巣鴨はなぜ人気？物件を探すポイントの秘密や意外な家賃相場を解説

『おばあちゃんの原宿』と聞くと誰もが地蔵通り商店街を思い浮かべるエリア巣鴨ですが、実は物件を探す目線で考えると、巣鴨は山手線沿線の穴場だといえます。

この記事では巣鴨地蔵通り商店街の他にもある、巣鴨の人気の秘密を紹介します。山手線上で家賃相場がお手頃なエリアを探している方は、是非参考にしてください。

巣鴨は家賃相場に割安感がある

大手不動産情報サイト『LIFULL HOME’S』で紹介している、巣鴨の家賃相場は以下の通りです。

そして同じく『LIFULL HOME’S』で、山手線エリアの家賃相場の、最安値・最高値とも比べてみました。

巣鴨の家賃相場が割安な理由は、墓地が多いためといわれていますが、墓地は2丁目の住宅地の奥の方へ集中しています。

山手線30駅の中にあっても、安さランキングの順位や、巣鴨の家賃相場が最安値と比べても大差ないところを見ると、巣鴨の家賃相場がお手頃だということがよく分かります。

雰囲気の違う3つのエリアで住み分けができる

巣鴨は3つの雰囲気の違うエリアに分かれていて、ライフステージなどによって物件を探すエリアを変えることで、単身世帯からファミリー世帯への変わり目をそのまま巣鴨で迎えることが可能です。

巣鴨の特徴ともいえる、雰囲気の違う3つのエリアの物件の違いを紹介します。

巣鴨地蔵通り商店街がある3丁目エリア

特に高齢者の方々に広く認知されている『巣鴨地蔵通り商店街』や『とげぬき地蔵尊』を目当てに訪れる観光客が多い巣鴨ですが、巣鴨3丁目エリアにある巣鴨地蔵通りの裏手には、一人暮らしや二人暮らしに最適なコンパクトな物件が多くみられます。

豊島区の平均相場からみると若干高めの巣鴨ですが、山手線沿線の中ではリーズナブルな家賃相場であるのと、財布のヒモが固い世代がお気に入りの商店街を利用できるなど、特に若いカップルなどには選びやすく住みやすい環境といえます。

巣鴨1丁目と2丁目は家族世帯に向いている

駅前から2～3分も歩くと、静かな住宅街に変わる1丁目と2丁目は、ファミリー向けのマンションもみられ、家族世帯に向いています。

駅前に、中高一貫校で人気の本郷中学校・高校や、文京学院大学女子中学校高等高校があり、他にも学習塾や専門学校など、子供さんの進路の選択肢とすることもできるでしょう。

ブランド価値が高い住宅街がある巣鴨駅の東側

六義園のある巣鴨駅の東側に位置する巣鴨1丁目から本駒込6丁目付近は、『大和郷(やまとむら)』と呼ばれていて、西側とは全く違う雰囲気の住宅街が広がっています。

三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎が住宅地として分譲した土地のため、今でも政治家などが暮らし、田園調布や成城と同様の雰囲気を醸したセレブタウンになっています。

ここに限っては、ファミリー向けマンションも建っていて、中古物件もありますが相場は高めで、住みたいと思ってもなかなか穴場物件に巡り会う確率は低そうです。

「いつかは住んでみたい」と思いながら散策したり、穴場物件を根気強く待ってみるのもいいかもしれません。

巣鴨の住環境

巣鴨地蔵通り商店街は確かに賑わっていますが、あくまでも観光地に近いため、実際そこに暮らしている人たちの生活を支えているお店や施設は、巣鴨の駅周辺にあります。

テナントビルである『アトレヴィ巣鴨店』や、スーパーは『サミットストア巣鴨店』、24時間営業の『西友巣鴨店』を初め、メインストリートである白山通り沿いにも散見され、コンビニエンスストアも決して少なくありません。

そして駅を少し離れると、フィットネスジムやスポーツ施設、オリンピック選手を排出したスイミングセンターなどが充実し、白山通り沿いにはジョナサンやガストなども営業しています。

巣鴨地蔵通り商店街にも低価格のお食事処やスイーツ店・カフェがあるなど、実はお年寄りの街といわれているとは思えない程、若い人向けのお店やグルメも多いです。

むしろ他の山手線エリアでは味わえない、落ち着いた環境の中で人情に触れながら静かに暮らすことができるため、若い人にとってはこれから期待できるエリアといえるでしょう。

巣鴨の交通利便性

巣鴨や山手線の他に、山手線が囲むエリアをほぼ二分する形で、都営三田線が走っています。

『オープンポータル』の『路線：山手線 東日本旅客鉄道 営業の駅別 乗降客数ランキング』で山手線30駅中、巣鴨は原宿や新宿を抑えて9位という上位に位置しています。

都内の主要駅に向かう際には山手線、山手線の内側に向かう場合は都営三田線という便利な使い分けが可能です。

山手線の主要駅に向かう際の所要時間は以下の通りです。

巣鴨から山手線上のほぼ真向いの品川駅にも約33分で移動でき、そこから横浜駅までは約47分で辿り着けます。

交通利便性が良いうえに割安の家賃相場であることが、巣鴨の人気の理由の一つでしょう。

巣鴨の推しポイント

山手線沿線の中では『地味』といわれる巣鴨ですが、生活に欠かせない交通利便性や住環境の他に、推せるポイントがいくつかあります。

巣鴨地蔵通り商店街

巣鴨といったら外せないのが『おばあちゃんの原宿』巣鴨地蔵通り商店街ですが、4日、14日、24日と4の付く日『4の日』には沢山の露店が立ち並び、お祭りのような賑やかさが味わえます。

多いときは6万人近い人出がみられる縁日は、実際に巣鴨の住人となったとき、月に3回の楽しみな日になることは間違いないでしょう。

とげぬき地蔵尊

巣鴨地蔵通り商店街は山手線巣鴨駅だけではなく、都電荒川線の庚申(こうしん)塚駅も最寄り駅となります。

商店街のすぐ脇にある『とげぬき地蔵尊(高岩寺)』は、その名の通り「棘を抜く、すなわち傷みを取り除く、病気を治す地蔵菩薩」といわれ、地蔵尊の聖水を具合の悪い箇所にかけると治るとされています。

ご本尊である地蔵菩薩様は秘仏のため拝見は叶いませんが、それぞれ治したい病気をお持ちの方やそうでない方も、高岩寺を訪れ落ち着いた気持ちで参拝され、商店街を楽しんで帰られます。

最近若い人にブームが来ている『御朱印』を受けることもできるため、ぜひ一度立ち寄ってみてください。

六義園

六義(りくぎ)園は、かつて岩崎弥太郎の別邸の庭園だった場所を都立公園として一般開放した場所で、入園料は300円、年間パスポートも発行されている名所です。

65歳以上は入園料半額という粋な計らいや、子供には隣接した利用無料の『六義公園』に遊具やグラウンドを備え、見応えのあるツツジやしだれ桜・紅葉など、老若男女が幅広く楽しめるスポットになっています。

巣鴨近辺は地盤が強い

巣鴨1～2丁目は川沿いのため海抜がそこだけ少々低くなっており、水害などがあるとその周辺に比べれば危険性が増しますが、周りはむしろ海抜が高くなっています。

豊島区は地盤が強く、震度6程度の地震が発生しても、1ヘクタール(サッカーコート1.4面分)につき全壊する建物が2棟に満たないと計算されています。

三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎が巣鴨1～2丁目界隈を分譲した際も、地震に強い背景があったため、駒込・巣鴨エリアは昔は社会的立場の強い人しか住むことができなかったエリアであることから、『大和郷』として呼ばれるようになったといわれています。

まとめ

巣鴨がなぜ人気なのかを詳しく紹介していきました。

長い時をかけて積み重ねられた歴史の跡と、そこで培われ養われてきた人情は、住みやすい物件を探すとき、ある意味贅沢な住環境の一つに数えられるのではないでしょうか。

山手線上でコストパフォーマンスのよい住環境をお探しの方は、巣鴨を検討の候補に入れて、是非一度、実際の街並みを見に行ってみてください。

Homeeeマガジン編集部

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