洗濯物を室内干しする際に非常に重宝する浴室乾燥機。
実は、浴室乾燥機には乾燥機能以外にもさまざまな機能が搭載されており、コツを掴めばより効率よく経済的に活用できます。
浴室乾燥機付きの物件を選んで入居することも手段の1つですが、現在住んでいるお家に取り付けることも場合によっては可能です。
この記事では、浴室乾燥機を上手く活用しきれていない方や、新たに設置を考えている方に向け、主な使用方法や便利な使い方などについて解説します。
目次 -INDEX-
浴室乾燥機とは?使い方や種類選びのポイント
浴室乾燥機は略称であり、正式名称は浴室換気暖房乾燥機です。
その名の通り乾燥機能やその他の機能が充実していますが、新たに設置する場合は、浴室の大きさや設置のタイプを考慮して選ぶ必要があります。
主な機能
浴室乾燥機には、乾燥機能を含め以下のような機能が搭載されています。
- 換気(強弱の選択可)
- 乾燥
- 暖房
- 涼風
- 24時間換気
例えば、暖房機能で冬場のヒートショックを対策できたり、換気機能によってカビを防止できたりするなどの利点があります。
洗濯物を乾かすだけの設備ではなく、さまざまな場面で役立つ優れものです。
取り付け方法
浴室乾燥機には、設置タイプ別に以下のような種類があります。
- 天井埋め込み型
- 天井付け型
- 壁付け型
天井埋め込み型は、コンパクトなルックスではありますが、天井に十分なスペースがないと埋め込むことができないため、後付けする際はそのための工事が不可欠となります。
天井付け型と壁付け型は、既に設置されている換気扇を取り外す、または上から据え付けるため、簡単な工事で取りつけることが可能です。
熱源による違い
浴室乾燥機は、使用する熱源によって変わる電気式とガス式の2つの種類があります。
電気式の場合は速乾性に優れた電気ヒーター式と、利用料金を抑えられるヒートポンプ式に分かれます。
設置費用もさほどかからず、多種類より選べる点から、人気が高いのはこちらの電気式だとされています。
ガス式の場合、お湯が沸騰した際に発生する温風を利用するため、その他にガス温水器の設置をしなければなりません。
浴室乾燥機のメリット
浴室乾燥機には多くの機能が搭載されているため、多くのメリットがあります。
主な使い方は洗濯物の乾燥ですが、ただ乾かすだけではなく、時短で乾かすことができたり、仕上がりが綺麗になったりといった利点もあります。
その他にも、多様な機能を使ってさまざまなことに活用できます。
衣類にシワができにくい
洗濯物をハンガーにかけたまま乾燥ができるため、シワができにくいです。
洗濯乾燥機を使用すると、衣類が縮んでしまったり、ダメージを与えてしまったりする可能性がありますが、その心配もありません。
外に洗濯物を干せない場合でも洗濯ができる
雨や雪などの天候要因以外に、花粉や黄砂、PM2.5などからも洗濯物を守ることができるため、アレルギー体質の方の強い味方といえるでしょう。
部屋干しの特徴である生乾き臭を防止
部屋干しなど時間のかかる方法で衣類を干すと、衣類の雑菌が繁殖して部屋干し特有の臭いが発生します。
浴室乾燥機を使用することで、短時間で洗濯物を乾かすことができるため、生乾き臭を予防できます。
カビやにおいの発生を抑える
衣類に加え、浴室内のカビや悪臭の発生を予防する効果もあります。
部分乾燥ではなく、浴室内を全体的に乾燥状態にしてくれるため、細かい部分のカビ対策にも効果的です。
入浴をより快適に
冬場は暖かく、夏場は涼しく浴室を使用することができます。
温度の高い空間と低い空間を行き来することは、心臓に負担がかかり、高齢者や高血圧の方にとっては命に関わる症状を引き起こす原因にもなりかねません。
また、夏場はシャワーよりも入浴の方が心地よく眠りにつけるとされているため、1年を通して快適なバスライフを過ごせます。
浴室乾燥機のデメリット
メリットの多い浴室乾燥機ですが、デメリットもあります。新たに設置する際は、自分のライフスタイルや必要性を考慮して決めましょう。
一度に大量の洗濯物を乾かすことはできない
浴室内には、衣類を沢山干せる十分なスペースがありません。
一人暮らしの場合は洗濯物が少ないため問題ありませんが、2人以上の家族が暮らしている家庭の場合は、1回の洗濯物を一度に浴室で乾かすことは難しいでしょう。
光熱費がかかる
普通の外干しや部屋干しとは異なり、浴室乾燥機を使用すると光熱費がかかります。
浴室乾燥機の種類や性能によっても変わりますが、1回の使用を3時間とするとおよそ30〜50円、乾燥機能の場合だと3時間でおよそ100〜120円ほどかかるといわれています。
積み重なると相応の出費となってしまうため、1週間に何度、1か月に何度と頻度を決めたり、天気の悪い日のみの使用にしたりするなどの工夫をするとよいでしょう。
入浴時間に制限がかけられる
乾燥機能を使用している間は、浴室を利用することができません。
一度の使用で数時間を要するため、家族数人でお風呂を使用している家庭では利用時間を考慮しなければならなりません。
浴室乾燥機を効率的・経済的に使うには?
どれだけ浴室乾燥機が便利で優秀であっても、効率的に使用しなければ損をしてしまう可能性があります。
ここでは、浴室乾燥機のメリットを活かす賢い使用方法について紹介します。
浴室内を乾燥させてから使用する
浴室内に湿気が溜まったまま乾燥機能を使用すると、洗濯物についた水分以外にも、浴室内の湿気も飛ばさなければならないため効率が悪くなります。
乾燥機能は、他の機能と比べると光熱費が高いため、換気機能を利用して浴室内の湿気を予め除去したり、壁や床に付着した水滴や水分を拭ったりしてから乾燥機能を使用すると、より効率的・経済的に洗濯物を乾かすことができます。
洗濯物の配置を考慮する
衣類の素材や厚さによって、乾きやすいものと乾きにくいものとがあります。
吹き出し口の近くほど乾きやすいため、先に乾かしたいものや乾きにくいものを配置すると効率よく乾燥をかけることができます。
風通りを良くする
一度に多くの洗濯物を乾かしたいと思っても、詰めて干すと反対に生乾きや時間がかかる原因となります。
洗濯物同士の間隔を空け、風通りを良くすることで、効率よく、均等に乾かすことが可能です。また、浴室内の風通しも良くしておきましょう。
温度が下がり、乾燥に時間がかかってしまう事態を防ぐため、窓は適度な幅で開けるようにしてください。
夜間を中心に使用する
電気料金プランによっては、夜間になると安くなるプランである可能性もあるため、確認のうえ、夜間中心に使用する方法もあります。
ある程度水分を飛ばしてから干す
水気を多く含んだままの衣類を乾かすためには、相応の時間がかかります。
室内干しと併用して、ある程度水分を飛ばしてから浴室乾燥機を使用すると、コストを抑えて洗濯物を乾かすことができます。
放置厳禁!浴室乾燥機のお手入れ方法
手入れをせず長期間使用している浴室乾燥機は、運転効率が下がっている可能性があります。
浴室乾燥機を使っていて、あまり効果を実感できないことがあれば、メンテナンス不足で不具合が生じている場合があるので、定期的に確認することが必要です。
- 溜まったホコリを除去する
- 汚れていたら綺麗に拭く
- フィルターを洗う
- 業者に依頼する
種類ごとにお手入れの方法は異なりますが、機器の販売会社のホームページなどで掃除の方法を紹介している場合もあるため、事前に調べてからお手入れすることをおすすめします。
まとめ
浴室乾燥機の使い方と、より便利に活用する方法について紹介しました。
紹介した使い方の他にも、通り雨による来客の服をその場で乾かしたり、陰干し表示のある衣類を効率的に乾かすことができたりなど、浴室乾燥機は細かな部分でも役立つことが多いです。
光熱費に関しても、必要以上に使用しない限りは気にならない程度の出費であるため、全体的にメリットの方が多い設備であるといえます。
家事の効率や生活の質を上げるために、浴室乾燥機をぜひ活用してみてください。