総武線は千葉県と東京都をつなぐJR東日本の路線で、都心からアクセスしやすく都内でも有数の利用者数を誇ります。
総武線は乗車するタイミングによって混雑率が異なるため、可能な場合は利用する際に混雑しやすい時間帯を避けるとよいでしょう。通勤や通学で利用する場合にも、本を読んだり、スマホを触ったりする余裕があると疲れも減ります。
この記事では、総武線の混雑状況や空いている時間帯、住みやすい街を詳しく紹介します。
目次 -INDEX-
総武線とは
総武線は、東京駅と銚子駅を結ぶ鉄道路線です。
名前の由来は、千葉県のかつての名前であった「上総国・下総国」と、東京都のかつての名前であった「武蔵国」を結ぶことからつきました。
総武線は、主に以下の3系統に分けられます。
- 中央・総武線各駅停車:御茶ノ水駅~錦糸町駅~千葉駅間
- 総武快速線:東京駅~錦糸町駅~千葉駅間
- 総武本線:東京駅~銚子駅間
単に総武線という場合は中央・総武線各駅停車の場合が多いものの、呼び方に統一性はなく、千葉駅から東を総武本線と呼ぶケースもあります。
また、総武本線のうち東京駅と千葉駅の間を走る快適電車は総武快速線と呼ばれていますが、東京駅から先はJR横須賀線と相互運転をしているため、横須賀・総武快速線と呼ぶこともあります。
総武本線の駅数は49駅で、東京駅から銚子駅までの路線距離は120.5kmです。
総武線の混雑状況や定義を紹介
総武線は利用者が多い路線であるため、利用するタイミングによっては混雑しているケースがあります。ここでは、総武線の混雑状況や定義を紹介します。
混雑の定義
列車は通勤、通学、プライベートで多くの人が利用し、特に都心や都市部では積み残しが発生するような混雑も珍しくありません。
そのため、どれくらい快適に乗れるかの目安となるように、国土交通省では混雑率を用いて混雑状況を表わしています。
混雑率の目安は下記の通りです。
- 100%:座席につくか、ドア付近の柱や吊革につかまることができる
- 150%:広げて新聞が楽に読める
- 180%:折りたたんで新聞が読める
- 200%:体が触れあって圧迫感を感じる
- 250%:身動きがとれず手も動かせない
参考:国土交通省-三大都市圏における主要区間の平均混雑率・輸送力・輸送人員の推移
混雑率は大きなイベントやトラブルがない限り、曜日や時間単位でみると同じような数値になります。総武線で混雑を避けるためには、混雑率が少ないタイミングを狙いましょう。
総武線の混雑率
国土交通省が令和3年に発表した東京圏における主要区間の混雑率によると、総武線の朝のラッシュ時の混雑率は下記のようになっています。
線名 |
区間 |
時間帯 |
混雑率 |
総武 (快速) |
下高井戸→明大前 |
7:34~8:34 |
106% |
総武(各駅停車) |
錦糸町→両国 |
7:34~8:34 |
112% |
それぞれ100%を超える高い混雑率となっています。
しかし、2021年はコロナ禍だったこともあり混雑が緩和されていました。コロナ前は、国土交通省が平成29年に発表した東京圏における主要区間の混雑率は下記のようになっています。
線名 |
区間 |
時間帯 |
混雑率 |
総武 (快速) |
下高井戸→明大前 |
7:34~8:34 |
181% |
総武(各駅停車) |
錦糸町→両国 |
7:34~8:34 |
197% |
コロナによる規制が緩和されたことで、混雑率はコロナ前の水準に戻ることが想定されています。
総武線の遅延状況
国土交通省が平成29年に発表した東京圏の鉄道路線の遅延「見える化」によると、1カ月(平日20日間)あたりの遅延証明書発行日数は中央・総武線各駅停車で19.2日、横須賀線・総武快速線で18.1日となっています。
平日はほぼ毎日のように遅延が発生しており、都内の数ある路線の中でも特に遅延が多い路線です。
総武線で遅延が起こる理由としては、慢性的な混雑や人身事故、他線区の影響などが挙げられます。総武線を利用する場合は、遅延が発生することを前提にして、時間ギリギリで行動しないように注意しましょう。
総武線のリアルタイムの混雑状況を把握する方法
総武線のリアルタイムの混雑状況は、「JR東日本アプリ」で把握できます。
JR東日本アプリをインストールしたあとは、各線区の列車走行位置に表示される列車をタップすると、リアルタイムの混雑状況がアイコンで表示される仕組みです。
混雑状況は、「座席に座れる程度」、「ゆったり立てる程度」、「少し混みあっています」、「肩がふれあう程度です」、「かなり混み合ってます」の5段階です。
また、表示データは5分前となるため、実際の混雑状況と多少変わる場合があります。
他の方法としては、Twitterの検索で「総武線 混雑」、「総武線 遅延」と検索すると、総武線利用者の口コミが表示されるため、混雑や遅延情報を収集できます。
総武線の時間や路線による混雑状況の違い
総武線の混雑状況は、時間帯や路線によって変わります。ここでは、総武線の時間や路線による混雑状況の違いを紹介します。
総武線の混雑しやすい時間帯と路線
総武線で混雑しやすい時間帯は朝のラッシュ時にあたる7:30~9:00と、夕方のラッシュ時にあたる18:00~19:00頃です。
9:00を過ぎると混雑は徐々に緩和されて、運がよければ座れるくらいの余裕が生じます。
また、朝のラッシュ時に混雑しやすい路線は錦糸町~両国区間で、夕方のラッシュ時に混雑しやすい路線は錦糸町~新小岩区間です。
朝のラッシュ時に比べると夕方のラッシュ時の方が混雑率は低い傾向にありますが、これは人によって帰宅時間が異なるためです。
総武線の混雑を回避する方法
総武線の混雑を回避するためには、朝や夕方のラッシュ時を避けて乗るのがおすすめです。
朝のピークは7:45くらいですが、6:45や8:45に乗車する人はピーク時の半分ほどで、6:15や9:15なら乗車する人はピーク時の30%ほどです。
夕方のピーク時についても、18:00~19:00のピーク以外であれば比較的空いているため、ピーク時と帰宅が重なるときは健康のために1駅歩いたり、買い物をしたりするのもよいでしょう。
総武線付近の住みやすい街
総武線は住みやすい街が多く、アパートやマンションを探している方にもおすすめです。総武線には、下記のようなメリットがあります。
- 家賃相場が都心に比べて低い街が多い
- 電車の運行本数が多い
- 他の路線への乗り換えがしやすい
- どこに行くにもアクセスがいい
総武線は運行本数が多く、ピーク時であれば1時間に20本ほどあります。
時間を見ていかなくても、駅に到着すれば常に電車が来ているような状態です。また、秋葉原や錦糸町などは複数の路線が通っているため、乗り換えることで気軽に近県に移動できます。
他にも総武線付近で住みやすい街として、市川駅や津田沼駅、西船橋駅などが挙げられます。いずれも家賃相場が比較的低く、買い物環境が整っているため生活にも困りません。
まとめ
総武線は利用客が多い路線であり、朝の7:30~9:00や夕方の18:00~19:00頃を中心に混雑が発生します。ピーク時の混雑率は180%~200%になることから、混雑を避けたい場合はピーク時を避けましょう。
総武線の混雑状況は「JR東日本アプリ」で簡単に把握できるため、事前の確認をおすすめします。遅延率が都内でもっとも高い路線であるため、時間には余裕を持って利用しましょう。
また、総武線付近は家賃が比較的安く住みやすい街が多く、特に市川駅や津田沼駅、西船橋駅などはスーパーや商業施設も整っているため、利便性の面でも住みやすいです。
総武線の近くで物件を探している方は、ぜひ本記事を参考にしてください。