大学生の一人暮らしにかかる初期費用はいくら?費用を抑えるポイントなどもご紹介!

大学生の一人暮らし、本人も、親御さんも初期費用が気になるところです。一人暮らしということは、地方から上京するケースが多いので、地元のシステムとの違いも知っておきたいところですよね。

この記事では、大学生の一人暮らしにかかる初期費用について詳しくご紹介します。

大学生の一人暮らしにかかる“初期費用”とは?

大学生の一人暮らしにかかる“初期費用”とは?

大学生一人暮らしにかかる初期費用とはどんなものが含まれるのでしょうか?部屋を借りる時にかかる費用をはじめ、引っ越し費用、住み始めるのに必要な費用をまとめて初期費用と言います。かなりたくさんの項目があり、見落としがちな初期費用もあります。一つずつ解説してみました。

仲介手数料

仲介手数料は、大家さんと契約するのではなく、間に誰かが入って借りる時に支払います。たいていの賃貸の場合は不動産屋が仲介をしています。仲介手数料には法律で上限があり、賃料の1カ月分+消費税までとなっていますが、誰が払うかについては、法律では決められていません。

借り手と貸し手が家賃の半分ずつの0.5ヶ月分ずつを払ったり、借り手または貸し手が1か月分払ったりします。金額は賃料、つまり家賃基準です。10万円の家賃ならば、10万円+消費税または5万円+消費税ということになります。

敷金・礼金

敷金、礼金は地域によって違いがあります。敷金、礼金は東京方面の言い方です。関西、中国、九州地方では、補償金、敷引きというものが一般的です。

礼金のほうが説明が簡単なので、先にします。礼金とはお礼の金。大家さんが部屋を貸してくれていることに対してのありがとうの気持ちで払うお金です。相場は、家賃の1ヶ月~2ヶ月分となっています。もちろん、お礼の気持ちなので、返金されません。最近は礼金なしの物件が増えてきているとも言いますが。

そして、敷金ですが、相場は礼金と同じく家賃の1ヶ月~2ヶ月分と言われています。賃貸は、きれいに使うことを前提に契約されます。契約終了時には、原状回復義務があります。原状回復、つまり退去時に入居時ようなきれいな状態に戻す義務です。

借り手が不注意で部屋にダメージを与えてしまった場合に、直す義務があるということです。家賃を滞納する借り手もいるかもしれません。この原状回復と家賃滞納に対する補償金のような役割が敷金です。

そして、関西方面ではこの敷金のことを補償金と呼び、退去時には、補償金ー敷引きー原状復帰費用で一部が戻ってきます。敷引きは返納されない金額なので、東京でいう礼金のようなものと割り切って考えるといいでしょう。

呼び名に地域性はあるものの、原状回復義務は全国共通です。国土交通省のホームページで「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が出ているので、参考にしてみてください。

火災保険料

火災保険は、法律では、入居者の義務とはされていません。アパートやマンションの場合は、建物や敷地全体の火災保険は大家さんが負担。部屋に対しての火災保険は借り手が負担します。自分がボヤ騒ぎを起こさないにしても、もらい火があったら、自分の借りた部屋に関しては、原状回復義務があります。

万が一のことを考えると、入居者の火災保険加入は必須といえます。また、賃貸契約に火災保険の加入が必須となっていることが多いです。不動産からの火災保険の紹介もありますが、自分で火災保険を探して加入する方法もあります。火災保険会社によって、手厚さが違います。相場は、年間6,000~10,000円です。この相場は地域によっても火災保険のプランによっても違いますが、あくまでも一般的な補償での相場です。

鍵交換・クリーニング費用

鍵交換費用は一般的に入居時に支払うことが多いです。自分で交換することも可能ですが、契約違反になったりトラブルを避けるためには、支払ってしまうことをお勧めします。相場は鍵の数や防犯性能の高さによって違いますが、一般的に1万円~2万5000円ほどです。

クリーニング代は、一般的に退去時に支払うことが多く相場は、3万~5万円といいます。これは、原状回復義務の観点からいうと納得がいきますが、入居時にこのクリーニング代を支払う賃貸物件もあります。また、賃貸契約後に、部屋が思ったより汚く自分でクリーニング代を払う必要が出てくる可能性もあるので、このクリーニング代は簡単には見過ごせない初期費用です。物件の下見時にしっかりクリーニング代について確認することをお勧めします。

家賃

家賃は月々支払いますが、翌月のものを支払います。先払い方式をとっています。入居時に前もって払う家賃のことを前家賃といいます。家賃の先払い=退去月には家賃の支払いがないということです。

前家賃の基準日は契約日のこともありますし、入居日のこともあります。不動産屋に確認しておきましょう。

例えば、3月の中旬に契約して、4月の中旬に入居とすると、契約日基準の場合は、3月中旬から末までの家賃の日割り計算+4月の家賃+(5月の家賃)入居日基準の場合は、4月中旬から末までの家賃の日割り計算+5月の家賃+(6月の家賃)一般的に翌々月分まで考える必要がありますが、上記計算で()を入れたのは、3ヶ月近くの家賃を請求されるケースもあるからです。

日割り家賃は月の途中~月末までの計算です。日割り家賃の計算が面倒な場合は、4月1日など丸一ヶ月単位で計算しやすい日に入居すれば良いかもしれませんが、入居日も交渉次第なので、思い通りにいかない場合もあります。家賃の2.5ヶ月分くらいと覚えておくとよいでしょう。

物件以外にもかかる引っ越し費用

物件以外にもかかる引っ越し費用

物件以外にもかかる引っ越し費用も初期費用として見積もっていかないといけません。引っ越し費用は、引っ越しそのものにかかる費用と生活準備品などの家電や家具の購入のことを言います。こちらも、物件同様、かなりの費用になります。あらかじめ知っておくことで、備えられるのでまとめてみました。

引っ越し業者

引っ越し費用は、以下の3つの条件で金額が大幅に変わります。相場は、3万〜10万円です。

1.引っ越し時期がいつか:引っ越しのオフシーズンは4月~8月、オンシーズンは9月~4月もちろん、オンシーズンの繁忙期はオフシーズンに比べて高くなります。

2.引っ越しの距離はどのくらいか:同じ県内の引っ越しの相場は3万〜5万といいます。

3.荷物の量はどのくらいか:荷物の量によって、引っ越し業者の使えるプランが変わってきます。

一人暮らしの引越しに必要な費用や、費用を抑えるためのポイントについてはこちらの記事でも紹介しています。

家具・家電

下記のような最低限のアイテムを揃える費用が、15万円〜20万円と言われています。

必要な家具・家電の一覧
  • 照明:ついていない物件があるので、見学時にチェックする必要があります。

  • 洗濯機:家電で、一番欠かせません。洗濯機がないと時間をかなり消費してします。時は金なりです。

  • 冷蔵庫:生活費の大半は食費です。一人暮らしの節約のカギは冷蔵庫です。

  • ドライヤー:髪の長い女子学生の場合は必須です。

  • 冷暖房機器:寒い冬、暑い夏には欠かせません。

  • 寝具:さすがに固いフロアで寝るわけにはいかないので、何らかの寝具は必要です。

  • テーブル:3食を食べるときにテーブルは必須です。

  • 収納:収納がないと、引っ越し時の段ボールでそのまま管理…になってしまいますね。

  • カーテン:外の光を遮る、人目を遮るにはカーテンは必須です。

その他、食器などのキッチン用品、洗濯干しなどの洗濯用品、掃除用品、消耗品などで、さらに最低5万円を見積もっておきましょう。

大学生の一人暮らしで初期費用を抑えるポイント

大学生の一人暮らしで初期費用を抑えるポイント

大学生の一人暮らしの初期費用は、数十万単位とかなりかかることがわかったのではないでしょうか。抑えられるところはなんとか抑えたいところですよね。いくつか条件が合えば費用を抑えられるポイントがあるので、紹介していきます。

ポイント①家賃を抑え、敷金・礼金なしの物件を探す

敷金礼金がなければ初期費用がかなり抑えられると思いますよね。でも、なぜ敷金礼金がないのか把握する必要があります。

条件が良くないケースの例
  • クリーニング費、鍵交換費など別の費用が上乗せされているケース
  • 本来不要な室内消毒費や事務手数料が発生するケース
  • 家賃が相場より高いケース
  • 途中解約の場合の違約金が設定されているケース

敷金礼金が無いケースでお得になることは少ないと言えます。

敷金や礼金がない物件に住む場合のメリットデメリットなどについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

敷金礼金なし物件

ポイント②フリーレント付きの物件を探す

フリーレントはフリー(無料)+レント(貸す)で、一定期間の期間だけ家賃が無料になる案件です。ただし、契約満了前に引っ越しになると違約金が発生します。フリーレントは、引っ越しのオフシーズンに設定しているところが多いので、入居&退去時期が合うかどうかがポイントです。

例えば11月から契約すると更新日はもちろん同じ時期。でも、卒業は3月。11月〜3月までどうしよう??のようなことも考えられます。実家があって実家に戻って卒業式だけ参加のような形がとれるのであれば、ありかもしれません。

上手く活用できれば、初期費用が大幅に削減できる方法ですね。ただし、まだまだ、物件数が少ないほうなので、探すのは大変かもしれません。

フリーレントとは

ポイント③家具・家電をレンタルする

家具・家電をレンタルする方法があります。3年以上の長期で使用するならば買ったほうが安くつきます。ただし、退去時に全て処分をする考えがあるならば、処分費用も考慮しないといけないので、レンタルも購入も大差はありません。処分費用は冷蔵庫で、4,000円前後、洗濯機は5000円〜8000円が目安です。

レンタルは、単品プランとセットプランがあります。途中解約すると違約金が発生するケースもあります。

家具家電付きの物件もあるにはあります。とくに学生マンション、学生会館などのキーワードで探すと家具家電付きの物件に出会える確率が高くなります。

ポイント④引っ越し業者を利用せずに荷物を運搬する

引っ越し業者に依頼せずに荷物を運搬するには、まずは車両を考えなくてはいけません。普通免許でも運転できるトラックはありますので、そういったトラックを個人手配すれば運べます。ただし、大学生は免許を持っていない人が多いでしょうから、ご両親や知り合いに頼む必要がありますね。

次に段ボールの資材などを揃える必要がありますが、これは、量販店やドラッグストア、コンビニでも譲ってもらえます。

そして、ガソリン代や交通費です。

個人ですると手間や時間はかかりますが、費用は確実に抑えられます

ポイント⑤必要な家具・家電・生活用品は少しずつ買い足す

引っ越し当日にないと困るもの、例えば照明器具や寝具から揃えます。次に引っ越しから一週間以内にないと困るものを買います。大学入学の初めの1ヶ月は授業で忙しいということはなく、科目選びやサークル選びをする時間があります。その間に、ゆっくり買い足していくと、思わぬセール品に出会えたりします。ただし、購入に必要な見積だけは多めにしておくことをお勧めします。

大学生の1か月の生活費平均をチェック

大学生の1ヶ月の生活費平均をチェック

大学生の1ヶ月の生活費平均を知っておきたいですね。男子大学生と女子大学生でも生活費内訳に違いがあるのでしょうか、表で詳しく紹介いたします。

男子大学生の1ヶ月の平均生活費

男子大学生の場合、自炊をするかしないかで、食費と外食費の割合が違ってくるので、生活費自体に差が出るようです。また、交際費や娯楽費は、アルバイトをしているか、また仕送りがどの程度かにもよって大幅に変わってきます。

女子大学生よりも高くなりがちな項目に色付けしてみましたので、参考にしてみてください。男子大学生の生活費の相場は、約13万6千円~17万8千円です。

項目 費用
家賃 55,848円
家具・日用品費 8340~13,233円
食費 39,821円(外食費17,012円)
水道・光熱費 7,943円
保険 4,900円(保険医療費)
交通・通信費 通学費1,200円、通信費3,110~10,242円
交際費・娯楽費 10,000~40,000円(個人差が大きい)
その他 5,000円(教科書代など学用品費など)
合計 136,162~17,8187円

女子大学生の1ヶ月の平均生活費

女子大学生の場合、美容やファッション費用があるため、一般的に男子大学生より生活費が高くなる傾向があります。自炊をする女子大学生は、男子学生よりも食費は節約できるものの、美容関連費用はかなり大きな出費ですよね。

こちらの表では、美容、ファッション関連費用を日用品と交際娯楽費に加えてあります。こちらは、女子大学生の生活費の相場は、約15万8千円~18万8千円です。

項目 費用
家賃 59,874円
家具・日用品費 8340~23,233円(化粧品など含む)
食費 29,405円(外食費9,026円)
水道・光熱費 7,874円
保険 4,900円(保険医療費)
交通・通信費 通学費1,200円、通信費3110~6,512円
交際費・娯楽費 20,000~50,000円(個人差が大きい)
その他 5,000円(教科書代など学用品費など)
合計 145,973~187,998円

なお、女性の一人暮らしに必要な費用や節約方法についてはこちらの記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

大学生の一人暮らしの生活費を知ることは、進路を考える上でも重要な点かと思います。

中学生、高校生のお子さんと一緒に親御さんに読んでいきたいと思い、なるべくわかりやすくまとめました。この記事を参考に、一人暮らしを始める前の費用プランを立ててみてはいかがでしょうか。初期費用は、想定よりも多くかかることが多いため気持ち多めに費用を用意しておくことをおすすめします。

Homeeeマガジン編集部

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