は次の通りです。0~2歳児クラス区市町村民税課税世帯の第2子以降2万7千円、非課税世帯の第2子以降が1万円となっています。
月額の補助基準額で各施設種別により異なるため、詳しく知りたい方は文京区HPでの確認が必要です。(認可外保育施設 | 文京区 (bunkyo.lg.jp))
【まとめ】文京区は子育て世代におすすめ
文京区は23区内で犯罪発生率も低く、子育て世代におすすめのエリアであると紹介しました。文京区はさまざまな子育て支援事業が実施され、手厚い助成金や給付金も備わっています。
子育てにおいての不安や悩みも、多くの相談窓口が設置されているため安心して相談ができます。子育て世代を守るためのサポートが、充実しているのです。
公園やレジャー施設・支援施設の多さにより、文京区自体環境が整えられています。自治体の情報を収集しながら文京区で子育てを楽しんでくださいね。