家賃保証会社の審査に通るには?基準・必要書類・落ちたときの対処法を解説【2026年最新】

最終更新日:2026年10月14日(健康保険証の廃止、2025年10月施行の改正住宅セーフティネット法による認定家賃債務保証業者制度、保証料の相場などを反映しました)

この記事でわかること

家賃保証会社の審査では、主に「家賃を払い続けられる収入があるか」「過去に家賃やクレジットの滞納がないか」「申込内容が正確で連絡がつくか」が見られます。家賃は月収の3分の1以下を目安にし、有効期限内の本人確認書類と収入証明書をそろえ、申込内容を正確に書くことが審査通過の近道です。

  • 健康保険証は2025年12月2日以降、本人確認書類として使えません。マイナンバーカードや運転免許証などを用意しましょう。
  • 審査に落ちても、系統の異なる保証会社を利用したり、2025年10月に始まった国の「認定家賃債務保証業者」に相談したりする方法があります。

賃貸物件を契約する際、家賃保証会社(賃貸保証会社)を利用する方は年々増えています。近年は、連帯保証人の有無にかかわらず、保証会社の利用を入居の条件にしている物件も多くなっています。

保証会社を利用するには審査に通過する必要があり、審査に通らないと希望の物件を契約できないこともあります。事前に審査の仕組みを知り、準備をしておくことが大切です。

本記事では、保証会社の審査で見られるポイントや必要書類、審査に落ちやすいケースと通るためのコツ、落ちてしまったときの対処法について紹介します。

佐々木 健太

宅地建物取引士/株式会社アイデアル 代表取締役

佐々木 健太

2003年:株式会社エスティアへ新卒で入社。(投資用マンションデベロッパー)
2007年:株式会社アップスタイルの創業メンバーとして参画。(総合不動産業)同社の営業戦略、新規事業開発などの統括責任者に就任。
2014年:株式会社アイデアルを設立、代表取締役に就任。
2020年:株式会社アイデアル・インベスト・パートナーズを設立(100%出資子会社)

投資用不動産や賃貸・売買仲介、管理の実務経験を経て、それらをワンストップに行い、中古の1棟収益不動産を活用した資産形成コンサルティングを実施している。

保証会社とは?

ポイント

保証会社(家賃債務保証会社)とは、借主が家賃を滞納したときなどに大家さんへ立て替え払いをする会社です。連帯保証人の代わりとして利用され、借主は保証料を支払います。立て替えてもらった家賃は、後で保証会社に返済する必要があります。

保証会社とは、賃貸を契約する際に連帯保証人の代わりを担ってくれる会社を指します。

借主が家賃を滞納したり、退去時に原状回復費用を払えなかったりした場合に、大家さんへの立て替えを行ってくれます。保証の範囲は保証会社やプランによって異なるため、契約前に確認しておきましょう。

連帯保証人には一般的に親や家族が選ばれますが、責任が重大なことや、親族の高齢化、頼れる親族がいないなどの理由から、連帯保証人を立てられない人も少なくありません。

そのような人にとって、保証会社は連帯保証人がいなくても物件を借りられる仕組みといえます。

保証会社の利用が増えている理由

2020年4月に施行された改正民法では、個人が連帯保証人になる場合、保証する上限額(極度額)を契約書に定めなければ保証契約が無効になるルールができました(民法465条の2)。

極度額が書面で示されることで、連帯保証人を頼まれた側が負担の大きさに気付き、引き受けをためらうケースも増えています。こうした背景や単身世帯・高齢世帯の増加もあり、保証会社の利用が一般的になっています。

出典元:e-Gov法令検索「民法」第465条の2
出典元:法務省「民法(債権法)改正パンフレット(保証)」

保証会社を利用するメリット

保証会社を利用する最大のメリットは、連帯保証人を立てなくても賃貸を契約できることです。

頼れる家族がいない方や、家族に負担をかけたくない方にとっては心強い仕組みといえます。

大家さんにとっても、滞納時に確実に家賃を回収できるため、保証会社の利用を条件にしている物件が多くなっています。

中には、連帯保証人不可で最初から保証会社の利用が定められているケースもあるため、事前に確認を取っておくことをおすすめします。

保証会社を利用するデメリット

保証会社を利用するデメリットは、契約時の初回保証料や、毎年または毎月の保証料を支払う必要があることです。主な料金体系と相場は次のとおりです。

料金体系 初回保証料の目安 継続して支払う費用の目安
年間更新型 月額賃料(家賃+管理費など)の50〜100%程度 1年ごとに1万円程度、または賃料の10%程度
月額型 月額賃料の30〜100%程度、または定額 毎月、月額賃料の1〜2%程度

保証会社やプラン、物件によって金額は大きく異なるため、初期費用の見積もりで必ず確認しましょう。

また、保証会社は無償で費用を立て替えてくれるわけではありません。立て替えてもらった家賃は保証会社に返済する義務があり、遅延損害金や督促の手数料がかかる場合もあります。保証会社の後ろ盾があるからと家賃を滞納することは厳禁です。

保証会社の種類

ポイント

保証会社は一般的に「信販系」「LICC系」「独立系」の3つに分けられます。信販系はクレジットカードなどの信用情報を確認するため審査が厳しめ、LICC系は加盟社間で家賃の滞納情報を共有、独立系は各社独自の基準で審査するのが特徴です。

どの保証会社を利用するかは、物件や不動産会社によって決まっていることが多いですが、種類による違いを知っておくと、審査に落ちたときの対策を立てやすくなります。

種類 特徴 審査で確認される主な情報
信販系 クレジットカード会社などが運営・提携する保証会社 信用情報機関(CIC・JICCなど)に登録されたクレジットカードやローン、携帯電話端末の分割払いなどの支払い状況
LICC系 一般社団法人全国賃貸保証業協会(LICC)に加盟する保証会社 加盟社間で共有されている家賃の滞納などの情報
独立系 上記に属さない保証会社 各社が独自に保有する情報や、申込内容

なお、国土交通省には「家賃債務保証業者登録制度」があり、一定の基準を満たした保証会社が登録されています。登録は任意ですが、利用する保証会社が登録されているかどうかは、信頼性を判断する一つの目安になります。

出典元:国土交通省「家賃債務保証業者登録制度」
出典元:国土交通省「登録家賃債務保証業者一覧」

保証会社の審査について

ポイント

審査では、本人確認書類と収入を証明する書類をもとに、家賃の支払い能力と支払いの意思が確認されます。審査期間は即日〜3日程度が一般的ですが、書類の不備や連絡がつかない場合は長引くことがあります。

保証会社を利用する際は、「家賃などを支払える収入があるか」「支払いの意思はあるか」などを見極める審査に通過する必要があります。

申込書の内容確認に加えて、本人確認書類や収入を証明する書類の提出を求められるため、事前に準備しておくと安心です。

必要となる書類

審査に必要となる書類は、保証会社や不動産会社によって異なりますが、主に次のようなものが挙げられます。

本人確認書類(いずれか)
  • マイナンバーカード(表面のみ。マイナンバーが記載された裏面は提出不要)
  • 運転免許証、またはマイナ免許証
  • パスポート(2020年2月以降に発行されたものは住所欄がないため、住所を確認できる書類の追加を求められることがあります)
  • 在留カード(外国籍の方)
収入を証明する書類(いずれか)
  • 源泉徴収票
  • 住民税の課税証明書(所得証明書)
  • 確定申告書の控え(自営業・フリーランスの方)
  • 直近数か月分の給与明細
  • 内定通知書・雇用契約書(就職・転職前の方)

このほか、住民票や預金通帳のコピー、学生の場合は学生証などの提出を求められることもあります。

なお、従来の健康保険証は2025年12月2日以降、本人確認書類として使えなくなっています。手元に古い保険証が残っていても提出しないようにしましょう。マイナ保険証を利用していない方に交付される「資格確認書」は、顔写真のない本人確認書類として扱われるため、ほかの書類の提出を求められることがあります。

必要な書類の種類については、不動産会社や利用する保証会社に直接確認をとりましょう。審査は即日〜3日程度で結果が出ることが多いですが、繁忙期の1〜3月は時間がかかる場合もあります。

書類に不備があったり、審査中に連絡がなかなか取れなかったりした場合は、審査が遅れてしまう可能性があります。

保証会社からの本人確認の電話に出られず、審査が進まないケースもあるため、審査期間中は連絡を取れる状態にしておくか、連絡の取れない時間帯を不動産会社に伝えておきましょう。

出典元:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)について」

審査の基準・チェックポイント

保証会社の審査では、主に次のような項目が確認されます。

確認事項
  • 家賃などを支払い続けられる収入があるか
  • 勤続年数や雇用形態などから、収入が安定しているか
  • 過去に家賃やクレジットカード、ローンなどの滞納歴がないか
  • 申込内容に虚偽や不備がないか
  • 本人や緊急連絡先と連絡がつくか

単に収入の大きさだけではなく、家族構成や年齢、入居人数なども考慮して審査されます。

また、安定した収入が見込まれる場合でも、収入に見合った家賃かどうかも審査の対象となるため、それも踏まえて物件を探すことが大切です。

どんな場合に審査に落ちやすい?

ポイント

審査に落ちやすいのは、①家賃が収入に対して高すぎる、②過去に家賃やクレジットカードなどの滞納歴がある、③申込内容に虚偽や不備がある、または連絡がつかない、といったケースです。

高い収入があって、安定した職についていても、審査に通らない可能性はあります。審査に通らない主なケースを紹介します。

申込内容や対応に問題がある

勤務先や年収などの申込内容に虚偽があると、確認の段階で発覚し、審査に落ちる大きな原因になります。記入漏れや誤記も、確認に時間がかかったり、信頼性を疑われたりする原因になります。

また、確認の電話に出ない、折り返しをしない、不動産会社や保証会社に対して横柄な態度をとるといった場合も、入居後のトラブルを懸念されて審査に影響することがあります。

過去に家賃やクレジットの滞納歴がある

LICC系の保証会社では、加盟社の間で家賃の滞納などの情報が共有されています。また、信販系の保証会社では、信用情報機関に登録されたクレジットカードやローン、携帯電話端末の分割払いなどの支払い状況が確認されます。

そのため、過去に長期の滞納や債務整理などの履歴がある場合は、審査に通りにくくなる可能性があります。

こうした情報は照会によって判明するため、申込時に隠したり虚偽の申告をしたりすると、かえって審査に不利になります。

収入と家賃の釣り合いが取れていない

月収に対して家賃が高すぎる場合、家賃を支払い続ける能力が不十分と判断され、審査を通過できないことがあります。

保証会社の審査では、家賃(管理費などを含む)が月収(額面)の3分の1以下に収まっているかが一つの目安とされています。生活費とのバランスを考えると、家賃は手取りの25〜30%程度に抑えるのが理想です。

何度も審査に落ちている方は、収入に対して家賃の高い物件を選んでいないか、見直してみましょう。

審査に通るためのコツ

ポイント

審査に通るためには、収入に見合った家賃の物件を選ぶこと、申込内容を正確に書くこと、有効期限内の本人確認書類と収入証明書をそろえること、確認の連絡にすぐ対応することが大切です。収入に不安がある場合は、預貯金の証明や連帯保証人の併用が有効な場合もあります。

収入が少なかったり、雇用形態が安定していなかったりすると、審査に通ることは難しいのでしょうか。

結論から言うと、そのような場合でも審査を通過することは可能です。ここでは、審査に通りやすくするためのポイントを紹介します。

申込内容を正確に記入する

勤務先の名称や電話番号、年収、勤続年数などは、正確に記入しましょう。年収を多めに書くなどの虚偽は、確認の段階で発覚すれば審査に落ちる原因になります。

緊急連絡先を記入する場合は、事前に本人の了承を得て、保証会社から連絡が来る可能性があることを伝えておくと、確認がスムーズに進みます。

確認の電話に丁寧に対応する

保証会社からは、申込内容の確認のために本人や勤務先、緊急連絡先に電話がかかってくることがあります。知らない番号からの着信にも出られるようにしておき、出られなかった場合は早めに折り返しましょう。

電話での対応が丁寧であることは、スムーズな審査にもつながります。

有効期限内の本人確認書類を用意する

本人確認書類は、有効期限内で現住所が記載されたものを用意しましょう。住所変更の手続きをしていない運転免許証や、期限切れの書類は、追加の書類を求められて審査が遅れる原因になります。

前述のとおり、健康保険証は本人確認書類として使えなくなっているため、マイナンバーカードや運転免許証、パスポートなどの写真付きの書類を用意しておくと安心です。

預貯金の残高を証明する

収入が少ない方や、就職・転職したばかりの方、フリーランスの方などは、預金通帳のコピーや残高証明書を提出することで、支払い能力を補える場合があります。

預貯金を審査の判断材料にするかどうかは保証会社によって異なるため、不動産会社を通じて確認してみましょう。

連帯保証人の併用や初期費用の上乗せを相談する

収入面に不安がある場合、保証会社に加えて連帯保証人を立てることを条件に、審査に通るケースもあります。

また、物件によっては敷金を多めに預けたり、家賃を前払いしたりすることで、大家さんや保証会社の不安を軽減できる場合があります。まずは不動産会社に事情を伝えて相談してみましょう。

審査に落ちたら保証会社は利用できない?

ポイント

審査に落ちても、家賃の低い物件を選び直す、系統の異なる保証会社を利用できる物件を探す、国が認定した「認定家賃債務保証業者」や居住支援法人に相談する、保証人不要のUR賃貸住宅を検討する、といった方法があります。

審査に通過しなかった場合でも、保証会社の利用や物件探しをあきらめる必要はありません。落ちた原因を考えたうえで、次のような対策を検討しましょう。

物件や家賃を再検討する

収入に対する家賃の釣り合いがとれていないことが原因で審査に落ちたのなら、家賃の見直しが必要です。

月収の3分の1以下を目安に、余裕をもった家賃の物件を探してみましょう。

系統の異なる保証会社を利用する

保証会社によって、確認する情報や審査基準は異なります。たとえば、信販系の保証会社でクレジットの支払い状況が原因で落ちた場合でも、独立系の保証会社であれば審査に通る可能性があります。

利用できる保証会社は物件ごとに決まっていることが多いため、不動産会社に審査に落ちたことを正直に伝え、別の保証会社を利用できる物件を紹介してもらいましょう。

ただし、LICC系の保証会社同士では滞納などの情報が共有されているため、滞納歴が原因の場合は、同じLICC系の別会社でも審査に通りにくい点に注意が必要です。

認定家賃債務保証業者や居住支援法人に相談する

2025年10月に施行された改正住宅セーフティネット法により、高齢者や低額所得者、障害者、子育て世帯など、住まい探しに配慮が必要な方(住宅確保要配慮者)が利用しやすい保証会社を国土交通大臣が認定する「認定家賃債務保証業者制度」が始まりました。

認定を受けた保証会社には、次のような基準が設けられています。

認定を受けた保証会社の基準
  • 居住サポート住宅に入居する要配慮者の保証を、正当な理由なく断らない
  • 緊急連絡先を親族などの個人に限定しない(法人でも可とする)
  • 保証人の設定を条件としない
  • 保証料が不当に高いものでない

認定家賃債務保証業者の一覧は国土交通省のホームページで公開されています。また、地域の居住支援法人や自治体の住宅相談窓口では、物件探しや保証会社の利用について相談できます。

出典元:国土交通省「認定家賃債務保証業者制度」
出典元:国土交通省「認定家賃債務保証業者一覧」

保証人不要のUR賃貸住宅を検討する

独立行政法人都市再生機構(UR)が運営するUR賃貸住宅は、保証人や保証会社を利用せずに申し込めます。ただし、収入などの申込資格が定められているため、事前に条件を確認しましょう。

出典元:UR賃貸住宅

保証会社の審査に関するよくある質問

保証会社の審査にはどのくらい時間がかかりますか?

即日〜3日程度で結果が出ることが一般的です。ただし、書類の不備がある場合や確認の電話がつながらない場合、引越しの繁忙期である1〜3月は、それ以上かかることもあります。

健康保険証は本人確認書類として使えますか?

使えません。従来の健康保険証は2025年12月2日以降、本人確認書類として利用できなくなりました。マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなどの写真付きの本人確認書類を用意しましょう。

無職や収入が少なくても審査に通りますか?

通る可能性はあります。預貯金の残高を証明する、内定通知書を提出する、連帯保証人を併用する、家賃の低い物件を選ぶといった方法で、支払い能力を示すことが大切です。

審査に落ちた情報はほかの保証会社に共有されますか?

LICC加盟の保証会社の間では家賃の滞納などの情報が共有されていますが、すべての保証会社で審査結果が共有されるわけではありません。系統の異なる保証会社であれば、審査に通る可能性があります。

まとめ

まとめ

保証会社の審査に通るためには、月収の3分の1以下を目安に家賃を選び、正確な申込内容と有効期限内の書類をそろえ、確認の連絡に誠実に対応することが大切です。審査に落ちても、別系統の保証会社や認定家賃債務保証業者、UR賃貸住宅などの選択肢があります。

保証会社を利用する際は、審査の仕組みを理解したうえで申し込むことが大切です。

必要書類や事前に用意できるものを準備したうえで、契約の手続きに進みましょう。

LICC系の保証会社の間では滞納などの情報が共有されているため、日頃から家賃やクレジットカードなどの支払いを期日どおりに行うことも、審査にスムーズに通るためのポイントです。

できるだけ少ない回数で審査に通るためにも、こちらの記事をぜひ参考にしてください。

Homeeeマガジン編集部

Homeeeマガジン編集部
Homeeeマガジンは、不動産・住まい・暮らしに関するニュースやコラムなどの情報を配信するサイトです。日頃から不動産従事者さんと様々な関わりがあるメンバーが、正確でわかりやすい記事にしてご紹介いたします。


(Visited 239 times, 1 visits today)

この記事をシェアする