手取り25万での一人暮らしの生活レベルはどれくらい?会社員の場合の額面月収の目安も紹介

手取り25万円 生活レベル 一人暮らし

総務省の「家計調査報告」(2023年5月発表)によると単身世帯(一人暮らし)の消費支出の月平均は171,342円です。

この数字は2023年1月~3月の平均ですが、毎日のように値上げの話題が出る昨今、消費支出は今後も増え続けることが予想されます。

手取り25万円で一人暮らしをしている場合、平均よりは自由に使える金額が多いので余裕のある暮らしが可能だと思われますが、実際の生活レベルはどのくらいなのでしょうか。

この記事では、手取り25万円の一人暮らしの生活レベルについて、詳しく解説していきます。

手取り25万円で一人暮らしをした場合の生活レベルはどんな感じ?

手取り25万円の一人暮らしの場合、特に問題なく生活できるレベルの収入であると思われます。

毎月の生活費次第では月に7~10万円程度貯蓄できる可能性もあります。これだけ貯蓄できれば万が一病気になってしまったた場合にも対応でき、心身ともに余裕のある生活ができると予想されます。

ただし、余裕があることに安心して大きな買い物をしたり、交際費や娯楽費にお金を使いすぎると一人暮らしの継続が危なくなる可能性もあります。

生活レベルを維持するためにも、余裕があっても家計簿をつけて収入と支出のバランスをチェックしておいた方がいいでしょう。

会社員の場合、手取り25万円の額面月収はいくらぐらい?

会社員の場合、手取り25万円の額面月収はいくらぐらい?

手取り25万円の額面月収はおよそ31万円の計算になります。

労働者に支払われるすべての給料が総支給額=額面月収で、そこから保険料や財形貯蓄費などを引かれて残った分が手取り月収となります。

その他会社員が控除される金額
  • 社宅費
  • 財形貯蓄費
  • 労働組合費
  • 従業員持株会の拠出金
  • 社員旅行積立費 など

具体的な各項目の控除金額については下記の通りです。普段給与明細をもらった際もあまり気にしない箇所だと思いますが、定期的に控除されている項目・金額をチェックしておくと良いでしょう。

控除項目 控除金額
健康保険料 15,000円
厚生年金保険料 27,450円
雇用保険料 1,800円
源泉所得税 6,750円
住民税(新卒2年目以降) 約13,000円
額面給与 310,000円
控除後手取り給与 250,000円

参考:ファンジョブ 月収と年収の手取り計算|給与シミュレーション

手取り25万円の人は年収はいくら?【ボーナスが支給される場合】

ボーナスが月収の2か月分支給されると仮定すると、総支給額12か月分で370万円程度+ボーナス2か月分60万円=430万円です。

手取り25万円の人の年収は約430万円程度になると考えられます。

ボーナスの金額についてはその年度の企業業績によって変動するのが一般的ですので、ボーナスが支給されたら半額程度は貯蓄に回しておくと翌年度も安心できるでしょう。

手取り25万円の人は年収はいくら?【ボーナスが支給されない場合】

ボーナスが支給されない場合の、手取り25万円の人の年収は総支給額12か月分のみの370万円程度になる見込みです。

この年収でも一人暮らしは問題なくできますが、月々の家計管理を怠ると思うように貯蓄ができなくなってしまいますので、計画的な予算管理を心掛けましょう。

手取り25万円は多い?少ない?性別・年齢別平均

手取り25万円という金額は、十分な収入だと思う人もいれば、少ないと思う人もいるでしょう。なぜならば、年齢や性別によって収入には差があるからです。

こちらの表は厚生労働省発表の「令和4年賃金構造基本統計調査」(端数は切り捨て)をもとに男女別の年収を年齢ごとに区切った表となっています。

  男女平均 男性平均 女性平均
〜19歳 184万円 187万円 178万円
20〜24歳 218万円 220万円 216万円
25〜29歳 251万円 259万円 240万円
30〜34歳 281万円 297万円 240万円
35〜39歳 312万円 335万円 254万円
40〜44歳 333万円 363万円 268万円
45〜49歳 349万円 388万円 275万円
50〜54歳 364万円 410万円 278万円
55〜59歳 370万円 416万円 279万円
60〜64歳 295万円 321万円 280万円

参考:令和4年賃金構造基本統計調査

ボーナスの有無にもよりますが、手取り25万円ですと年収は370万円くらいですので、男性ですと40~44歳の平均に近い金額です。

したがって、40歳より下で手取り25万円の収入があれば平均よりも高い収入であると言えるでしょう。

手取り25万円の人の理想の家賃はいくらぐらい?

手取り25万円の人の理想の家賃はいくらぐらい?

一般的に理想の家賃は手取り収入の3分の1と言われています。手取りが25万円の場合、8.3万円ほどになる計算です。

とは言え、会社からの家賃補助の有無や貯蓄目標、ライフスタイルなどによって適切な家賃は異なりますので、あくまでも基準金額として考えましょう。

会社から家賃補助が出る場合

会社から家賃補助が出る場合は、多くが1万円~2万円ほどの補助額になるようです。

この場合、理想の家賃である8万円~9万円ほどの家賃の住宅に住むことができます。

これらの物件は駅から近い新築・築浅物件も多いため魅力的ですが、家賃補助は住宅手当といって会社の福利厚生の一環ですので、大企業ほど出ることが多く補助額も多い傾向があります。

すべての会社員が受け取れる手当ではありませんので、入社時に住宅手当が用意されているかどうかの確認が必要です。

貯蓄をしたい場合

手取り25万円で一人暮らしをしながらなるべく貯蓄も頑張りたいと思っている人は、家賃6万円程度におさえるといいでしょう。

以下のシミュレーションでは貯蓄よりも生活に潤いを与える外食費や交際費を多めに算出していますが、それらを必要最低限にすることでプラス数万円の貯蓄も可能になります。

家賃を安くおさえるポイントについては後ほど説明していますのでぜひ参考にしてみてくださいね。

家賃別!手取り25万円で一人暮らしする場合の生活費シミュレーション

ここでは、手取り25万円で一人暮らしするとき、家賃6万円から9万円までの場合の生活費を項目別に分けてシミュレーションしています。

家賃が変わることでどのように他の項目に影響してくるのか参考にしてみてください。

項目 家賃6万円 家賃7万円 家賃8万円 家賃9万円
家賃 60,000円 70,000円 80,000円 90,000円
家具・日用品費 20,000円 20,000円 20,000円 20,000円
食費 40,000円 37,000円 37,000円 35,000円
水道・光熱費 12,500円 12,500円 12,500円 12,500円
保険 5,000円 5,000円 5,000円 5,000円
交通・通信費 25,000円 25,000円 20,000円 20,000円
交際費・娯楽費 40,000円 34,000円 30,000円 30,000円
その他 47,500円 46,500円 45,500円 37,500円
合計 250,000円 250,000円 250,000円 250,000円

家賃が上がるとその分都市部に近づくと仮定して交通費は減らしていますが、少ない家賃のときと同じくらいの貯蓄をしようと思うと、食費や交際費などを切り詰める必要が出てきます。

逆に家賃が安くなると趣味や娯楽に使える費用が増えて余暇を楽しむことができ、その上貯蓄を増やすことも可能です。

こうしたことから少しでも貯蓄を増やしていきたいと考える人は、まず家賃をなるべく安くおさえることが必要となりそうです。

手取り25万円で一人暮らしする場合の理想の生活費

手取り25万円で一人暮らしする場合の理想の生活費

手取り25万円で一人暮らしをする場合、理想の生活費について内訳を計算してみました。

これから手取り25万円で一人暮らしを考えている人はぜひ参考にしてみてください。

項目 理想の割合 費用
住居費(家賃) 33% 82,500円
水道・光熱費 5% 12,500円
食費 15% 37,500円
保険料 2% 5,000円
趣味・娯楽 10% 25,000円
通信・交通費 10% 25,000円
日用品・被服費 7% 17,500円
交際費 5% 12,500円
その他 3% 7,500円
貯蓄 10% 25,000円
合計 100% 250,000円

自身の月々の出費と比べてみて、極端に多かったり少なかったりして差がある項目はありませんでしょうか?

なるべくこのような比率になるように、月々の出費を意識することで貯蓄をしながらの一人暮らしも可能になります。

生活費をおさえる節約ポイント

節約ポイント
  • 家賃をおさえる
  • 自炊をする
  • 予算をたて月々の支出を把握しておく(家計簿をつける)

生活費をおさえる節約ポイントには上記のようなことを意識するといいでしょう。

特に家賃は毎月必ず出ていく費用のため、少しの差でも後々家計に影響してきます。

また、食費も家賃の次に生活費の中で大きな出費となるため、少しでも節約するために自炊をすることが必要となってきます。

すべての出費について言えることですが、まず予算を立てておき、その決めた予算内で収まるように1か月生活してみることが節約につながります。

可能であれば家計簿をつけて月々の出費をきちんと把握しておきましょう。

家賃8.3万円で借りられる物件例

家賃8.3万円で借りられる物件例

家賃8.3万円で借りられる物件は、どのような特徴があるのでしょうか。

東京都内と地方でそれぞれ家賃8.3万円で借りられる物件について紹介していきます。

東京都内で家賃8.3万円で借りられる物件例

都内で8.3万円で借りられる物件の特徴
  • アパートタイプの物件
  • 間取りは1Rや1K
  • 築年数は15年~20年程度が多い
  • 駅からは少し歩く場合が多い

東京都内で都心部(新宿区・文京区・渋谷区)でも、家賃8.3万円で借りられる物件は多数検索で出てきます。

ただ、アパートタイプの物件であったり居室が狭め(6畳程度)、築年数は15年以上の物件が多いようです。

ちなみに東京都内でも都心部以外や都下の物件であれば新築や築浅、ワンルーム以上の物件も選択可能です。

地方で家賃8.3万円で借りられる物件例

地方で8.3万円で借りられる物件の特徴
  • アパートタイプやマンションも選べる
  • 間取りは1K〜2LDKなど
  • 駐車場がある(場合によっては複数台可能)
  • バス・トイレが分かれている
  • 新築・あるいは築浅の物件も選べる

地方都市で家賃8.3万円で借りられる物件として、都市部から少し離れた通勤圏内の場所であればファミリータイプの物件が多くなります。

駐車場が必要なければ都市部やその周辺でも一人暮らし用の物件が見つかる可能性が高く、デザイナーズ物件やオートロック付などセキュリティ面でも安心の物件も含まれています。

家賃をおさえるポイント

家賃をおさえるポイント
  • 家賃相場の低いエリアを選ぶ
  • 家を選ぶ際の優先順位を決める(こだわる点を絞る)
  • 駅から遠い物件を選ぶ
  • 築年数の古い物件を選ぶ

家賃をおさえるには上記のようなポイントを踏まえて物件を探す必要があります。新築で駅に近い物件となるとなかなか希望の家賃の物件には巡り合えないことでしょう。

自分の中で妥協できる点を見つけて、駅から遠かったり築年数の古い物件も候補に入れて物件探しをしてみてください。思わぬ掘り出し物件に出会えるかもしれません。

手取り25万円で一人暮らしをしている人はどう感じているの?

手取り25万円で一人暮らしをしている人はどう感じているの?

実際に手取り25万円で一人暮らしをしている人は、今の生活についてどのように感じているのでしょうか?

ここでは、ツイッターに投稿された「手取り25万円で一人暮らし」に対するリアルな感想をまとめてみました。

手取り25万円の一人暮らしを余裕と感じている人

手取り25万一人暮らしで欲しいものが買えない、生活費でほとんど消えるって人はきっと都内住みとかなんだろうなと思ってるけどどうですか🤔
地方住み実家暮らしで、欲しいもの買えないだったら理解できない
ギャンブラーなの?奨学金の返済にブチ込んでるの?

引用元:Twitter

手取り25万円ってトレンド入りしてる

手取り25万なら一人暮らしで10万は余裕で貯金出来るし好きなことに使える

税金とか考えればもう少し少なくなっちゃうけど生活には困らないよなぁ

引用元:Twitter

寧ろ手取り25万で一人暮らし出来ないとなるとお前何して生きてんの?って目で見られる気がする…学費ローン払ってる私ですら手取り25万あれば余裕で一人暮らしできるぞ

引用元:Twitter

多くの人が「手取り25万あれば一人暮らしは余裕」だと考えているようです。

都内在住か地方在住かで家賃などの費用は変わってきますが、贅沢をしなければ都内でも25万で一人暮らしは十分可能のようですね。

手取り25万円の一人暮らしをきついと感じている人

手取り15万でも実家なら悠々生活できるが、 手取り25万でも一人暮らし+奨学金支払いがあるとカツカツの生活やぞ…

引用元:Twitter

都内一人暮らしは家賃自腹なら手取25万は少なくともほしい。
外食多いなら、影さんの言う通り30万がメドですね。
特に、都心に近ければ近いほど家賃の相場は上がりますし、
遠ければ遠いほど交通費が上がるわけですが。。。

引用元:Twitter

手取25万で一人暮らししてたら、ほぼ何も残らないだろうな。まぁ、手取25万を本業で稼げるなら、週1でアルバイトして月4,5万を足せばいいと思うよ。私はそうしてきたし。

引用元:Twitter

手取り25万円でも一人暮らしはきついと考える人もいました。特に都内在住だったり奨学金の支払い中の場合などは手取り25万円でも余裕がないと考える人はいるようです。

不足分はアルバイトや副業で稼いでいたという人もいました。

手取り25万円から収入を上げる方法

手取り25万円から収入を上げる方法

手取り25万円では一人暮らしが難しいと感じる場合、収入を上げる方法を考えた方がいいでしょう。

ここでは、収入を上げるために何をすればよいのかをいくつかご紹介しています。

今の収入に不満がある、もう少し収入があればいいのにと思っている方はこちらの方法を試してみてはいかがでしょうか。

昇進・昇格など出世する

今の会社に居ながら収入を上げるには社内で昇進・昇格など出世するという方法があります。

出世することで基本給が上がりさらに役職手当などがつくこともあるからです。

勤務態度が良好で結果を出していることは前提ですが、社内で取得が推奨されている資格などがあれば新たに取得したり、職場のメンバーとのコミュニケーションを円滑に行い周囲の人からの信頼を得ることで、昇進や昇格のチャンスが近づくこともあります。

普段から、自分が上司ならどういう人を昇進・昇格させたいかということを念頭に置いて、仕事に取り組んでみるといいのではないでしょうか。

キャリアアップのため転職する

今の会社では将来的に昇進・昇格する見込みがないと思われるときには、思い切って転職してキャリアアップを図ることも考えておいた方が良いかもしれません。

転職前には同じ分野で別の会社に転職するのか、それとも新たな分野に挑戦するのかによっても準備は変わってきますが、その場の思い付きで転職するのはあとで後悔する場合が多いようです。

自分の適性などをよく考えて、一番ベストなタイミングで転職できるように事前の準備は欠かさないようにしましょう。

副業をする

今は会社員も副業をしているという人は珍しくありません。特にクラウドソーシングはパソコンがあれば面接に行ったり出社する必要もなく、ネット上で仕事の受諾から報酬の受け取りまですべて完結します。

副業が軌道に乗れば月に数万円稼いでいる人も珍しくありません。また、誰でも一朝一夕でできるものではありませんが、副業として始めたことが成功して本業になったという人もいます。

今人気の副業としては、動画編集やシナリオ作成、webライティングなどの仕事があります。

興味がある人はチャレンジしてみるのもいいのではないでしょうか。

まとめ

今回は、手取り25万円で一人暮らしだとどのくらいの生活レベルになるのかを詳しく解説しました。

これから一人暮らしを考えているが生活レベルに不安があったり、お金の使い方を見直したいと思っている人にはぜひ参考にしていただければ幸いです。

Homeeeマガジン編集部

Homeeeマガジン編集部
Homeeeマガジンは、不動産・住まい・暮らしに関するニュースやコラムなどの情報を配信するサイトです。日頃から不動産従事者さんと様々な関わりがあるメンバーが、正確でわかりやすい記事にしてご紹介いたします。
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