小さなフォルムと愛らしい表情で人々を癒してくれるハムスターですが、メジャーなペットである犬や猫と比較した際の飼育難易度の低さから、一人暮らしのペットとして人気を集めています。
しかし、そんなハムスターでも、アパートなどの賃貸物件で飼育する場合は、トラブルを回避するため、騒音や異臭の問題に配慮しなければいけません。
この記事では、一人暮らしでハムスターを飼う際の注意点と必要な知識について紹介します。
目次 -INDEX-
一人暮らしにハムスターがおすすめな理由
以下のような点から、一人暮らしのペットには犬や猫よりもハムスターがおすすめだといえます。
他のペットと比較して手がかからない
他のペットに比べ、ケージの手入れやしつけが容易であるため、手がかからない特徴があります。
ハムスターは散歩に行く必要もなく、ストレスの発散や一人遊びなどが自分でできる動物です。
さらに、懐きやすい品種を選び愛情をもってお世話することで仲良くもなれるため、鑑賞用にしたい人とペットと戯れたい人どちらにもおすすめな動物であるといえます。
飼育費用が安い
飼育に必要なアイテムの用意も安く済み、エサ代もさほどかからないことから、飼育費用をほとんど気にせず飼い始められます。
学生の一人暮らしでも飼いやすいのが大きなメリットです。
飼育スペースをとらない
ハムスターは活発に運動する動物であるものの、回し車さえあれば小さなケージで場所をとらず飼育できます。
部屋に放して走り回らせる必要はないため、一人暮らしの部屋で飼育するにはうってつけです。
鳴き声による騒音トラブルを避けられる
犬や猫のように大きな声を出さず、ほとんど鳴かないハムスターは、鳴き声で他の住民とトラブルになる心配がありません。
また、部屋中を走り回る足音が下の階に響くこともなく安心です。
ペット臭が気にならない
ハムスターの糞尿はさほど臭わず、量が少ないことから処理も容易であるため、他のペットと比較して特有の臭いが少なくて済みます。
ケージの掃除さえ怠らなければ、異臭でトラブルになることもほとんどないといえるでしょう。
賃貸物件でハムスターを飼育するための条件
一人暮らしとなると、多くの人が賃貸物件を利用すると思いますが、賃貸物件でハムスターを飼うには、飼育可能な条件が揃っている必要があります。
ここからは、賃貸物件でハムスターを飼育するための条件について紹介します。
飼育できる環境が整っている
まず大前提として、掃除や給餌など、仕事や学業の中でしっかり世話ができることが条件となります。
ハムスターは身体が小さいため、気温などの環境に影響を受けやすい繊細な生き物です。
暑さや寒さが大敵なため、普段はもちろん、家を空ける場合も、室温約20〜25℃、湿度約40〜60%を保つようにしましょう。
また、脱走や思いがけず亡くなってしまった際の対応が遅れると、物件の損傷や異臭によるトラブルが起こりかねないため、頻繁に長時間留守にする生活を送っている人は、よく考えて飼育を決定してください。
ペット可の物件である
基本的に、ペット可・ペット相談可の物件であれば、ハムスターの飼育が可能です。
しかし、その場合も飼育の届け出が必須であり、近隣住民に迷惑をかけないよう努めなければいけません。
ハムスターの飼育を考えている人は、ペット可の物件であるか必ず確認しましょう。
大家さんに承諾を得ている
ペット不可の物件でも、ハムスターや文鳥などの小動物や、熱帯魚などの鑑賞用ペットは交渉次第では飼育が可能です。
許可がおりていない状態でペットを飼育するのは契約違反であるため、発覚した際に違反金の請求や退去を命じられる可能性があります。
物件のペット可・不可に関わらず、ハムスターを飼育するのであれば一度確認するようにしましょう。
賃貸でハムスターを飼う際の注意点
一人暮らしにおすすめで飼育難易度が低いハムスターですが、賃貸物件で飼うためには注意しなければいけない点がいくつかあります。
これから飼育を考えている人は、以下の注意点について配慮できるか事前に熟考してから迎え入れましょう。
ハムスター特有の騒音に注意
ハムスターは基本的に夜行性で、人が寝静まった時間に活発に活動します。
深夜の回し車の音や振動が気にならない人もいますが、下の階や隣の部屋には振動が伝わりやすく、トラブルの原因となる可能性があります。
また、かじり木やケージをかじる音が響いたり、個体や種類によっては鳴いたりする子もいます。
ハムスターが物をかじる音は、防音性が低い構造の物件では近隣住民に聞こえる可能性があるため、できるだけ防音対策をしたり、音が静かな回し車を使用したりして工夫しましょう。
物件や物品の損傷を防止する
知らぬ間に脱走して柱や壁を傷付けられないよう注意が必要です。
また、コードをかじって感電したり、狭い隙間に入り込み目の届かないところで排泄をしたりといった問題も起こる可能性があります。
ハムスターをケージから出す際は、必ず目を離さず、いたずらをしないよう十分に注意しましょう。
多頭飼いは避ける
ハムスターは縄張り意識や繁殖力が高いため、多頭飼いは避けましょう。
どうしても飼いたい場合は最低でも2匹までとし、性別が同じ個体同士を選ぶのが得策です。
一人暮らしにおすすめなハムスターの種類
ハムスターは種類によってある程度の性格が決まっているため、模様や表情の好みで選ぶほかに、自分がハムスターとどのような生活がしたいかの理想に合わせて探すのもおすすめです。
個体差があるため必ずしも希望の性格の子が選べるとは限りませんが、どの種類を選んでいいかわからない人は、以下に紹介する種類を参考に選んでみてください。
ゴールデンハムスター
ハムスターの中でもメジャーな種類であるゴールデンハムスターは、他のハムスターと比較して大型で、約20cmほどにまで成長します。
穏やかで人懐っこい性格をしていますが、縄張り意識が強いため1匹での飼育が推奨されます。
ケージの外でハムスターと戯れたい人におすすめです。
ロボロフスキーハムスター
最も小さいハムスターといわれているロボロフスキーハムスターは、臆病で警戒心が強いため、慣れさせて手乗りにすることが難しいハムスターです。
キュートな表情やミニチュアのようなフォルム、好奇心旺盛な姿から、鑑賞用として楽しむのにおすすめとなっています。
ジャンガリアンハムスター
可愛らしいルックスが人気のジャンガリアンハムスターは、知能が高く、人にも慣れやすいため初心者にもおすすめな品種です。
ロボロフスキーハムスターほどではありませんが身体が小さく、喜怒哀楽がわかりやすいため、多少ですが機嫌の良し悪しを読み取ることができます。
チャイニーズハムスター
大きな瞳がチャームポイントのチャイニーズハムスターは、ハムスターというよりネズミっぽい見た目をしているのが特徴です。
人によく懐き、最も飼いやすいハムスターといわれていますが、すばしっこいため脱走には十分注意してください。
まとめ
今回は、一人暮らしでハムスターを飼う際に役立つ情報を紹介しました。
ハムスターのように小さな生き物でも、飼育する際は責任が生まれることを自覚しなければいけません。
また、ハムスターは他のペットと比較して飼いやすい動物ですが、性格や体調変化に繊細な部分がある生き物であるため、生態や飼い方など、よく調べてから迎え入れましょう。
一人暮らしは孤独を感じることもありますが、可愛いペットと暮らすことで寂しさを癒しに変えることができます。
注意事項をしっかり理解し、飼育できる環境が整ったら、毎日のパートナーにぜひハムスターを選んでみてください。