ひとり暮らしをしていると光熱費や家賃などの固定費を削減することはとても難しいといえるでしょう。そのなかでも毎月の支出の中である程度融通がきく項目が食費。
ただ、食費を削減することにも限度があり、2022年から続く物価高騰の中で一人暮らしをしている多くの人たちから「食費がやばい」という切実な声が聞かれます。
本記事では、一人暮らしで食費がやばいと思っている方のために、社会人の平均食費やエンゲル係数、食費を節約するための13のコツについて詳しく解説しましょう。
目次 -INDEX-
あなたの一人暮らしの食費はやばい?
一人暮らしをしている中であなたは今自分がどのくらい食費に使っているのかを考えてみたことはありますか?
じつは一人暮らしでの食費がやばいと感じている人が多くいるということなので、まずは社会人の一人暮らしでの食費の平均とエンゲル係数について考えてみましょう。
社会人の一人暮らしの食費平均
社会人の一人暮らし世帯における食費の平均を総務省統計局が毎年発表している資料によると、2022年四半期(10月、11月、12月)の男性の平均食費は44,626円、女性の平均食費は39,715円となっています。年代別の食費の平均を比べてみると男性よりも女性の方が食費の金額が少ないことがわかります。
また、一人暮らしでは毎月食費に少なくとも40,000円前後は必要といえるでしょう。とくに2022年秋以降、調味料や食材の値上げが続き食費が増加傾向にあるといえます。
男性 | 女性 | |
34歳以下 | 40,285 | 32,110 |
35〜59歳 | 47,147 | 40,819 |
60歳以上 | 45,116 | 41,341 |
65歳以上 | 45,580 | 41,415 |
平均 | 44,626 | 39,715 |
参考:家計調査
エンゲル係数をチェック
社会人の一人暮らしでの食費が消費支出の占める割合であるエンゲル係数の平均は男性が25.3%、女性が23.9%です。エンゲル係数を見ても男性の方が女性よりも食費のために多くの支出を行っていることがわかります。とくに34歳以下の若い男性は、女性やほかの年代の男性と比較しても多くの食費を使っていることがわかります。
一人暮らしの社会人で今月は食費がやばいと感じたときは、あなたのエンゲル係数を調べてみましょう。社会人の一人暮らしでのエンゲル係数の平均は24.6%なのであなたのエンゲル係数が平均値以上であれば、食費の使い方を見直すチャンスですね。
男性 | 女性 | |
34歳以下 | 25.8 | 20.0 |
35〜59歳 | 23.7 | 20.4 |
平均 | 25.3 | 23.9 |
参考:家計調査
【手取り収入別】一人暮らしの理想食費
一人暮らしをする場合、理想の食費はどのくらいか気になりますよね。一般的に理想の食費は、あなたの収入の約15%です。以下の表では手取り金額別の理想の食費と一日あたりの食費の目安が記述してあります。
以下の表からわかるように手取り15万円では1日当たりの食費の目安が750円とかなり厳しい状況といえるでしょう。また、一人暮らしで1日当たりの食費が1,000円以上となるためには最低でも手取りで20万円は必要になります。ただ、2022年以降の物価高騰で1日当たりの食費が1,000円でもかなり厳しい状況といえるでしょう。
※ひとつきを30日として計算してあります。
1ヶ月あたりの理想の食費 | 1日あたりの食費のめやす | |
手取り15万円 | 22,500円 | 750円 |
手取り17万円 | 25,500円 | 850円 |
手取り20万円 | 30,000円 | 1,000円 |
手取り22万円 | 33,000円 | 1,100円 |
手取り25万円 | 37,500円 | 1,250円 |
手取り27万円 | 40,500円 | 1,350円 |
手取り30万円 | 45,000円 | 1,500円 |
手取り35万円 | 52,500円 | 1,750円 |
手取り40万円 | 60,000円 | 2,000円 |
一人暮らしの食費がやばい時に節約するコツ13選
一人暮らしで食費があまり使えない、食費を多く使いすぎているなどあなたの食費がやばいときには、まず食費を何に使っているのかを見直し節約する必要があります。
ただ、食事は毎日を健康に過ごし仕事をするためには欠かすことができないもの。そこでここでは一人暮らしの食費がやばいときにあなたができる節約するための13のコツを詳しく解説しましょう。
自炊する
一人暮らしでは食事を作ることがおっくうになってしまうことはよくありますが、面倒と思わずに自炊することが食費を削減するうえでは最善の方法です。
ただ自炊が一番節約できることは「わかっているけど面倒」という方も多いことは確かですね。自炊すると気負わずに、まずは自宅で食事をするという習慣をつけることが大切です。メニューもウインナーやベーコン、卵など焼くだけですぐに食べられるものはとくに便利です。
自分で作ることが苦手な場合は、レンジで温めるだけで食べることができる冷凍食品がありますので、上手く利用すると自宅での食事も苦にならなくなりますよ。
コンビニの利用を控える
あなたは出勤途中にコンビニがあるとついつい寄ってみたくなりませんか?とくに朝はコンビニコーヒーを飲むという方も多いでしょう。ただ毎朝100円のコンビニコーヒーを飲むと、ひと月で最低でも2,500円くらいになります。
また、コンビニではお菓子の新商品やコンビニ限定商品などついつい購入してしまいがちですよね。さらに、コンビニのお弁当やおにぎりなどは手軽で便利ですが、スーパーなどと比較すると割高になっています。
そのため、食費を節約したいときは、できるだけコンビニに立ち寄ることを控えるようにしましょう。
昼食はお弁当を持参する
昼食は仕事をしているときはほとんど外食やコンビニなどの弁当にするという方も多いでしょう。一人暮らしで食費がやばいとき、昼食を外食やコンビニ弁当などにすると一日の食費の目安のほとんどを支出してしまうことになっていませんか。
一人暮らしで食費を節約するためには、まず昼食には自宅で作ったお弁当を持参するようにしましょう。
「朝、おかずなどを作るのが面倒」という方も多いかもしれませんが、焼いてすぐ入れられるものやレンジで温めるだけの冷凍食品を上手に活用することで昼食代をかなり節約することができるといえるでしょう。
割引された商品を購入する
スーパーやコンビニではお惣菜などをあるきまった時間になると割引して販売しています。一人暮らしで食費がやばいときには、割引シールが張られたお総菜などを購入するといいでしょう。
とくに仕事で遅くなって食事を作ることがおっくうなときは、スーパーに立ち寄って割引シールが張られた総菜などを購入するといいですね。
また、スーパーによっては肉・魚や野菜などの生鮮食品を割引することがあります。割引されている商品は消費期限が近い商品がほとんどなので自宅でジブロックなどに小分けして冷凍することで、食費を節約することができます。
お店のお得な日を利用する
スーパーやディスカウントショップなどでは毎週決まった曜日に特売を開催していることがあります。特売日には当日だけ割安になっている商品が多くありますので、近くのスーパーなどが特売する日をチェックしておくといいでしょう。
近くの店の特売日の情報は新聞の折り込み広告が一般的ですが、一人暮らしでは新聞を購読している人はほとんどいませんのでWEBチラシで特売日と特売品をチェックするといいでしょう。
ただ、特売だからと買いすぎることを予防するために買い物リストを作ってリストにあるものだけを購入するように心がけることが大切です。
お腹がすいているときに買い物にいかない
誰でも空腹のときは見るものすべてが食べたくなってしまうもの。空腹時のスーパーやコンビニのお総菜売り場は、さらに魅力的ですよね。
一人暮らしで食費がやばいときは、空腹時にコンビニやスーパーなどに買い物に行かないようにすることが大切です。
お腹がすいているときに買い物に行くと必要ではないものや食べきれない量のものを購入してしまう可能性があります。スーパーなどに買い物に行くときは、食後などお腹がすいていない時間に買い物リストを持って出かけるようにしましょう。
旬の野菜を購入する
肉や魚とともに野菜は自炊するときには必ず必要な食材です。野菜はとくに旬の野菜が比較的価格が安くなるという傾向があります。一年中価格があまり変動しないもやしなどの野菜以外のものは、季節にあわせて野菜の旬の時期に購入することをおすすめします。
旬の野菜は価格が安価であることに加え、最も野菜が美味しい時期でもあります。また、季節によってタマネギやキャベツなどは品種が違うものが販売されており、同じ野菜でも旬のものを購入することで違う食感などを楽しむことができますよ。
大容量パックを購入し冷凍する
肉や魚などはひとりだから一度にたくさん使わないので少ない容量のものを購入するという方も多いでしょう。ただ、スーパーなどでは大容量の食材の方が割安になっていることがあります。
まずは購入したい食材の100グラムの単価を確認してみましょう。もし、大容量パックの方が、少量タイプよりも単価が安価であれば大容量のパックを購入しましょう。
大容量のパックを購入して自宅に帰った後は、1回分を小分けにしてラップやジブロックに入れ冷凍するとすぐに取り出して使うことができるためとても便利です。
作り置きする
一人暮らしの食費を節約するためには自炊することが最善の方法とわかっていても毎日自分だけのためにメニューを考え食事を作るのは面倒ですよね。そこで、日曜日などの休日の時やカレーなど一度にたくさん作ることができるものはたくさん作って一人分ずつを小分けにし、冷凍しておきましょう。
また、ご飯は一度にたくさん焚いて一人分ずつを小分けにして冷凍しておくと、電子レンジで温めるだけで食べることができるので時間と手間を省くことができます。
一人暮らしで作り置きするときのポイントは、たくさん作って冷凍する・冷凍するときに1回分ずつに小分けにしておくこと。おかずやご飯を小分けにしておくことで電子レンジで温めるだけですぐに食べることができますね。
お惣菜やカット野菜も利用する
毎日食費を削減するために自炊することは面倒で手間がかかることですよね。時にはお惣菜などを上手に使って食事を作る手間を省くことも大切です。
また、メニューによってはたくさんの食材が必要になってしまい、ひとつひとつの食材を揃える方が割高になってしまうこともあります。その場合は、カット野菜を利用すると手間が省けてとても便利です。
さらに、最近ではデリバリーのお弁当なども比較的低価格で注文することができるようになっています。ときには、宅配などを上手に利用して、リフレッシュすることもいいでしょう。
外食時は支払い方法を工夫する
一人暮らしで食費がやばい場合、なかなか外食を楽しむことは難しいかもしれません。ただ、気分転換する意味でもときには外食をしたいもの。そこで一人暮らしで食費がやばい時でも、外食するときの支払い方法を工夫するだけで割安で食事をすることができかもしれません。
外食するときの支払い方法には、現金のほかにクレジットやバーコード決済などさまざまな支払方法があります。
支払方法が現金以外でも使用できる店舗では、クレジットカードなどの決済方法を使用することでポイントがたまります。貯まったポイントは会社によって違いますがさまざまなものに使用することができます。
外食時はクーポンを活用する
店舗の中にはスマホのアプリやぐるなびなどのグルメサイトから予約することで割引クーポンなどが配布されることがあります。一人暮らしで食費がやばいときに外食しようと思ったときは、スマホアプリやグルメサイトから予約しするといいでしょう。
また、さまざまなスマホアプリのなかには、店舗の割引券や特定のメニューの無料券などが配布されることがあります。食費がやばくても外食をしたい人は、グルメサイトのほかにもスマホのアプリをときどき確認してみるといいですね。
覆面調査やモニターを利用して外食する
あなたは、さまざまなお店への覆面調査やモニターが企画されていることを知っていますか?調査する日時やお店、食事のメニューなどが細かく決められていることが多いのですが、あなたのスケジュールなどがマッチすれば実質無料で外食することができるかもしれません。
スマホなどでモニターや覆面調査を募集しているサイトがありますから応募してみましょう。応募条件にマッチした人ならだれでも応募できますが、モニター枠や地域が限定されていることがありますので必ず確認するようにしましょう。
一人暮らしの食費がやばい人の声
1ヶ月ひとり暮らししたけど食費やばいな?早く給料日こないかな
引用元:Twitterの口コミ
生活を見直した時、食費にかかる分量の多さやばい。まじで一人暮らしするより、実家で暮らして適度にホテル使って他方がコスパええな辞めよかなひとり暮らし。
引用元:Twitterの口コミ
ひとり暮らしってこうほんと 食費でお金飛ぶんだけど、、、 やばいなあ
引用元:Twitterの口コミ
最近食費のせいでお金がやばい事に気づいた。バイトの時は2食分買ってるから、、ひとり暮らしはつらいよ
引用元:Twitterの口コミ
ツイッターなどには、一人暮らしで食費がやばいひとの声が多くみられます。とくに仕事の関係でなかなか自炊ができず、仕方なく食事を購入することで生活費が圧迫されてしまうケースもあるようです。
一人暮らしでは、食費をどのようにして安く抑えるかが大きな課題となっていることがよくわかります。
まとめ
実家を出て一人で毎日を自由に過ごすことを夢見て一人暮らしを始める方も多いでしょう。ただ、実際に一人暮らしを始めてみると予想以上に食費がかかることに困惑してしまうことがあります。
一人暮らしを快適に過ごすためには、やはり食費をどのように抑えていくかが大きな課題といえるでしょう。本記事では一人暮らしの食費を抑えるための13のコツを紹介しましたので、あなたがこれから食費を抑えるための参考にしてくださいね。
【エンゲル係数算出計算方法】
エンゲル係数(%)=食費÷消費支出×100