仕送りなしで学生の一人暮らしは可能?初期費用や生活費を徹底解説

仕送りなしで学生の一人暮らしは可能?初期費用や生活費を徹底解説

進学をきっかけに一人暮らしを始める学生は多いのではないでしょうか。初めての一人暮らしでは「生活費はどれくらいかかる?」「仕送りなしでも生活できる?」といった金銭面での不安がつきものです。

本記事では学生が一人暮らしをするために必要な費用について解説します。生活費の不安をなくし、充実した学生生活を送るための準備をしましょう。

最後に生活費を抑えるポイントも紹介しますので、参考にしてみてください。

学生の一人暮らしにかかる初期費用はいくら?

学生の一人暮らしにかかる初期費用はいくら?

一人暮らしをするには、月々の生活費の他に引っ越し費用がかかります。主に賃貸物件の契約費用、引っ越し費用、家具家電の購入費を準備しておく必要があります。

「いくら準備しておけば大丈夫?」と疑問があると思いますので、それぞれいくら必要なのか金額を見てみましょう。項目ごとに詳しく紹介しますので参考にしてください。

賃貸物件の契約費用(初期費用)

賃貸物件の契約費用の内訳は、主に敷金・礼金・仲介手数料・前家賃・火災保険料です。契約先によっては鍵交換代や保証料が必要になる場合があります。

敷金・礼金はそれぞれ家賃1か月分、仲介手数料は0.5か月~1か月分が目安です。前家賃は入居する月の家賃を前払いで支払いますので、1か月分もしくは日割り計算となります。火災保険料は1.5万円~2万円ほど見ておくと良いでしょう。

家賃4万円の場合で計算すると初期費用は合計約18万円が目安です。

大学生の一人暮らしにかかる初期費用についてこちらの記事でも紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

一人暮らしの引っ越し費用

一人暮らしを始めるときには、賃貸物件の契約費用とは別に引っ越し費用がかかります。

不動産会社「SUUMO」によると一人暮らしの平均的な引っ越し代は41,926円で、荷物が多い場合は54,132円です。

引っ越し業者の繁忙期である2月~4月では、荷物が少ない場合でも+7,000円、荷物が多いと+20,000円ほどの料金が加算されています。繁忙期料金も必ずチェックしておきましょう。

一人暮らし 引っ越し 費用

家具家電などの費用

一人暮らしを始めるときには家具や家電が必要です。一例として、机や椅子・ベッド・冷蔵庫・電子レンジ・洗濯機などがあります。

購入資金は平均10万円程度と言われていますが、リサイクル品や年式落ちの製品などを購入すれば安く抑えることが可能です。

販売店によっては一人暮らし向けにまとめ買いできるお得なセットもありますので、近くのお店やネットショップなどをチェックしてみましょう。

学生の一人暮らしにかかる月々の費用は?

一人暮らしをするには、月々家賃や光熱費などの固定費や食費・交際費などの変動費の支払いが必要です。

全国大学生協連が2021年に実施した「学生生活実態調査」によると、一人暮らしの学生の家賃平均は53,920円です。この家賃には光熱費が含まれているため、総務省統計局が2022年に実施した「家計調査」から一人暮らしの光熱費平均値である11,383円を引くと、家賃平均は約4万3千円になります。

日本学生支援機構が平成30年に実施した「学生生活調査結果」も参考にしながら、1か月にかかる生活費の内訳を見てみましょう。

項目 費用
家賃 43,680円
家具・日用品費 7,520円
食費 24,680円
水道・光熱費 11,383円
保険 3,183円
交通・通信費 6,960円
交際費・娯楽費 11,760円
その他 13,430円
合計 121,453円

学生の一人暮らしには、月々平均約12万円の生活費が必要だということが分かりました。

多いと感じた方も思ったよりも少ないと感じた方もいるかもしれませんが、いずれにしてもこの生活費をどのように確保するか考えておかなければなりません。

大学生の一人暮らしにかかる費用は?平均内訳や適性家賃を解説

学生の学費はいくらかかる?

学生の学費はいくらかかる?

文部科学省の「統計情報」を見てみましょう。国立大学は「文部科学省令」によってどの大学でも一律同じ金額です。

公立大学は文部科学省が2022年度に行った「学生納付金調査結果」、私立大学は「令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」、専門学校は東京都専修学校各種学校協会による「令和3年度 学生・生徒納付金調査」を参考にしています。

種類 年間の学費平均 入学金
国立大学 535,800円 282,000円
公立大学 536,195円 307,990円
私立大学 930,943円 245,951円
専門学校 695,000円 183,000円

上記は4年制の学費目安なので、国公立大学に通う場合の学費は約200万円、私立大学であれば400万円ほどとなります。

短期大学や夜間部、専門学校で学修する分野によって学費は大きく変わりますので、進学したい学校の募集要項をチェックしましょう。

学生が一人暮らしの費用に充てられる収入源

仕送りがない場合は、自分で生活費を確保しなければなりません。生活費を得られる手段として主にアルバイトの給料と奨学金があります。

生活費のベースを作るために、アルバイトで稼ぐ金額と借りる奨学金のバランスを考えることが大事です。学生が稼ぐ平均的な給料を参考にして、アルバイトでどのくらい稼ぐのかイメージしてみてください。

①アルバイトの給料

大学生のアルバイト収入の平均
  • 29,130円

2021年年に日本学生支援機構が実施した「学生生活実態調査」によると、一人暮らしの学生は1か月に平均29,130円の収入を得ていることが分かります。アルバイトの時間が増えすぎると学業との両立が難しくなるため、奨学金を借りることも視野に入れておきましょう。

アルバイトをする際には、勉強がおろそかにならないようしっかりとスケジュールを管理し、学生生活と両立させることが大事です。

②奨学金

日本学生支援機構 奨学金の貸与額一覧
  • 第一種奨学金(無利子)20,000、30,000、40,000、41,000、50,000、51,000、60,000、64,000円
  • 第二種奨学金(有利子)20,000~120,000円(10,000円刻み)

大学への進学にあたって、日本学生支援機構の奨学金を検討している人は多いのではないでしょうか。奨学金は国公立や私立・短期大学かどうかなど、進学先によって選べる貸与額が異なります。

上記は自宅外から進学する人が借りられる奨学金貸与額の一覧です。アルバイトで得られる収入に対し、あとどらくらいの費用が必要なのか計算して借りる金額を選んでください。

奨学金には所得の上限などの条件があるので、申請前には必ず確認しましょう。

仕送りがない学生が一人暮らしをするための8つのポイント

仕送りがない学生が一人暮らしをするための8つのポイント

仕送りのない一人暮らしでは、「生活費は足りるだろうか」と不安もあるかもしれません。

アルバイトを増やさなければ生活できない、厳しい節約生活を強いられる、なんてことで悩まないように節約のコツを学んだり制度を上手に利用したりしましょう。

「生活費が足りない」と悩むことがないように、支出を抑えて生活するポイントを8つ紹介します。

8つのポイント
  • 国公立大学や私立でも特待生制度を利用して学費を減らす
  • 生活費が抑えられる地方に進学する
  • アルバイトを活用して食費を浮かせる
  • 家賃が低い物件に住む
  • 友人とルームシェアをする
  • 月々の固定費を抑える
  • 学生の期間は年金の支払いは猶予してもらう
  • 時給の高いアルバイトを選ぶ

国公立大学や私立でも特待生制度を利用して学費を減らす

特待生制度を受けると、入学金や学費の一部・または全額免除や給付金を受けながら学校に通うことができます。

受けられる条件は学校によって異なりますが、一般的には入学試験で高得点を取ったり、スポーツや文化活動などの大会で優秀な成績を収めたりすることが条件です。

家計が厳しい生徒をサポートする制度もありますので、学校の募集要項をチェックして特待生制度の利用も検討してみましょう。

生活費が抑えられる地方に進学する

生活費を抑える手段として、地方に進学することも一つの手段です。家賃が安かったり買い物が安く済んだりすることもあります。

都市部ではお店やレジャー施設が多く、つい無駄な出費をしてしまうという人も少なくありません。地方ではそういった誘惑が少なく落ち着いて生活ができるという点もメリットだと言えるでしょう。

進学したい学校の周辺環境をリサーチしたり、学びたい学科が地方にあるか探したりしてみてはいかがでしょうか。

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アルバイトを活用して食費を浮かせる

アルバイトによっては、まかないや従業員割引で食費を抑えることができます。主にレストランやカフェ、居酒屋などの飲食店の求人情報を見てみましょう。スーパーなどの小売店でも、お得に買い物ができる福利厚生が受けられる場合があります。

ただし、まかないがあるからと言って必ずしもお得なアルバイトとは限りません。交通費の支給条件や通勤時間・時給などもしっかりチェックして応募しましょう。

家賃が低い物件に住む

月々支払いが発生する固定費の中で、家賃は大きな割合を占める生活費です。家賃が3万円の場合と4万円の場合では、月々の支出は1万円もの差が生まれます。

家賃を抑えるコツとして、都心部から離れた賃貸物件やユニットバス・アパートタイプの部屋などの条件を視野に入れてみましょう。

交通費がかかりすぎないように、学校から通いやすい賃貸物件を選ぶことも重要です。

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友人とルームシェアをする

ルームシェアのメリットは、家賃や光熱費が抑えられることです。固定費を分担できるため一人暮らしと比べて支出が減るケースがあります。

節約がしやすいためルームシェアは10代・20代の間で人気が高まっており、学生向けのシェアハウスも増えています。困りごとがあったときに、助け合いができるのもメリットと言えるでしょう。

月々の固定費を抑える

固定費とは、毎年・毎月一定額必要になる生活費のことです。例えば家賃や光熱費・通信費などがあります。これらは一度契約すると節約が難しくなるため、収入に合った金額かどうか確認しておくことが大事です。

光熱費は電力プランや都市ガス・プロパンガスなどの契約内容によって大きく変動します。プロパンガスはガス代が高くつくので、物件探しの際は都市ガス対応かどうかをチェックしましょう。

電気とガスを同じ会社にまとめると、別々で契約するよりも安くなる場合があります。節約できるプランがないか、契約時にチェックしてみましょう。

学生の期間は年金の支払いは猶予してもらう

国民年金は、20歳になった時点で納付が義務となる保険料のことです。国民年金を納めることによって、将来老後の生活費となる年金や、健康に問題があったときに受け取れる障害年金の受給権を得ることができます。

ただし納付が難しい場合には、在学中の保険料の納付が猶予される学生納付特例制度を利用できますので、収入が一定の所得金額に満たしていない学生は申請を検討しましょう。

時給の高いアルバイトを選ぶ

収入源として重要なアルバイトですが、時給が低いと効率よく稼ぐことができません。学校生活と両立させるには少しでも時給が高いアルバイト先を探してみましょう。

大学生に人気の高時給アルバイトには、塾講師や居酒屋・宅配デリバリーなどがあります。時給が上がる早朝や夜間、忙しいピークタイムに働くのも一つのポイントです。

【まとめ】学生の一人暮らしは仕送りなしでも可能

本記事では、学生の一人暮らしの費用について解説しました。アルバイトで給料を得たり奨学金を借りたりすると、仕送りなしでも生活ができるということが分かりました。

ただし、学校生活と両立できる範囲でアルバイトをしたり、無駄な出費を控えたりして工夫しながら生活を送ることが大事です。

アルバイトによる収入と奨学金の金額をバランスよく計算し、充実した楽しい学生生活に向けて準備をしておきましょう。

Homeeeマガジン編集部

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