東京都の中でも、杉並区は自然も豊かで子育て世帯向けの住宅街も発展しているため、子育てしやすいと人気の高い区です。
子育て世帯には安心の環境が整えられていて、治安の良さ・買物のしやすさ・レジャー施設も充実しています。
杉並区としても子育て支援に力を入れており、応援券や預かり保育など利用しやすく手厚い制度体制となっています。
本記事では杉並区にスポットを当て、子育て支援情報やファミリー向け賃貸物件の相場、住みやすさの口コミなどについて解説・紹介します。
目次 -INDEX-
杉並区での子育てのしやすさをデータから確認
杉並区の子供の数と保育園・幼稚園数
杉並区の子供数は、年少人口(0~14歳)が2023年1月1日現在60,431人でした。
2022年出生数が 3,959人・合計特殊出生率は 0.94で、出生数と出生率は2015年をピークに減少傾向にあります。
一方で杉並区立学校の特別支援学級に通う子供は増加しており、2023年5月1日現在区立小中学校在籍者数の1.1%にあたる309 人です。
杉並区での保育園(所)数は区立32か所・私立155か所・認可外2園で、幼稚園数は区立6園・私立36園となっています。
参照:「(仮称)杉並区子どもの権利に関する条例」の骨子案について
参照:【 参考1 】杉並区の現状
杉並区の待機児童数
杉並区は待機児童が社会問題となった2018年4月に、待機児童ゼロを実現しました。
2022年4月まで5年連続待機児童ゼロの達成は、大都市自治体へ大きなインパクトを与えました。
都市部でも待機児童数がゼロとなる可能性はあるとの証明ともなり、起爆剤となり得たのです。
杉並区では「認可」保育所の整備にこだわり、保育所の認可化移行支援を進めました。
結果的に2022年4月1日の入所では、認可保育所等入所決定率96.6%までの引上げに成功しています。
参照:杉並区「5年連続「保育待機児童ゼロ」達成 認可保育所等への入所決定率も96.6%に達しました(令和4年4月15日)」
杉並区の犯罪件数
杉並警察署における過去3年間の刑法犯と非侵入窃盗犯(乗物盗・万引きなど)の推移を見ると、増加しています。
刑法犯の件数は、2021年836件・2022年986件・2023年1,098件と微増しています。
非侵入窃盗犯件数の場合は、各年ごとに541件・633件・741件と同じく微増です。
粗暴犯は横ばいで2023年は65件、侵入窃盗犯は減少して2023年28件でした。
特殊詐欺では2022年に都内で4番目に多い被害件数でしたが、2023年10月末時点で10番目、11月末には11番目となっています。
杉並区が力を入れている対策の1つは防犯カメラの設置で、登録されているものだけでも3,800台あります。
微増が見られるものの特殊詐欺の件数も減少しており、杉並区では犯罪対策にも力を入れているため子育てしやすいと言えます。
参照:警視庁 杉並警察署 過去5年間の刑法犯の推移
参照:令和5年度 杉並区生活安全協議会(第11期)会議記録
杉並区の子育て支援制度や補助金一覧
杉並子育て応援券
杉並区では多くの支援制度が充実していて、いくつかある中で「杉並子育て応援券」があります。
子育て家庭が地域とつながり、さまざまな子育て支援サービスを利用しやすくなるよう交付されました。
主に利用できるサービスとして、親子地域ふれあいサービスや子供を預けるサービスなどがあります。
無償と有償とがあり、無償の応援券は出生0歳児用・0歳児転入者用や1歳児用・2歳児用です。
有償では0歳(出生時除)~5歳までの児童を持つ保護者が、児童1人につき年間最大30,000円分の応援券を購入できます。(4,000円で10,000円分の応援券)
一時保育・一時預かり・ひととき保育が充実
杉並区は、一時保育や一時預かり・ひととき保育も充実しています。
家庭での育児者が通院や仕事など用事がある場合、一時的に子供を預かり保育する制度が一時保育です。(杉並区内在住6か月~就学前の健康な幼児対象)
杉並区内2か所で実施され、1時間500円(給食利用1食200円)で利用できます。
一時預かりは諸事情により一時的に預けたい場合に利用でき、「子ども・子育てプラザ」で実施され1時間800円です。
ひととき保育は区内5か所あり、1時間800円で利用できる預かり保育事業となります。
いずれも杉並子育て応援券も利用でき、家庭事情や地域に合わせて預かり場所が選べるのが特徴です。
参照:杉並区「一時的にあずけたいとき(緊急一時保育、一時保育、一時預かり、ひととき保育)」
産前・産後支援ヘルパーの利用が可能
産前・産後支援ヘルパーでは家事・育児支援が必要な家庭にヘルパーが訪問し、子育て支援サービスを行います。
杉並区から委託を受けたスタッフが、自宅訪問・援助をするので安心です。
申請手続きには申請書が必要で、電子申請も利用できます。
ほかには、母子手帳表紙コピー(妊娠中の申請のみ)や世帯全員分の住民税・生活保護受給証明書のコピーが必要です。
住民税に応じて負担利用があり、生活保護世帯や非課税世帯は無料・前記以外は1時間1,000円の利用料となります。
杉並区での子育て世帯の家賃平均
杉並区は都心部へのアクセスも優れており、交通の利便性と自然の豊かさが共存し子育て環境に適した街です。
ファミリー向けアパートやマンションが豊富で、家賃平均は周辺と比較しても高くありません。
杉並区でのマンション・アパート・一戸建てのファミリー向け家賃平均は、下記表の通りです。
1DK | 11.41万円 |
---|---|
1LDK | 13.99万円 |
2LDK | 19.31万円 |
3LDK | 25.08万円 |
杉並区で子育て世代におすすめのエリア
荻窪駅周辺
杉並区で子育て世代におすすめのエリアには、交通の要所でもある荻窪駅周辺があります。
休日でも快速が停車するJR中央線と始発駅のため座って通学・通勤ができる地下鉄丸ノ内線を利用できます。
荻窪駅北口には、「ルミネ荻窪」や「荻窪タウンセブン」があるので買物に便利です。
北口・南口ともに商店街が多く、温かみのあるレトロな雰囲気もあります。
荻窪駅周辺の公園には「大田黒公園」があり、趣のある正門や池・イチョウ並木などが特徴です。
遊具はなくとも秋には紅葉のライトアップなど、日本の四季や文化に触れながら親子で散歩ができます。
久我山駅周辺
久我山の交通手段としては京王電鉄井の頭線となり、吉祥寺や渋谷・下北沢などアクセス性の高さが特徴です。
久我山駅周辺には大手銀行やドラッグストア・スーパーなども入っている商店街があり、日常の買物は駅周辺でそろいます。
駅周辺以外は大部分を閑静な住宅街が占めており、緑の公園も多く安心して子育てできるのです。
周辺の施設には杉並区内最大の広さを誇る「高井戸公園」や、「久我山稲荷神社」・「久我山中央緑地」などがあります。
久我山から少し足を伸ばせば子供が楽しめる施設も充実しているため、遠出をしなくても親子で楽しめます。
永福町駅周辺
永福町での交通手段は京王電鉄井の頭線で、渋谷や吉祥寺には乗換えなしでアクセスでき通学・通勤に便利です。
駅周辺に大型商業施設はないものの、駅直結の京王リトナード永福町や商店街などがあるので買物には困りません。
永福駅周辺はアクセス便利な寺社や公園が多数で、町名の由来ともなっている「永福寺」があります。
子育て施設も充実していて「杉並区立永福中央公園」や「子ども・子育てプラザ和泉」などがあり、子育てしやすい環境です。
永福中央公園には球戯場があるので、普段なら難しいキャッチボールやサッカーを楽しめます。
杉並区での子育てのしやすさに関する声を紹介
東京23区内で子育てしやすいと思う区ランキングを見ると、杉並区は上位にランクインしています。
ランキング2位となった理由として、子育て環境が整っているエリアが多いとの声がありました。
本章では、杉並区で子育てのしやすさに関する声をいくつか紹介します。
杉並の子育てプラザ行ったら広くて感動した・・・我が区と雲泥の差。。。
出典元:X(旧Twitter)のクチコミ
前もポストした気がするけど杉並区は子育てフレンドリータウンで日々助かってて🙏乳児が電車内や病院や街中でギャン泣きしても老若男女があやしてくれたり席を譲ってくれたり、ベビーカーの場所あけてくれたり🥹妊娠中も道ゆく人々お店の人々みな親切だった🤲赤子の扱いなれてる男性も多いよね👶
出典元:X(旧Twitter)のクチコミ
「くっついた」は最高の絵本よね…うちの子もしてくれた…🥰 確か杉並区からいただいた絵本だったはず。今は引っ越してしまったけど、杉並区子育てしやすくて良かったなー
出典元:X(旧Twitter)のクチコミ
子どもに離乳食をあげたりする無料スペースや、天候が悪い時でも室内で遊べる施設が少ない気がする。文化的なこともいいけど、低年齢の子どもや保護者がひと休みできる施設を増やしたらいいのに。
出典元:X(旧Twitter)のクチコミ
まとめ
杉並区はイメージ通りで、子育てしやすい区としてトップクラスとなる理由がわかりました。
緑豊かな環境や文化活動の拠点ともなり、交通アクセスに恵まれた利便性は住みやすさの重要ポイントです。
杉並区は子育て世帯に最適な街で、今後子育てを始める方にも安心して暮らせる環境が整っています。
魅力満載の街ながら家賃相場も比較的安い傾向にある杉並区において、安心して子育てを楽しんでください。