自分の希望に合った物件を見つけられたとしても、入居審査に落ちてしまえば賃貸契約を結ぶことはできません。
入居審査には複数の基準が設けられていますが、明確に公開されているわけではないため、落ちたとしても何が駄目だったかはわからないのが一般的です。
そのため、これから入居審査を受ける方や、通過できなかった方のなかには、審査に落ちる理由を事前に知りたいと考えている方が多いのではないでしょうか。
この記事では、賃貸契約の入居審査に落ちる理由を詳しく紹介します。
合わせて、賃貸契約の入居審査でチェックされるポイントと、審査を通過するための対処法も解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
目次 -INDEX-
賃貸契約の入居審査とは
賃貸契約の入居審査は、貸主が借主に対して、安心して部屋を貸すことができる人物かどうかを判断するために行われます。
入居審査をするのは不動産会社、大家さん、家賃保証会社のいずれかで、本人確認書類や源泉徴収票などを提出して行われるのが一般的です。
入居審査では、主に以下のポイントをチェックされます。
- 家賃の支払い能力
- 入居者の属性・人柄・態度
- 保証人の保証能力
審査時に最も重視されるといわれているのが、家賃の支払い能力です。
貸主目線で考えれば、勤続年数が長く安定した収入を得ている方が、家賃滞納トラブルなどを避けられるため安心できます。
他にも、物件案内時の会話や書類のやり取りを通じて、入居者の人柄や態度をチェックしている場合も多いです。
どれだけ収入が高く安定した生活を送っている人でも、人格に問題があり常識がないと判断されれば、貸主が拒否反応を起こすのは当然です。
賃貸契約の入居審査に落ちる理由
入居審査は、自身の収入に見合った部屋であればまず落ちることはありません。しかし、残念ながら、ごく一部では落ちる方がいるのも事実です。
ここでは、賃貸契約の入居審査に落ちる主な理由を紹介します。
支払い能力に問題ありと判断された
家賃の支払い能力に問題ありと判断されれば、入居審査は通過できません。
問題ありと判断される明確な基準はありませんが、一般的には手取り収入の30%以下の家賃が目安とされています。給料が30万円であれば9万円です。
また、給料の多寡に関わらず、安定した仕事に就いているかもチェックされます。
在籍年数が短い、個人事業主である、求職中で仕事をしていない場合などは、入居審査で不利に働く可能性が高いといえます。
一般的には、手取り月収の20~30%が家賃の目安とされているため、自身の収入に見合った家賃の物件を探すようにしましょう。
信用情報に傷がついている
信用情報に傷が付いていると入居審査に落ちやすくなります。
クレジットカードやカードローン、家賃の滞納を過去にしたことがあると、信用情報機関のブラックリストに登録されます。これが、信用情報の傷です。
個人の信用情報はクレジット会社や保証会社で共有されているため、家賃保証会社を通して入居審査を行う場合は不利に働く可能性が高くなります。
何らかの手違いで数日だけ遅れてしまった場合などは影響はありませんが、日常的に滞納を繰り返していた過去がある時は、審査に通過しにくくなるでしょう。
夜間に仕事をしている
昼間ではなく夜間に仕事をしている方は、他の入居者とトラブルになる可能性が高いため敬遠される傾向にあります。
夜に仕事をしている方の活動時間は、昼に仕事をしている方とは真逆です。
昼職の方が寝ている時間に活動することが多いため、騒音問題などのトラブルが起こりやすい懸念点が考えられます。
そのため、夜間に仕事をしている方は収入面では問題がなくても、近隣住民とのトラブルを懸念して審査に落ちる可能性があります。
申し込み時の態度が悪い
他の入居者とトラブルになる可能性がある人は、審査に通過しにくくなります。
たとえば、申し込み時の態度が悪い、対応が誠実ではない、極端に派手な格好をしている、不衛生であるなど、安心して紹介できないと判断される外見は審査で不利に働きます。
最低限の礼儀はもちろんですが、貸主が安心して物件を貸すことができると思ってもらえるような態度や対応は必要です。
連帯保証人の保証能力が低い
連帯保証人の保証能力が低いと、入居審査は不利に働きやすくなります。
賃貸契約時の連帯保証人は、借主が家賃を滞納した際に代わりに負担する役割を担います。そのため、連帯保証人の支払い能力が低ければその意味を成せません。
また、連帯保証人が親族ではない場合も、万が一のトラブルが起きた時に責任が取られにくいという理由から、懸念材料とされる可能性があります。
賃貸契約の入居審査を通過するための対処法
最後に、賃貸契約の入居審査を通過するための対処法を紹介します。
収入と家賃のバランスを考える
入居審査では家賃の支払いを能力を重点的に調査するため、自身の収入に合った家賃の物件を探すことは極めて重要です。
特に、継続して家賃を支払えるかどうかに重点を置いてチェックされます。そのための目安となるのは、手取り収入の30%以下の家賃です。
とはいえ、月収の30%以上の家賃の物件に住めないというわけではありません。
継続的かつ安定した収入が見込める、または支払い能力が高い連帯保証人を用意できるのであれば、目安を超えた家賃の物件にも住むことが可能です。
清潔感のある身だしなみを意識する
不動産会社を訪れる時、または大家さんと対面する時は、清潔感のある身だしなみを意識するようにしてください。
貸主は、隣人とのトラブルを起こさずに長く住み続けてくれる人を探しています。
もちろん外見ですべてを判断するわけではありませんが、清潔感がある見た目を意識することに損はありません。人は第一印象を外見で判断します。
清潔感があり、なおかつ会話もきちんとできる常識のある方と判断されれば、多少収入面で不安がある場合でも審査は有利に働く可能性があります。
連帯保証人を親族にする
連帯保証人は親族にする方が入居審査に通過しやすくなります。
さらに、親族が定年退職前で安定した収入があると、保証能力が高いと判断される傾向にあるため、入居審査に落ちる可能性が軽減されます。
年金生活の高齢者、または安定した仕事をしていない方の場合は、たとえ親族であっても保証能力が低いと判断されてしまいます。
適任の親族へ連帯保証人を依頼できない場合は、家賃保証会社を利用することで問題を解決できます。詳しくは、担当の不動産会社へ確認してみましょう。
まとめ
賃貸契約の入居審査に落ちる理由を対処法を紹介していきました。
物件を契約する際は、ほぼ100%の確率で入居審査が行われます。審査に通過せずに契約できる物件はないと考えてよいでしょう。
入居審査では家賃の支払い能力はもちろん、入居希望者の人となりや属性、保証人の保証能力など、さまざまな視点から審査が行われます。
収入と家賃のバランスが合っていれば、ほぼ審査は通過できるものの、信用情報や仕事内容、属性や保証人次第では、落ちてしまうことも十分に考えられます。
何度も審査に通過できない場合は、希望の条件を妥協しながら家賃を下げつつ、自身の収入に合った物件を探してみることをおすすめします。
これから賃貸契約が控えている方、または賃貸契約時の入居審査をスムーズに通過したいと考えている方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。