繁華街や飲食店、ファッションビルなどが数多く立ち並び、高層ビルがいくつもそびえ立つ渋谷に対して「暮らす街」というイメージを持っている人はかなり少ないのではないでしょうか?
お出かけにショッピングに、日本のみならず世界各地から数多くの観光客が訪れる都内有数の観光地としても人気の渋谷ですが、やはり訪れる若者の多さから、若者の街であり、住む場所ではなく遊びに来る場所と考えられていることの方が多いようです。
しかし、実は渋谷区は暮らしにまつわる助成金や補助金などの制度がとても充実しています。渋谷区にはあまり知られていない「家賃助成制度」があったり、出産や育児の時にも手厚い補助を受けることが出来るのです。
この記事ではそんな、渋谷区の暮らしにまつわる助成金・補助金についてご紹介させていただきたいと思います。
助成金や補助金は、条件に該当する方が申請すれば貰う事が出来るお金です。しかし、申請しなければもらうことは出来ません。まさに「知らなきゃ損」な情報です。
既に渋谷区にお住まいの方はもちろんのこと、これから渋谷区へ引っ越そうかとご検討中の方もぜひ参考にしてみてくださいね。
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渋谷区の家賃助成について
出典元:https://myhome.nifty.com/column/rent/190820280738/
家賃を市区町村が一部負担してくれる…そんな制度があるということを知っている方は少ないようです。実は、東京都にはそんな「家賃助成」の制度を設けている区がいくつか存在しています。
家賃助成とは、本来自分で支払うべき家賃の一部を市区町村が負担することで私たちの負担を軽くし、より快適にその地に住み続けることが出来るようにすることを目的とした制度です。
23区は交通アクセスも良く、車がなくても電車やバスで快適に移動を行うことが出来ますし、お店も家の周辺に沢山あります。そんな23区へ引っ越したいと考えている方がまず気になるのが「家賃」の問題ではないでしょうか?
23区は都内の中でも特に家賃相場が高いことで知られています。交通アクセスも良く繁華街も沢山あって利便性が良いことで知られている渋谷区の家賃相場は23区の中でもかなり高め。
家賃の問題で渋谷区への引っ越しを断念せざるを得ない…そんな風に考えている方はぜひこれからご紹介させていただく家賃助成制度を参考にしてください。
高齢者等世帯入居支援事業
「高齢者等世帯入居支援事業」は、渋谷区内で住み替えを考えている高齢者や障害者の他にも、ひとり親世帯も対象となる支援事業です。
対象者に対し、民間アパート探しに協力してくれる不動産のお店を紹介し、更に住み替えにあたっては、保証人がいない高齢者などの世帯に対し、渋谷区が協定を結ぶ民間の保証会社を紹介してくれ、その保証料の一部を補助してもらうことが出来ます。
引っ越しの際の「保証人」は重要な問題ですよね。保証会社に依頼するとなると、月額賃料総額の20〜100%の保証料金がかかるため、家賃を抑えたいというのに余計な負担になってしまいます。
このような保証料を一部補助してもらえるだけでもかなりの負担を減らすことが出来ますよね。ただし、保証会社を利用する場合、賃貸物件の更新料とはまた別途更新料が必要です。保証会社を利用するかどうか考える際は、今後の負担についても検討するようにしましょう。
立ち退きに伴う住み替え家賃補助制度
「立ち退きに伴う住み替え家賃補助制度」は取り壊しなど、何らかの理由で立ち退きを求められ、今住んでいる民間賃貸住宅などから民間賃貸住宅へ転居する必要がある高齢者や障害者、ひとり親世帯を対象にした補助制度です。
区内での転居ならば、住み替え後の家賃や転居一時金の一部を補助してもらうことが出来ます。
対象となるのは以下のような世帯です。
- 高齢者世帯、障害者世帯、ひとり親世帯のいずれかに該当する世帯
- 2年以上渋谷区内に居住し住民登録を行っている
- 世帯の総収入額が一定基準額を下回っている
- 住民税を滞納していない
申込みは随時受け付けているため、立ち退きに伴う住み替え家賃補助制度を利用したいという方は渋谷区役所に問い合わせてみましょう。
家賃の助成(住居確保給付金)
「家賃の助成(住居確保給付金)」は退職や失業などによって住む家を失ってしまった場合や、失ってしまう恐れのある人に対し、就労支援を行うとともに、家賃相当額を支給するという助成制度です。
この制度の対象となるのは、下記の全ての条件に該当する人のみとなっています。
- 退職や失業などによって、経済的に困窮し、その結果住む家を失ってしまった、もしくはこれから失ってしまう恐れがある方
- 申請日が仕事を失ってから2年以内で、65歳未満の方
- 就職への意欲や就労能力があり、更に公共職業安定所へ求職申し込みを行う
- 離職前は主として世帯の生計維持を行っていた
- 国や地方自治体などによる類似の貸付や給付を受けていない
- 生活保護受給世帯ではない
- 今ある収入が単身世帯の場合、84,000円に家賃額(上限は53,700円)を加えた額未満である。 2人世帯の場合、130,000円に家賃額(上限は64,000円)を加えた額未満である。3人世帯の場合、172,000円に家賃額(上限は69,800円)を加えた額未満であること
- 世帯の預貯金の合計が単身世帯の場合504,000円以下、2人世帯の場合780,000円以下、3人以上世帯の場合1,000,000円以下であること
- 申請者や世帯員が暴力団員ではない
- 生活困窮者自立支援事業への申込が必要
- 住居確保給付金支給期間中は就職に向けた就職活動を行い、それについて報告を行う必要がある
以上のように、条件はかなり沢山ありますが、これに該当するという方は申請を行ってみましょう。原則として支給期間は3ヶ月が上限となっていますが、一定の条件を満たせば最大で9ヶ月まで延長することも出来ます。
なお、給付が決定すると、給付金が振り込まれますが、支給金額は収入に応じても調整されます。単身世帯の場合は53,700円が上限、2人世帯の場合は64,000円が上限、3人世帯の場合は69,800円が月額の上限となっています。
水洗トイレの改造費助成
これは家賃助成とは異なりますが、汲み取り式のトイレを水洗トイレに改造する場合は条例に基づいて費用を助成してもらうことが出来ます。
今、大きな流行を見せているのが古民家のリノベーションです。昔ながらの風情を残す古民家を綺麗に、そしておしゃれにリノベーションした住宅はとても魅力的ですよね。
古民家に使われている木材は現在の新築住宅に使われている新建材に比べ、強度が極めて高い木材が使われているため、上手く活かすことが出来れば耐久性の高い住宅にリフォームすることが可能だとも言われています。
水洗トイレの改造費は一般世帯でも基準工事費内の全額を助成とされているので、もしも汲み取り式トイレのある物件を購入し、リノベーションする際にはこのような助成金を活用してみてはいかがでしょうか。
渋谷区の育児関連の助成金・補助金について
渋谷区には育児関連の助成金や補助金がいくつもありますが、ここでは中でも特に注目すべき手当についてご紹介していきたいと思います。
児童手当
お子さんをお持ちの親御さんが忘れずに申し込んでおきたいのが「児童手当」です。支給対象となるのは以下の全ての条件に該当する方です。
- 中学修了前(15歳となった最初の3月31日までが対象)の日本国内に住民登録のある子どもの養育・生計を担う父もしくは母
- 渋谷区に住民登録がある
子供が海外に住んでいる場合は支給されませんが、留学であれば支給対象となることがあるため、詳しいことは問い合わせてみましょう。
なお、前年の所得が所得制限額未満の方の場合の支給額は以下のようになっています。(前年の所得が所得制限額以上の方の場合は子供の年齢にかかわらず1人につき5,000円)
子供の年齢 | 月の手当額 |
3歳未満 | 15,000円 |
3歳〜小学校修了前まで | 10,000円(第3子以降15,000円) |
中学生 | 10,000円 |
児童手当が支給となるのは「認定請求をした月の翌月分から」となっており、申請が遅れてしまうと手当を受給することが出来ない月が発生してしまうため、忘れずに早めに申し込みを行うようにしましょう。
郵送でも申し込みを行うことが出来ますが、その場合は係への到着日が申請受付日となるため、急ぎの場合は渋谷区役所に足を運ぶのがオススメです。
手当は指定の口座に年3回の支払月である2月、6月、10月にそれぞれ4ヶ月分の手当額がまとめて振り込まれます。
保育利用料の軽減制度
渋谷区では、申請すればそれに基づいて認証保育所、もしくは認可外保育施設の保育利用料が軽減されます。
助成額や助成条件は各施設や事業所により異なっている為、詳しくは「保育利用料の軽減助成額」からチェックしてみましょう。
なお、軽減は4月~8月の前期と9月~3月の後期で実施されていますが、定められた提出期限を過ぎてしまうと助成対象とならなくなってしまう為、くれぐれも注意が必要です。
まとめ
渋谷区の暮らしにまつわる助成金や補助金についてご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?
暮らしというイメージのあまりない渋谷区ですが、快適な暮らしのための様々な制度が導入されています。
渋谷にお住まいの方はもちろんのこと、これから渋谷区へのお引越しをご検討されている方はぜひ参考にしてみてくださいね。