新卒の一人暮らしにかかる費用は?初期費用や生活費のシュミレーションを公開

新卒の一人暮らしにかかる費用は?

この春社会人になる新卒の皆さん、おめでとうございます。

社会人として新たなスタートを切るにあたり、多くの方が一人暮らしを検討されていることでしょう。この記事では、新卒で一人暮らしをする費用に焦点を当て、新生活の準備に役立つ情報をお届けします。

家賃や光熱費、食費などの生活費はもちろん、初期費用や物件の選び方についても触れていきます。地域やライフスタイルによって費用は異なりますが、一般的な目安として参考にしていただければ幸いです。

新卒で一人暮らしはきついって本当?

新卒で一人暮らしはきついって本当?

新卒で一人暮らしを始める際、多くの方が「本当にできるのか?」と不安を感じることでしょう。初めての独り立ちで生活費の管理や家事に戸惑うこともあるかもしれません。

まずは実際に新卒で一人暮らしをしている方の割合や平均月給など、一般的なデータを数字で見てみましょう。

新卒で一人暮らしをしている割合

新卒で一人暮らしを検討する方々にとって、同じ状況の人がどれくらいいるのか気になるところでしょう。実際に、ランサーズ社が実施した調査によると、新卒者の約67%が一人暮らしを選択しています。

一人暮らしは自立心や自己管理能力を鍛える機会としても魅力的ですが、初期費用や生活費の負担が考慮されることから、全ての新卒者に適しているわけではありません。この記事を参考に、自分に適した選択をしましょう。

新卒の平均月給

新卒者が一人暮らしを検討する際、月収が大きな要素となります。

厚生労働省が発表した「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、2020年の新卒の平均月給は約20.3万円となっています。この金額は、業種や職種・地域によっても異なるため、一概に一人暮らしの可否を判断することは難しいですが一つの参考になるでしょう。

新卒の皆さんは自身の月収を把握し、一人暮らしにかかる費用(家賃、光熱費、食費など)を考慮した上で、自分の生活スタイルに合った選択をすることが重要です。

新卒で一人暮らしは十分可能!

こうしたデータを参照すると、新卒での一人暮らしは十分可能といえるでしょう。家賃補助がなくても大丈夫です。

例えば、月給が約20万円であると仮定して、東京都23区の平均家賃が約8万円程度であるとすると、家賃には月収の40%程度を充てることになります。

さらに、光熱費や食費、通信費、交際費などの生活費を見積もると余裕があるとは言えませんが、適切な節約術や家計管理を行えば、新卒の平均月給で一人暮らしを実現することができます。

一人暮らしにかかる費用は?性別・年収別に徹底解説

新卒一人暮らしの適正家賃は?

新卒一人暮らしを始める際に適正な家賃を知ることは重要です。一般的には、収入の3分の1程度が適正な家賃とされています。例えば、2020年の新卒の平均月給が約20.3万円である場合、手取り金額が16万円ほどだとすると適正な家賃は5.3万円程度となります。

ただし、適正家賃は個々の状況によって変わります。以下は、手取り額ごとに算出した適正家賃です。

ご自身の月給と照らし合わせながら、家賃に充てられる金額をシミュレーションしてみましょう。もちろん家賃だけでなく、光熱費や食費・交通費などの生活費も念頭に置き、総合的な判断が求められます。

手取り額 適正家賃
15万円 5万円
16万円 5.3万円
17万円 5.7万円
18万円 6万円
20万円 6.7万円
25万円 8.3万円
30万円 10万円

新卒で一人暮らしをするために必要な初期費用は?貯金は必要?

新卒で一人暮らしをするために必要な初期費用は?貯金は必要?

一人暮らしを始める際には初期費用が必要です。具体的には物件の敷金・礼金、家賃の1ヶ月分、家具・家電、引越し費用などが初期費用に含まれます。

これらの費用は、一般的に約30万円~50万円程度と言われています。これにプラスして貯金があると、引っ越し後の急な出費にも備えられるので安心して一人暮らしを始められますね。

金融広報中央委員会が発表した2021年の調査によると、20代前半の貯金中央値は約20万円です。新卒の皆さんは、この金額を参考に初期費用や緊急時に備えた貯金を検討しましょう。

新卒で一人暮らしをするためにはいつから準備が必要?

新卒で一人暮らしをするためには早めの準備が必要です。一般的には、入社前の春から準備を始めることがおすすめです。

まずは予算や希望のエリアを決め、物件探しに取りかかりましょう。家賃相場や通勤時間、生活環境なども考慮して自分に合った物件を見つけることが大切です。

また、引越し業者の手配や家具・家電の購入も計画に入れておきましょう。引越しシーズンには業者が混雑するため、早めに予約することが重要です。

家具や家電は、最初は必要最低限のものを買い揃え、徐々に買い足していくことで最初の負担を減らすことができます。

新卒一人暮らしの生活費シュミレーション

それでは、新卒者の生活費はどのような内訳になるのでしょうか?月給が20万円、手取り額がおよそ16〜17万円だった場合を例に、項目ごとの費用をシミュレーションしてみました。

項目 費用
家賃 50,000円
家具・日用品費 10,000円
食費 25,000円
水道・光熱費 11,000円
保険 7,600円
交通・通信費 7,200円
交際費・娯楽費 30,000円
その他 14,000円
合計 151,800円

こうしてみてみると、手取り額から生活費を差し引いた残額は数千円程度になるため、かなりしっかりとした家計管理が必要になってきます。

一般的に家賃の次に大きな金額がかかるのが食費ですから、自炊をするなどして節約することで、少し生活に余裕が出てくるかもしれません。

手取り月収が17万円の場合、どんな一人暮らしになるのこちらの記事にて詳しく紹介しています。

新卒一人暮らしにおすすめの間取りは?

新卒一人暮らしにおすすめの間取りは?

新卒一人暮らしにおすすめの間取りは、予算やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

一般的に新卒者にはワンルームや1K、1DKがおすすめです。これらの間取りは、家賃が比較的安く、初期費用も抑えられるため、新卒の方に適しています。

ワンルームは、リビングと寝室が一緒になった間取りで省スペースで生活できるため、コンパクトな暮らしを望む方に最適です。

1Kですとキッチンが独立しています。料理の際に匂いがリビングに充満しにくかったり調理スペースを広くとることができるので、料理をすることが多い方におすすめです。

1DKは、リビング・ダイニング・キッチンが一緒になった広々とした空間で、友人を招いたり趣味に没頭したりするスペースが確保できます。

ただし、部屋数が多くなるにつれ家賃が高くなる傾向があるため、予算を確認しながら検討しましょう。

新卒一人暮らしに必要な初期費用は?(家賃6万円の場合)

それでは、新卒一人暮らしの場合に必要な初期費用はどのぐらいなのでしょうか?家賃6万円の場合を例にシミュレーションをしてみました。

項目 費用
前家賃(1ヶ月分) 6万円
日割り家賃 物件に入居する日により変動
(例:月の半ばに入居する場合約3万円)
敷金 0〜12万円
礼金 0〜12万円
鍵の交換費用 1万円~2万円程度
保証金 0〜6万円
火災保険 2万円~3万円(2年分)
仲介手数料 0〜6万円
その他(消臭抗菌代など) 1万円程度

これらを合計すると、初期費用は約27〜30万円、家賃の4.5〜5ヶ月分に相当すると考えておくと良いでしょう。

敷金礼金、仲介手数料などは選ぶ物件によって大きく変わります。無しの場合もあれば、家賃の2ヶ月分かかってくる物件もあります。

できるだけ初期費用を抑えたい方は、敷金礼金がない物件を選ぶことをおすすめします。

敷金礼金なし物件

ズバリ!初期費用として新卒が準備する費用合計は?

新卒が一人暮らしの初期費用として準備すべき金額は、物件や契約条件にもよりますが、おおよそ30万円~35万円程度を想定しておくと安心です。

さらに、家具や家電の購入費用も考慮する必要があります。ベッド、冷蔵庫、洗濯機、テレビなどの基本的な家具・家電を揃えるためには、おおよそ15~20万円程度の費用がかかると考えられます。

したがって、新卒が一人暮らしを始める際には、初期費用と家具・家電の購入費用を合わせて、おおよそ45万円~55万円程度の費用を準備しておくことが望ましいです。

女性の一人暮らしの場合の初期費用や節約方法についてはこちらの記事でも紹介しています。

新卒一人暮らしで少しでも家賃を抑える方法

新卒一人暮らしで少しでも家賃を抑える方法

初期費用まで含めて考えると、やはり家賃を抑えることはいろいろな項目に関わってくるため、重要ですね。

新卒一人暮らしで家賃を抑える方法はいくつかあります。このセクションでは、駅から離れた場所の物件選びや、半地下物件の利用、ルームシェアなど、家賃を節約するための実践的なアドバイスをご紹介します。

上手に家賃を抑え、快適な新生活を送りましょう。

駅近物件は諦める

駅近物件は便利な反面、家賃が高くなる傾向にあります。

新卒一人暮らしで家賃を抑えるためには、駅から離れた物件を検討することがおすすめです。駅から徒歩10分以上の距離の物件は、家賃が安くなることが多く、家計に優しい選択となります。

また、駅から遠くなればなるほど周辺の生活環境も静かになり、プライバシーが守られやすいというメリットもあります。バスや自転車を活用することで、アクセスの不便さを補うことができますよ。

ただし、通勤や通学にかかる時間や交通費が増えることも考慮する必要がありますので、駅からの距離と家賃のバランスをよく考え、自分に適した物件を見つけましょう。

1階や半地下の物件を選ぶ

1階や半地下の物件を選ぶことも、家賃を抑える有効な方法の一つです。一般的に、建物の上層階ほど家賃が高くなる傾向がありますが、1階や半地下は相対的に安いことが多いです。

1階や半地下の物件にはいくつかのデメリットがありますが、それらを上手に対処すれば快適に暮らすことができます。

例えば、防犯面での不安がある場合は、窓に鍵付きの窓ガラスフィルムを貼ることでセキュリティを向上させることができます。また、日当たりや湿気が気になる場合は、除湿器やエアコンを活用して室内環境を整えることができます。

こうした工夫を行うことで、1階や半地下の物件でも十分に快適な生活が送れます。また、荷物の運びやすさや騒音の少なさといったメリットもありますよ。

希望の最寄りは1つに絞らず柔軟に

希望の最寄り駅を1つに絞らず、複数の駅やエリアを柔軟に検討することも、家賃を抑える方法の一つです。特定の駅やエリアにこだわると、人気の高さや物件の競争から家賃が高くなることがあります。

周辺の駅やエリアを広げて検討することで対象物件の範囲が広がり、お得な物件が見つかる可能性が高まります。また、新たなエリアを探索することで自分が気に入るお店や施設を発見する楽しみも増えますよ。

ただし、通勤や通学の距離や所要時間を考慮し、自分にとって無理のない範囲で検討することが重要です。また、新しいエリアを検討する際には、治安や生活環境にも注意を払いましょう。

ルームシェアやシェアハウスを探す

ルームシェアやシェアハウスを探すことも、家賃を抑える方法の一つです。

ルームシェアは一つの部屋を複数人で共有する形式で、家賃や光熱費を割り勘することができます。シェアハウスは複数の個室と共用スペースを備えた住居で、家賃が割安なことが多くコミュニティーの形成や交流がしやすいというメリットがあります。

ルームシェアやシェアハウスを利用することで、家賃や光熱費を節約するだけでなく、新しい人と出会い、刺激的な生活を送ることができます。また、家事や食事を分担することで、一人暮らしの負担を軽減することもできます。

ただし、他人と一緒に暮らすことで生じるトラブルやマナーに注意する必要があります。ルールを守り、相手とのコミュニケーションを大切にすることで円滑な共同生活が実現します。

築年数が古い物件から探す

築年数が古い物件は一般的に家賃が安くなる傾向にあります。これは、築年数が経過すると建物の設備や外装が劣化し、入居者の好みに合わなくなるためです。

しかし、築年数が古い物件でも管理が行き届いており、生活に必要な設備が整っている場合もあります。また古い建物には、新築物件にはない趣のある部分や広々とした間取りがあることがあります。

ただし、築年数が古い物件には、不便な点やリスクがあることもあります。例えば、水回りのトラブルや防音性の低さなどです。また、老朽化による建物の倒壊や火災などのリスクもあるため、管理状態についてはしっかりと確認する必要があります。

築年数が古い物件を選ぶ場合は、物件をよく確認し、入居前に必ず内覧することが大切です。

まとめ

いかがでしたか?適正な家賃を見極め、生活費もしっかりと管理することで新卒の方でも一人暮らしをすることは十分可能であることがわかりました。

会社の勤務先までの通勤時間のバランスを見ながら、お気に入りのエリアを探すのも楽しみの一つですね。

毎月かかる固定費は、物件選びのタイミングで決まります。慎重に、しかし楽しみながら物件選びをして、少しでも快適な社会人生活を送りましょう。

Homeeeマガジン編集部

Homeeeマガジン編集部
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